【ツアー報告】ヤンバルクイナの森とホエールウォッチング(追加設定) 2020年3月19日~21日

(写真:ホントウアカヒゲ 撮影:山尾文明様)

19日、10:45 那覇空港でお客様と合流。朝から激しい雨が降ったりやんだりの生憎の天気なのだ。波が高くて本日のホエールウォッチングが中止となったので耕作地へ行く。内地の亜種より色の濃いリュウキュウキジバトやシロガシラ、シマキンパラ、リュウキュウツバメなどを見ながら農道を進むと収穫後のサトウキビ畑にツバメチドリを発見。みなさんでじっくと観察、撮影する。昼食後は水田に行き、ヒドリガモ、ハシビロガモ、オナガガモなどのカモ類、コチドリ、タカブシギ、アカシシギ、アオアシシギなどのシギ・チドリ類やシロハラクイ、サシバなどをじっくりと観察、撮影。さらに北上してやんばるの森へ向かう。夕方に雨の中でヤンバルクイナのポイントを車でゆっくりと走ると、道路を歩くヤンバルクイナが何ヶ所かで見られる。さらに進むと、道路脇の草地で餌を食べるペアを発見。この個体はどんどん車に近づいてくるので、「近過ぎて入らない~!」という、なんとも贅沢な声がする。ヤンバルクイナは雨の日の出現率が高く、また、警戒心が薄くなるのだ。夜、やんばるのホテルに到着。夕食は激近なヤンバルクイナの話しで盛り上がったのである。

20日、一晩中、ヤンバルクイナがうるさいほど鳴いていた。早朝やんばるの森を車でゆっくり走る。ホントウアカヒゲが囀る気持ちのいい朝である。陽が昇るとヤンバルクイナがあちこちに出て来て餌を啄む。リュウキュウキジバト、リュウキュウコゲラ、リュウキュウヒヨドリ、オキナワシジュウカラなどの琉球の亜種も次々に出現する。この朝はヤンバルクイナは3ペアと2個体の合計8個体をじっくりと観察、撮影してホテルに戻り朝食。再度出発して奥へ行き、やんばるの森の中の林道を車でゆっくり走る。この時期、イタジイなどの照葉樹が一斉に芽吹き、森はブロッコリーの山のようなのだ。道の脇でホントウアカヒゲの雄が朗々と囀る姿をみなさんでじっくりと観察、撮影する。その後もあちこちでホントウアカヒゲの雄を観察、撮影。ホントウアカヒゲを撮影するならこの時期がお勧めなのである。途中でお弁当を購入してからホエールウォッチングの事務所で手続きをして出航。うねりの高い海を船はクジラを探しながらぐいぐい進む。毎年、12月~3月頃に沖縄本島近海には200頭以上のザトウクジラがやって来て出産、子育てや求婚をするのである。14:45に他の船からの情報がポイントへ向かうが、うねりが凄くて船が進まない。すると、ブローが2本見える。雌クジラをエスコートと呼ばれる雄クジラが追っているようなのだ。かなりのスピードで進みながら背中から尾びれが見える。ちょっと距離はあるが、その迫力にみなさん大歓声なのだ。帰港後は再び北上してヤンバルクイナのポイントを車でゆっくりと走り、道路を歩くヤンバルクイナを何ヶ所かで観察、撮影。夜、やんばるの森の中のホテルに到着。夕食はザトウクジラとホントウアカヒゲの話しで盛り上がったのである。

21日、早朝にホテルを出発するとヤンバルクイナがあちこちに出ているが、それらを横目で見ながら近くの集落でノグチゲラを探す。ここは、毎年、1ペアが繁殖しているので見晴らしのいい場所で定点観察をする。カラスバト、ズアカアオバト、ササゴイなどを観察、撮影するが、ノグチゲラの声もドラミングも聞かれない。一旦ホテルに戻り朝食。再度出発して再びノグチゲラのポイントで定点観察をするが声もドラミングもしない。その後は周辺をめぐりホントウアカヒゲの雄の姿をみなさんでじっくりと観察、撮影する。昼食後は海岸へ行き、カモ類やシギ・チドリ類を観察、撮影していると、シマアジの綺麗な雄を発見して盛り上がる。そして那覇空港へと向かったのである。この時期限定の、ザトウクジラとヤンバルクイナのツアーでしたが、ホントウアカヒゲ見放題撮り放題のおまけ付きでした。みなさま、お疲れ様でした。

宮島 仁

ヤンバルクイナ 撮影:山尾文明様

 

ズアカアオバト 撮影:山尾文明様

 

ホントウアカヒゲ 撮影:山尾文明様

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