【ツアー報告】真夏の宮古島 アカショウビンとアジサシ類 2023年7月7日~10日

(写真:リュウキュウアカショウビン 撮影:杉崎明登様)

7日、午後、宮古島空港を出発。今年の宮古島は農作物に被害が出るほど雨が降っていない。強烈な日差しの中、まずは貯水池で夏羽のアカガシラサギやバン、サギ類などを観察、撮影。その後、公園でリュウキュウコノハズクの親鳥2羽とふわふわの可愛い巣立ちビナ2羽を発見してみなさんで観察、撮影する。さらに、リュウキュウアオバズクの成鳥が幼鳥2羽を連れているのを発見し、こちらもじっくりと観察、撮影する。その後は一旦ホテルに戻り夕食、その後再出発。日没が19:30なのでまだまだ昼間のように明るい。ゆっくりと車で走り、電線にとまっているズアカアオバトや道路で餌を啄むキンバト、リュウキュウヨシゴイ、シロハラクイナ、ミフウズラなどを観察、撮影する。日暮れ頃になるとヨナグニカラスバト、リュウキュウアカショウビン、キンバト、ホトトギスなどが一斉に鳴き、インドクジャクがネコのような奇妙な声で鳴く。翼を広げると1m近くもあるヤエヤマオオコウモリがバッサバッサと飛んでいく。薄暗くなるとリュウキュウアオバズクやリュウキュウコノハズクが一斉に鳴き出す。近くの木で鳴いているリュウキュウコノハズクをみなさんでじっくりと堪能し、リュウキュウオバズクも観察、撮影してホテルに帰る。

8日、早朝にホテルを出発。この時期限定の“サガリバナ”を見学してから道路を走り、キンバト、シロハラクイナ、ミフウズラなどを観察、撮影。貯水池へ行き、クロツラヘラサギやオオバン、サギ類などを観察、撮影しているとオニアジサシが飛来して池の上空をぐるぐる回って去っていった。その後、ツバメチドリの成鳥、幼鳥を観察、撮影して漁港に到着。ここからは貸し切りの船に乗って沖合の岩礁へ行く。港を出ると直ぐにコグンカンドリが海上を飛行する。風が強く波が高いが、船は岩礁に接近する。岩礁にはクロアジサシとマミジロアジサシが数百羽繁殖してて、次から次へと船の間近を飛行するのでみなさんで盛り上がる。残念ながらヒメクロアジサシは見付られなかったが、クロアジサシやマミジロアジサシがこんな近くをばんばん飛ぶ姿を見られるのは日本ではここだけだろう。さらに、この前のツアーで見付けたベニアジサシのコロニーへ行くと数が増えてて約250羽が大騒ぎをしている。浅くて近づけないが船の近くを飛ぶのでじっくりと観察、撮影する。みなさんで海アジサシ類をたっぷりと堪能して帰港。昼食後は採餌をするエリグロアジサシ、ベニアジサシを観察、撮影。近くの貯水池へ行くとコウノトリ2羽を発見。脚に付いているリングから「みことさん(雌・3歳・島根県放鳥)」と「清流くん(雄・3歳・兵庫県放鳥)」と判明。クロツラヘラサギと並んでいるので改めてコウノトリの大きさを実感する。その後、貯水池でクロツラヘラサギやアカガシラサギなどを観察、撮影して、耕作地をゆっくり走ってホテルに帰り夕食。

9日、早朝にホテルを出発。道路をゆっくり走るとあちこちでキンバトが餌を啄み、電線にヨナグニカラスバトがとまっている。池では次々にリュウキュウアカショウビン、リュウキュウサンコウチョウ成鳥・幼鳥、オオクイナ雌雄、リュウキュウキビタキ雌雄、リュウキュウヒヨドリ、リュウキュウメジロもやってきて水浴びをする。さらにキンバト雌雄やヨナグニカラスバトが水を飲みに来るシーンをみなさんでたっぷりと堪能し、あっという間に時間が過ぎていく。今年は梅雨明けから殆ど雨が降らない好条件なので集まって来る鳥の数が半端ないのだ。昼食後、ヤエヤマヒルギ、オヒルギ、メヒルギなどのマングローブ植物やプラスチックのオモチャのようなベニシオマネキ、ミナミトビハゼなどを観察。橋から見ると周囲にウミガメが56匹浮いている。湿地ではカイツブリ、オオバン、バンなどを見ているとヨシゴイが飛び、さらに、リュウキュウヨシゴイ雄も飛ぶ。そして、ムラサキサギの成鳥と幼鳥も飛び出してみなさんで観察、撮影する。一旦、雪塩製塩所でお買い物をして、名物の雪塩ソフトクリームをみなさんで頬張る。その後は貯水池にいたリュウキュウヨシゴイ雄がサトウキビ畑に隠れたので暫く待つと、飛び出して石垣にとまったところをみなさんでばっちり観察、撮影。ツアーになるとなかなか出て来ないリュウキュウヨシゴイを全員で観察、撮影することは殆ど無いのだ。小さな池ではツバメチドリ、セイカタシギ、タカブシギ、ヒバリシギ、アカアシシギなどを観察、撮影。夕方、帰路の途中で気になっていた水路を見にいくと、その感が当たりタカサゴクロサギがいたが、残念ながら直ぐに飛んでしまい数人しか確認できなかった。

10日、早朝にホテルを出発。林へ行く人と耕作地を走り回る人に分かれて行動する。まずは昨日、タカサゴクロサギがいた水路へ行く。そっと近づくとリュウキュウヨシゴイ雌が飛び出してドキッとする。そして、昨日と同じ場所にタカサゴクロサギがいたが直ぐに木の中へ飛び込み見えなくなってしまった。その後、クロツラヘラサギ3羽をじっくりと観察、撮影して耕作地をゆっくり走る。ミフウズラが見られるものの直ぐに隠れてしまいなかなか全員で観察までともいかない。以前は、ミフウズラはこんなに探さなくても移動途中で普通に見られた鳥だったが、今は必死に探さないと見られない鳥となってしまった。昔のイメージを持っている人が「ミフウズラは宮古島へ行けば簡単に見られるよ」と言うのはもう止めて欲しいと思うほどかなり数が減っている。それでもなんとか農道の脇で餌を啄む雌雄をみなさんで観察、撮影する。池では今日もリュウキュウアカショウビン、リュウキュウサンコウチョウ、オオクイナ、キンバト、カラスバトなどのレギュラーが次々に表れて堪能する。11:00に昼食。最近は混んでてなかなか食べることが困難となってしまった。午後は畑地に行きツバメチドリ、ミフウズラなどを観察、撮影。また橋の下をベニアジサシとエリグロアジサシ2030羽程が飛んでいるのでみなさんで橋の上から観察、撮影する。濃淡の蒼い海の上を飛ぶアジサシ類の美しさはずっと見ていられる風景なのだ。その後は再びタカサゴクロサギがいた水路へ行くとやはり直ぐに木の中へ飛び込み見えなくなる。貯水池でクロハラアジサシ、アオアシシギ、タカブシギ、コチドリ、クロツラヘラサギなどを観察、撮影。マンゴープリンやマンゴーソフトクリームでクールダウンして、空港へ向かう途中に、もう一度、タカサゴクロサギがいた水路に寄ると、飛び立つ姿だがやっと全員で観察することが出来た。そして、急いで宮古島空港へと向かったのである。真夏の南の海アジサシ類や夜間のフクロウ類、そして、リュウキュウアカショウビン、リュウキュウサンコウチョウ、オオクイナ、リュウキュウキビタキ、キンバトなどをたっぷりと堪能して、さらにいろいろとおまけの付いた楽しいツアーとなりました。みなさま、お疲れ様でした。そして、ありがとうございました。

宮島 仁

キンバト 撮影:福渡毅様

 

クロアジサシ 撮影:杉崎明登様

 

オオクイナ 撮影:福渡毅様

 

リュウキュウアオバズク 撮影:杉崎明登様

 

ツバメチドリ 撮影:福渡毅様

 

マミジロアジサシ 撮影:杉崎明登様

 

リュウキュウサンコウチョウ 撮影:福渡毅様

 

ミフウズラ 撮影:杉崎明登様

 

エリグロアジサシ 撮影:福渡毅様

 

ベニアジサシ 撮影:杉崎明登様

 

リュウキュウコノハズク 撮影:福渡毅様

関連記事

ページ上部へ戻る