【ツアー報告】大洗の海鳥と涸沼の猛禽類 2026年2月8日
平成27年にラムサール条約登録湿地となった茨城県の涸沼と海鳥たちが楽しめる大洗海岸をセットにした毎冬恒例の日帰りバスツアー。ここまでずっと涸沼の主役だったオオワシの渡来がなくなってしまったことは残念ですが、近くにある大洗海岸とセットにすることで、色鮮やかな海ガモ類も見られ1日で畑地や湖沼、海とさまざまな環境をめぐることから、数ある日帰りバスツアーの中でも観察種数が多いことが特長です。ただ今回は前日に引き続き関東平野でも雪の予報が出ていて、早朝の集合時から心配が絶えない状況になりました。
8日、早朝の東京駅前は路面は見えていたもののある程度の積雪がありました。心配だったことから東京駅には07:00には到着して様子を見ていましたが、雪は次第に止んできていてJR や高速道路の通行止めなどはほとんどないようでした。08:30の集合時には小雪が舞ってきてはいましたが無事にご集合いただいたことから出発し、まず常磐自動車道を走って茨城県方面を目指しました。移動中のバス車内では今日の行動予定や見られそうな鳥の解説をしながら進め、途中にあるパーキングエリアで観察機材準備をしていただいてから再度出発し、まずは涸沼の西端にある畑地から探鳥をスタートしました。雪は次第に止んでくるだろうと思っていましたが、茨城県に入ると逆に勢いが強まり、現地ではバスを降りることもためらうような状況でした。ただ雪が積もっていたことから小鳥たちは地上採食ができず、キジバト、タヒバリ、ヒバリ、ツグミなどが雪がない道路上などに群れていてとても見やすい状況になっていました。堤防に上がって探鳥すると、雪の勢いが強すぎて双眼鏡がほぼ使えない状況ながら、草に止まっているホオジロやカシラダカ、モズ、ツグミ、そして地上で餌を食べているチョウゲンボウなどが見られました。その後は新設された鉾田市みのわ水鳥公園に立ち寄り、マガモ、スズガモ、カンムリカイツブリなどを見ることができたものの、雪の勢いが強かったことから少々早めに大洗に移動して大洗フェリーターミナルの待合室をお借りして昼食の時間にしました。なんとかこの時間内に雪の勢いが弱まってくれればと期待していると、昼食後にはやや雪の勢いが弱まってくれました。ただまだまだ歩いて探鳥するには厳しい状況だったので、まずは歩かなくても探鳥できる河口に行ってみました。するとここでは30羽ほどのヨシガモが群れ、アカエリカイツブリが間近から浮上しました。さらには1羽のアビの姿があり、ウミアイサ、ヒドリガモ、ユリカモメ、ウミネコも見られました。そうこうしているうちにほぼ雪が止んだため、ここからは海岸に沿って歩きながら探鳥しました。最初の場所では珍しく漁港内で2羽のタゲリが見られ、堤防付近ではヒドリガモの群れが海藻をついばんでいました。また海上にはシノリガモが点々と浮いていて、中には岩場に止まっている個体もいて、間近にイソヒヨドリのオスの姿もありました。その後は別の岩礁帯でヒドリガモに混じって餌を採っているアメリカヒドリのオスの姿があり、ここでも間近の岩場に止まっているシノリガモをたっぷりと見ることができました。さらに歩いて海上を眺めるとかなりの数のシロエリオオハムが飛び、中には着水して羽繕いをしている個体も見られ、さらには1羽で浮いているウトウの姿もあり意外な出会いがありました。そして最後は岩に止まっているウミウ、ヒメウを見てから移動しました。最後に訪れた岩礁ではここまで見られていなかったクロサギが餌を探す様子、また飛翔する姿が見られ、その後は休憩を挟んで涸沼に戻りました。午前中がほぼ探鳥にならなかったことから畑地をめぐってみると、ここでも間近にタゲリが見られ、その後は電柱に止まっているハヤブサ、支柱にとまっているノスリをたっぷりと見ることができました。堤防まで移動すると2羽のミサゴが飛び回っては魚を捕獲し、ヨシにはオオジュリンが止まり湖面には珍しくアカエリカイツブリの姿もありました。その後はこちらも新設された涸沼水鳥・湿地センターを訪れてから猛禽類の塒入りを観察しました。ここでは足元で餌を探すヒクイナが見られたほか、ハイイロチュウヒのメス、オス、コチョウゲンボウのメスを見て日没とともに探鳥を終えました。
今回は想定外の積雪と降雪で午前中はほぼ探鳥ができず残念でしたが、午後からは雪が止み、鳥たちが一気に動き出した感があり、ヨシガモ、シノリガモ、ウミアイサ、アメリカヒドリ、アビ、シロエリオオハム、ウトウ、クロサギ、涸沼ではミサゴ、ノスリ、チョウゲンボウ、コチョウゲンボウ、ハヤブサ、チュウヒ、ハイイロチュウヒ、タゲリ、アカエリカイツブリ、さらには積雪があったことから小鳥たちがよく見られたことも印象的で、ほぼ午後だけの探鳥なりましたが58種の野鳥たちに出会うことができました。この度はご参加いただきましてありがとうございました。
石田光史








