【ツアー報告】富士山五合目で高山鳥に会いたい! 2023年8月3日

(写真:メボソムシクイ 撮影:IH様)

今年は5月から暑い日が続き、その後もほぼ毎日厳しい暑さが続いています。さすがにこうなると国内ではバードウォッチングは熱中症の危険もありなかなか行く場所が見つからないものです。当然のことながらツアーも一休みといった状況にはなるのですが、それでも僅かに野鳥たちが楽しめるのが高山帯です。今回は標高約2500ⅿにある富士山五合目で涼みながら、これといって歩くことなくじっくり高山の野鳥たちを観察したり撮影したしてみようというコンセプトのツアーです。水場に小鳥たちが集まるにはここ数日の現地の天気が重要なのですが、幸いなことにここ数日、現地では全く雨は降っていないとのことで、おそらく周辺に水溜まりは全くないと思われました。

3日、この日も東京都内は早朝から快晴で暑くなることは容易に想像がつきました。予定よりも15分ほど早めにご集合が完了したことから08:15に富士山五合目に向けて出発しました。バス移動中はこの日に見られる可能性が高い種の解説を行いながら進み、途中休憩を挟んでも2時間半ほどで現地に到着しました。11:00に現地にて準備をしていると、可能性としては低いと思われたカヤクグリがやってきて水浴びをしていました。11:15にはルリビタキの幼鳥、ウソのオス、ヒガラがやってきて賑やかになり、11:25には今度はウソのメスがやってきました。11:30にはメボソムシクイがやってきて、11:35には過去に現地では見たことがないヤマガラの幼鳥がやってきて驚きました。11:40には期待していたキクイタダキのメスがやってきて何度も何度も水浴びをしてくれました。11:45にはヒガラ、ウソのオス、さらに11:50には再びメボソムシクイがやってきて水浴びをしていました。そして12:00にはこちらもここでは見たことがないキセキレイがやってきて水浴びをし、12:10にはメボソムシクイ、ヒガラもやってきました。12:15には黄色いヒガラ幼鳥がやってきて、12:40にはこちらも期待していた青いルリビタキがやってきました。13:05にはウソのつがいがやってきて、そこに青いルリビタキ、13:25にはこれらにメボソムシクイが混じって賑やかになり、13:35には頭頂の赤みがはっきりとわかるキクイタダキのオスが現れ、その後、メスもやってきて2羽のキクイタダキが一緒に水浴びをする珍しいシーンが見られました。13:50には再びヤマガラの幼鳥が見られ、14:00には3個体のルリビタキがやってきて盛んに水浴びをしていました。14:10にはメボソムシクイ、ウソのメス、そして14:30には再びキクイタダキのメスがやってきてくれました。ただ、15:00頃からは遠くから雷鳴が聞こえてきていました。そして15:25にはふだんは声だけのウグイスまでもが水場にやってきて水浴びをし、15:30からはキクイタダキのオスが頻繁にやってきてくれました。そして周囲がやや薄暗くなってくる中、15:40には青いルリビタキがやってきたかと思うと、その後はルリビタキの若いオス個体が何度も何度もやってきてくれ、帰路の渋滞も加味して少々早めの16:00に観察を終了しました。バスに戻って出発すると、いきなり激しい雨が降り始めました。

今回は普段の酷暑から逃れ、半袖では肌寒くていられない環境の中で多くの野鳥たちをほとんど休憩なしで観察、撮影することができました。結果的はホシガラスに出会うことができませんでしたが、キクイタダキはオス、メスともにたっぷりと見られ、常連のルリビタキ、ウソ、メボソムシクイ、ヒガラ、そして今回はカヤクグリ、キセキレイ、ヤマガラ、ウグイスといったイレギュラーな鳥たちとの出会いも印象的でした。富士山は毎年6月にもツアー企画していますのでまた季節を変えて富士山にお出かけください。この度はご参加いただきましてありがとうございました。

石田光史

ヒガラの幼鳥 撮影:IH様

 

ルリビタキの幼鳥 撮影:IH様

 

ウソ 撮影:IH様

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