【ツアー報告】アオシギに会いたい!奥日光ハイキング(追加設定) 2018年11月20日

(写真:アオシギ 撮影:角南英夫様)

11月恒例の日帰りバスツアーは、紅葉シーズンが終わり落ち着きを取り戻した奥日光に向かいます。目的はアオシギをはじめとした平地では越冬しない野鳥たちで、ほかにもカワガラスやキバシリ、ゴジュウカラ、コガラなどが挙げられます。またいち早く冬鳥たちも見られることからこれらにも期待しての出発となりました。通常の日帰りバスツアーは東京駅前を08:00に出発していますが、今回は探鳥地まで距離が長く時間がかかることから30分ほど早い07:30に東京駅前を出発しました。

20日、前日の雨の影響から道路はところどころ濡れていましたが、空はみるみるうちに明るくなり、出発時は青空も見えはじめていました。幸い奥日光の天気予報は晴れでお天気に心配はなさそうです。バスは予定通り出発し、移動時間中はこの日に期待される種の解説を行ない、あらかじめ予習をしていただきました。
バスは順調に進み、日光有料道路では少しだけながら紅葉もお楽しみいただけ、東京から約3時間ほどで最初の探鳥地に到着しました。到着後は観察機材準備をしていただいてから歩き出しました。駐車場付近ではあまり鳥の気配はありませんでしたが、少し入ったあたりではいきなりカラ類の混群に当たったようで、まずはコガラがやってきて針葉樹の枝先で遊ぶように戯れ、続いてキバシリがやってきて木の幹を登る独特の行動を見せてくれました。また幹をリズミカルに動き回るゴジュウカラの姿もあり、倒木周辺ではシジュウカラ、ヒガラ、ヤマガラが餌を探していました。そして倒木周辺からはミソサザイの声が聞かれ、よく見ていると倒木に乗ったり降りたりしながら餌を探していました。最後にはエナガの群れまでやってきてくれ、最初のポイントでほとんど全ての小鳥類が見られる幸運なスタートでした。森に入るとポイントごとに足を止めてアオシギを探しながら進みました。ただこの日はアオシギはなかなか見つかりませんでした。ただ途中の川沿いでは何度も何度もカワガラスに出会うことができ、中には全く逃げる様子もなく羽繕いする姿をじっくりと見せてくれる個体もいました。また渡ってきたばかりと思われるツグミ、アトリの姿、飛翔するツミも見られましたがアオシギに出会うことはできず一旦駐車場まで戻って昼食の時間としました。午後からは別のルートを歩きてみることにし、過去にアオシギに出会った場所に行ってみました。すると落葉が敷きつめられた川沿いで餌を探すアオシギの姿がありました。やや警戒している様子だったことから距離を置いて観察することにし、最後は歩きながら餌を探す見事な保護色の姿を望遠鏡を使って観察することができました。やや時間オーバーしたことから、その後は別のポイントに急ぎ、ここでは飛翔するハイタカ、カラマツに止まるカシラダカの小群、時折地面に降りて採食するアトリの小群、ズミの実にやってきたコガラ、ヒガラなどを観察して、最後に戦場ヶ原に行くことにしました。夕方だったためフクロウの出現に期待しましたが残念ながら出会うことはできず、見事な夕景の中でカラマツに群れるツグミ、川面で餌を探すマガモ、カルガモを見て観察を終了しました。

夕方は冷え込みましたが晴天に恵まれた奥日光。東京から距離があるため探鳥時間はわずかではありましたが、幸いアオシギ、カワガラス、キバシリ、ゴジュウカラ、コガラといった目的の鳥たちのほか、ツグミ、アトリ、カシラダカといった冬鳥たちにも出会うことができました。冬はこれからが本番で、身近な場所でもさまざまな野鳥たちが見られます。またの機会、ご一緒できましたら幸いです。この度はご参加いただきましてありがとうございました。

石田光史

アオシギ 撮影:角南英夫様

 

キバシリ 撮影:角南英夫様

 

カワガラス 撮影:角南英夫様

 

コガラ 撮影:角南英夫様

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