【ツアー報告】春の水郷巡り 夏羽のシギを探そう！ ２０１８年４月２５日
（写真：ウズラシギ 撮影：鈴木利幸様）
早春恒例の日帰りバスツアーは春の渡り真っ只中のシギチドリ類を探しに水郷を巡ります。ちょうどこの時期はこれから繁殖地に向かって渡っていくシギチドリ類が羽を休めるために各地に滞在する時期です。特に今回訪れる千葉県、茨城県の水郷と呼ばれる水田はその渡来地として有名です。ただ今回はたまたまお天気の巡り合わせが悪く、早々に大雨との予報が出ていました。なんとかずれてくれないかと思っていましたが結局当日は天気予報はかなり悪く、特に早朝から午前中はかなり激しい雨との予報でした。
25日、早朝から都内は雨でしたが思っていたような激しい雨ではなかったためトラブルなどはなく無事ご集合いただきほぼ予定通り08:00に東京駅前を出発しました。途中高速道路のサービスエリアにて休憩をとり、再び出発した後くらいからは叩きつけるような激しい雨と風に見舞われましたが、バスはほぼ予定通り現地に到着しました。到着後は各自観察機材の準備をしていただきましたが、やはり雨と風が激しいことからバス車内から観察ができるようポイントを回ってみることにしました。最初に訪れた水田では早速、この時期の定番である20羽ほどのムナグロの群れに出会うことができました。たまたま風下側だったことからバスの窓を開けても雨が吹き込むことがなかったため安全な場所にバスを止めて車内から観察しました。よく見ると綺麗な夏羽のハマシギが1羽、キョウジョシギ数羽、タシギ2羽、タカブシギも1羽いたためしばらく観察することにしました。ムナグロはかなり綺麗な夏羽個体がいて、また間近に観察できたことからじっくりと楽しむことができました。また付近の水田にはマガモ、ヒドリガモの姿もありました。その後は付近の水田を巡ってみましたが美しい夏羽のハシビロガモがいたのみだったため、一旦千葉県側に移動することにしました。この頃にもまだまだ風と雨が強かったですが、途中、水田では30羽ほどの夏羽のハマシギの群れに出会うことができ、またまた間近にその姿を堪能することができました。その後はさらに千葉県側にバスを進めましたが、途中にある場所にはたまたま雨が激しかったことから雨水がたまってシギたちが群れていました。普段はシギ類がいる場所ではないため驚きましたが、またまたバス車内から観察することにしました。見てみるとハマシギは100羽ほどいて、ムナグロも50羽ほど、またコチドリ、トウネン、そして3羽の夏羽のウズラシギの姿もあり、しばらくその姿を堪能することができました。ただちょうどお昼になったことから一旦各自昼食をとっていただき、その後はさえに進んでシギ類を探すことにしました。移動中にはチュウヒが舞い、広大な水田に点々とするチュウシャクシギの群れを楽しむことができました。やや警戒心の強いシギのため、なかなか容易に近づくことができませんが、幸いバス車内からの観察だったため比較的良い距離感で独特の湾曲した嘴を見ることができました。その後はようやく雨が上がり、青空が見え始める中、再び茨城県側に戻り、午前中に行けなかった場所に行ってみました。まずはハス田で夏羽のクサシギに出会い、その後は期待していたいくつかの種と出会うことができませんでしたがキジのペアが楽しませてくれました。また最後に訪れた場所ではようやく2羽のオジロトウネン、同じく2羽で行動しているコチドリ、タカブシギ、タシギを観察することができ、よく見ると再び30羽ほどのムナグロが地面に伏せるように休んでいたため望遠鏡を使ってじっくりと観察することができました。またよく見ると1羽のキョウジョシギの姿もありました。
さて今回は天気予報が悪い中、ご参加いただきましてありがとうございました。午前中は風と雨が激しかったためバス車内からの観察を行い、ようやく雨が上がった午後からはバスを降りなくてはならないポイントを巡るという形で進行しました。直前下見で見ることができなかったムナグロの群れやハマシギ、ウズラシギに出会うことができましたが、直前まで見られていたいくつかの種に出会うことができない残念な部分もありました。シギ類は主に旅鳥のため春と秋の僅かな期間した見ることができません。また次回は秋にお出かけください。この度はお疲れ様でした。
石田光史
ムナグロ 撮影：ＹＫ様
クサシギ 撮影：鈴木利幸様
ハマシギ 撮影：ＹＫ様
チュウシャクシギ 撮影：鈴木利幸様
キョウジョシギ 撮影：ＹＫ様
ハマシギ 撮影：鈴木利幸様
ウズラシギ 撮影：ＹＫ様
キョウジョシギ 撮影：鈴木利幸様
チュウシャクシギ 撮影：ＹＫ様
オジロトウネン 撮影：鈴木利幸様
タカブシギ 撮影：ＹＫ様
タシギ 撮影：鈴木利幸様
クサシギ 撮影：ＹＫ様
ムナグロ 撮影：鈴木利幸様
オジロトウネン 撮影：ＹＫ様
