【ツアー報告】沖縄やんばるの森の固有種たち 2017年5月11日~13日

(写真:ノグチゲラ 撮影:大坪昭允様)

11日、11:25 那覇空港に到着。専用車で移動し、見晴らしのいい公園で昼食をとる。この日の沖縄は昨日までの雨がウソのように晴れて真夏の日差しとなる。昼食後に北上して海岸でベニアジサシ、エリグロアジサシを探すが、残念ながら今年はまだ渡ってきていないようだ。15:00にノグチゲラを観察するためのポイントに移動して車内で待っていると色の濃いリュウキュウヒヨドリや腹部が灰色のリュウキュウメジロが近くにやって来る。暫くするとノグチゲラのオスがやってきた。その後、数回、ノグチゲラのオスがやってきたのでみなさんでじっくりと堪能する。すぐ近くでリュウキュウアカショウビンが大きな声で鳴くが姿は見えない。16:50道路をゆっくり走るとアカヒゲのオスがあちこちで出てきて餌を食べている。「道路やガードレールじゃ写真にならないよ」なんて言っていると枝にとまってじっとしているオスを発見したので、みなさんでじっくりと観察、撮影する。これでやんばる3点セットの2種を観察したのだ。18:30やんばるの森の中のホテルに到着。美味しいディナーを食べながらノグチゲラの話で盛り上がったのである。その夜、一晩中、ホテルの周りでヤンバルクイナが叫んでいた。

12日、05:35 専用車でやんばるの森をゆっくり走る。舗装道路の真ん中でヤンバルクイナが2羽で追い出し行動をしている。すると、1羽が藪から出てきて、どんどん我々の方へ近づき、車の横を通り過ぎていく。その距離4m。車内では「近すぎて写真が撮れない!」と贅沢な悲鳴がする。さらに畑で餌をついばむヤンバルクイナのペアを発見してみなさんでじっくりと観察、撮影する。ホントウアカヒゲも何度となく出てきて餌をついばむ。そして、帰り道で木を突くノグチゲラのメスを見つけて、こちらもみなさんで堪能する。08:30 ホテルに戻り朝食。09:30 出発、奥から林道を行く。何度かアカヒゲに出会い、カラスバト、ズアカアオバト、ノグチゲラ、リュウキュウサンショウクイ、オキナワシジュウカラなどを観察する。13:00昼食、午後もやんばるへ行きリュウキュウツバメ、セッカ、シロガシラ、リュウキュウサンコウチョウなど見る。ノグチゲラもあちこちで見るが、リュウキュウアカショウビンが鳴き声だけでどうしても姿が見られない。しかし、世界中でこの森にしか住んでいないヤンバルクイナ、ノグチゲラ、ホントウアカヒゲを今日一日で何度も観察、撮影したのであった。

13日、05:00 ホテルを出発。昨日までにやんばる3点セットを堪能したので、新たなターゲットを探しに本島を南下する。06:30今にも雨が降り出しそうな中、耕作地の農道をゆっくり走る。ツバメチドリが鳴きながら上空を舞う。同じ道を34回走ったが出会えない。何となく最後の一回を逆に回ってみた。すると、農道をとことこ歩いてくる鳥がいる。ミフウズラのメスなのだ。慌ててみなさんで観察して、撮影しようと窓を開けてカメラを出した時である。今朝、初めての車がやってきたのだ。もちろん、ミフウズラは藪の中へと逃げてしまい2度と現れなかったのである。その後は海岸へ行き、白いクロサギ、アオアシシギ、キアシシギ、チュウシャクシギ、コアジサシ、キンパラなどを観察。その後はサギ類、セイタカシギ、イソシギ、ヒバリシギ、バン、シマキンパラなどを見る。真っ赤な夏羽のアカガシラサギを発見してみなさんでじっくりと観察、撮影する。さらにツアーになると見られない難敵のリュウキュウヨシゴイが車の横を飛び去っていく。そして、最後にコアオアシシギの夏羽をじっくりと堪能して、那覇空港へと向かったのである。やんばる3点セットをたっぷりと堪能、ミフウズラのおまけまで付いた感動のツアーでした。みなさま、お疲れ様でした。

宮島 仁

ヤンバルクイナ 撮影:大坪昭允様

 

ホントウアカヒゲ 撮影:大坪昭允様

 

アカガシラサギ 撮影:大坪昭允様

 

コアオアシシギ 撮影:大坪昭允様

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