【ツアー報告】アオシギに会いたい!奥日光ハイキング 2025年11月19日

(写真:アオシギ 撮影:正木彰様)
晩秋恒例になっている奥日光を訪れる日帰りバスツアー。数ある日帰りバスツアーの中でも移動時間が片道約3時間かかることから集合時間08:00としています。この時期の奥日光は、すでに紅葉の季節が過ぎていることから混雑はなくなり、そのせいで林は静まり返っていて鳥の声もよく聞こえてバードウォッチングには良い季節です。このツアーでは平地では越冬しないアオシギ、カワガラス、キバシリ、ゴジュウカラ、コガラ、オオアカゲラといった種、さらには渡ってきたばかりのアトリやマヒワ、ツグミといった冬鳥たちを観察することも主な目的とし、その中から特にアオシギを探すことを目的にしているため、アオシギが生息している可能性が高い場所を中心にめぐります。過去には積雪があったり、小雪が舞ったりすることもあった奥日光ですが、この日は事前の天気予報はほぼ終日晴れとの予報が出ていましたが気温は前日よりも低いとのことでした。
19日、この日の東京都内は早朝から快晴で前日に比べると冷え込んでいる印象でした。予定よりもやや早めにご集合いただいたことから、予定よりも少々早めに出発して、ひとまず奥日光に向けて東北道を進みました。バス車内ではこの日の行動予定、そして今日見られる可能性がある野鳥たちの解説しながら進み、まずは途中にあるサービスエリアで休憩をとりました。その後はさらに青空が広がってくる中を進み、まだまだ紅葉が美しい日光有料道路を走ってからいろは坂を上り、いよいよ左手に中禅寺湖が見えてくるとこの日もやや湖面は波立っていました。その後は陽光に照らし出された戦場ヶ原のを過ぎて最初のポイントに到着後は各自、観察機材の準備をしていただいてから探鳥をスタートしましたが、天気はほぼ快晴ながら気温が−3℃ということでバスを降りると明らかに前日よりも寒く感じました。まずはいくつかある小さなせせらぎを丹念に見ながら進み、流れに沿うように歩きながら餌を探すミソサザイに出会うことができました。さらに木道を歩くと、途中、コガラ、ゴジュウカラ、キバシリの混群に出会うことができ、一時的に賑やかな時間を過ごすことができ、さらに進むと川沿いにある流木に止まってさえずっているカワガラスに出会うことができました。この場所はとにかくカワガラスの密度が濃く、その後も何回かカワガラスには出会えたものの、この時間は残念ながらアオシギに出会うことはできず、一旦バスに戻って昼食の時間にしました。ただこの時間を使って周辺を見直してみると、さきほどの時間にも見たはずの場所でせっせと採食しているアオシギがいたことから、予定を少々変更して再度行ってみることにしました。すると川沿いの浅瀬で、独特の上下運動をしながら採食しているアオシギがいたことから30分ほど観察、撮影してから次の場所に移動しました。ここからは前日とは明らかに異なる雪景色が見られ、バスを降りて探鳥すると各所に雪が積もっていました。ここでは付近にあるズミにニホンザルが多数きていて、キハダの実にはツグミが群れていました。またアオゲラが飛んできてシラカバに止まっていて、さらに歩くと今度はナナカマドにツグミが群れていました。その後はツタの実を必死についばんでいるアカゲラを見てから、次のポイントに移動しました。やや時間が押していたことから1時間ほどしか時間がなかったですが、木道を歩いていくとズミの実には複数のコガラがやってきて実をついばみ、川には数羽のマガモの姿がありました。さらに歩くとエナガの群れが間近にやってきて水浴びを繰り返していて、その後は木に戻って羽繕いをしていました。また周辺ではウソの声が聞こえ、よく見てみると3羽がズミの実をついばんでいました。そしてそろそろ戻ろうかと思った時、カラマツに止まっていた2羽のレンジャク類が「ヒー」と鳴いてから飛び立ていきました。種類まではわかりませんでしたがこの冬に期待を持たせてくれる出会いでした。
この時期恒例になっている奥日光ハイキングですが、今回は終日ほぼ晴天ながら、前夜に降った雪のせいで、日陰や木道の一部が白くなっているという寒さが厳しい1日でした。主な目的だったアオシギをはじめ、カワガラス、コガラ、ゴジュウカラ、キバシリに出会うことができ、ヒガラ、エナガ、ミソサザイ、アカゲラ、アオゲラ、さらにはこの冬の鳥の状況の良さを象徴するかのようにツグミが群れ、マヒワ、ウソ、シメといった冬鳥を堪能することができ、最後はじっくりと見ることはできなかったものの、レンジャク類にも出会うことができました。この度はご参加いただきましてありがとうございました。
石田光史














