【ツアー報告】渡良瀬遊水地と城沼・多々良沼(追加設定) 2016年12月23日

(写真:オジロビタキ 撮影:山口勝業様)

12月恒例となった群馬県内を巡る日帰りバスツアー。昨日に続いて追加設定となりました。夜はかなりの雨が降ったようでしたが、この日は幸いにも朝から快晴となりました。ただ風が強いとの予報で寒さが気になるスタートとなりました。

23日、早朝の東京駅前はやや風が吹いてはいたものの快晴で雨の心配は全くありませんでした。バスは予定通り08:00に出発し昨日と同じルートで進みましたが、この日は全く渋滞がないまま最初の探鳥地に到着しました。到着後は観察機材の準備をしていただきましたが、この日は早くも湖面に波が立つくらいの風が吹いていました。駐車場内の柿の木にはムクドリの群れ、ヒヨドリ、スズメがやってきていて、湖畔まで来ると昨日同様にマガモ、ヒドリガモ、カルガモ、オオバン、カンムリカイツブリ、ミコアイサ、セグロカモメなどの姿があり、20羽ほどの小型のシギ類が飛んでいました。場所を変えるとオオハクチョウ、コハクチョウが見られ、風が強かったことから小鳥類は見られませんでしたが、代わってコチドリ、ハマシギ、ツルシギの姿を見ることができました。またコハクチョウを見るとその足元に小型のシギ類の姿がありました。距離があったため望遠鏡で見てみるとトウネンとオジロトウネンでした。どこからやってきたのか、また越冬するのか気になりました。そしてこの日は強風の中、オオタカの成鳥が現れてカモ類を狙っていましたが、残念ながら獲物を捕ることはできなかったようでした。その後は昨日、オジロビタキが見られた場所に行ってみることにしました。到着するとその声を聞くことができず心配になりましたが、ひょっこりと現れてしばらくの間その姿を楽しませてくれました。このまま越冬してくれるでしょうか。やや時間が押してしまったためその後はミヤマガラスの群れを探しに向いました。この日も数百羽のミヤマガラスの群れをあっさり見つけることができましたが、やはりコクマルガラスの姿はなく、別の群れを探してしばらくうろうろしましたが、ミヤマガラスの群れは見つかるもののやはりコクマルガラスの姿はありませんでした。また、強風のせいか残念ながら猛禽類の姿も見られませんでした。その後は渡良瀬遊水地内にて各自昼食とし、その後は1時間ほど歩いて探鳥しました。いきなり駐車場内のアキニレにはベニマシコの姿があり、望遠鏡を使ってじっくりと観察することができました。昨日同様、芝生の上をツグミが歩きまわり、アキニレの木にはシメ、カワラヒワの姿がありました。湖面にはカンムリカイツブリ、マガモ、カルガモの姿しかなかったですが、カンムリカイツブリを間近に観察することができました。戻り際には今季各所で観察されているアトリの群れが昨日に引き続き登場してくれました。風が強い中でしたが揺れる木に群れで止まり、その姿を望遠鏡を使って観察することができました。その後は猛禽類の塒入り観察の予定ですが、少々時間があったためバスにて高台のポイントに移動しました。この頃になるとさらに風が強まっていたため猛禽類が飛んでいるだろうと期待しての観察でした。結果、期待通りに広大なアシ原の中を風を翼いっぱいに受けて飛翔するチュウヒの姿が見られ、ふいにハイイロチュウヒのメス個体も現れました。やや距離がありましたが、翼下面の明瞭な縞模様が確認できたので間違いはないでしょう。実は当地では今季初の観察でした。そして16:00に合わせて塒に帰ってくる猛禽類を待つポイントに移動しました。この日は強風だったことからチュウヒの乱舞に期待が持てる状況でした。天気が良かったせいか戻ってくる時間がやや遅かったですチュウヒが一羽、一羽と戻ってきては塒となるアシ原で舞い、この日はハイイロチュウヒのメスも通りかかりました。結局10個体ほどのチュウヒが舞い、ツアーを締めくくってくれました。

今回はコクマルガラス、ヨシガモ、トモエガモといった種に出会うことができませんでしたが、オジロビタキとの意外な出会いがあり、ツルシギ、ハマシギ、オジロトウネンなどのシギ類、今期各地で見られているアトリにも出会うことができ合計53種を観察することができました。みなさまこの度はお疲れ様でした。

石田光史

チュウヒ 撮影:箕輪篤子様

チュウヒ 撮影:箕輪篤子様

 

オオハクチョウ 撮影:箕輪篤子様

オオハクチョウ 撮影:箕輪篤子様

 

コチョウゲンボウ 撮影:箕輪篤子様

コチョウゲンボウ 撮影:箕輪篤子様

 

オジロビタキ 撮影:箕輪篤子様

オジロビタキ 撮影:箕輪篤子様

 

チュウヒ 撮影:箕輪篤子様

チュウヒ 撮影:箕輪篤子様

 

シメ 撮影:箕輪篤子様

シメ 撮影:箕輪篤子様

 

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