【ツアー報告】沖縄本島の海アジサシと宮古島のアカショウビン(追加設定) 2019年6月27日~30日

(写真:オオクイナ 撮影:鈴東力様)

27日、昨日は沖縄本島を台風なみの低気圧が2つも通過し、大雨洪水土砂崩れ警報が発令され、さらに一部に避難勧告も出ていて大荒れだった。しかし、本日は台風一過のような快晴の中、那覇空港にご集合していただいてから出発。残念ながら楽しみにしていた無人島は欠航となる。しかし、準備していた専用車で探鳥に向かう。耕作地の農道をゆっくり走り、シロガシラ、リュウキュウツバメ、シマキンパラなどの沖縄ならではという種類を観察、撮影する。こんな時期に夏羽のクロハラアジサシ数羽と冬羽のハジロクロハラアジサシも飛び回り、内地のものより色の濃いリュウキュウヒヨドリ、小ぶりなリュウキュウハシブトガラス、脇腹も灰色のリュウキュウメジロなどの琉球の亜種をみなさんでじっくりと観察、撮影する。その後は那覇空港へ戻り宮古島に向かう。

28日、朝から快晴の中、早朝にホテルを出発し、森林のポイントへ行く。例年なら鳥たちは水浴びにやって来るのだが、今年は梅雨明けが遅く水溜りが無数にあるので、鳥たちはここへ水浴びに来ないのだ。そこで、先日、オオクイナが見られた林道で待つ。リュウキュウアカショウビンが近くにとまるが、チラッチラッと見えるだけで全員ですっきりとは見えない。お客様がリュウキュウアオバズクを見付けてみなさん盛り上がる。暫く待つと、オオクイナの成鳥1羽、幼鳥3羽が出て来て林道で餌を探しながら歩いて行く。ちょっと暗いがみなさんで堪能する。林道を散策し、水溜まりに行くとオオクイナの成鳥が水浴びをしている姿をみなさんで観察、撮影する。林道の脇でリュウキュウサンコウチョウが抱卵していて雌雄が抱卵の交代をする。その後周辺の樹林へ行くと、あちこちでリュウキュウアカショウビンやリュウキュウサンコウチョウが鳴きながらとまるが全員で写真撮影までいかない。その後は橋の上の駐車場でウミガメを見てから漁港へ行く。オオアジサシの飛来を待ちながら港内にある生簀で採餌をするエリグロアジサシ、ベニアジサシ、クロサギの白色型や黒色型などを観察、撮影。漁港の奥ではエリグロアジサシ10数ペアが繁殖をしている。例年ならヒナの時期だが、今年は大雨で繁殖に失敗して、やり直しの抱卵中のペアが多く、そっと観察、撮影する。しばらく粘ったがオオアジサシは飛来しないので耕作地をゆっくりと走る。ツバメチドリが多く、成鳥やよちよち歩きのヒナから幼鳥までのいろいろな成長過程が見られる。この日の昼食はお豆腐屋さんがやっているそば屋で「ゆし豆腐そば」をいただく。昼食後は公園へ行く。ちょっと離れた川の藪でキンバトが鳴いているので探すと雌が地上で採餌をしていた。すると、雄が飛んで来てモモタマナにとまったのでみなさんで堪能する。その後は耕作地をゆっくりと走り、ミフウズラ、ツバメチドリ、シロハラクイナなどを観察、撮影する。夕方にホテルに戻り、夕食後は夜間観察に行く。日没頃からインドクジャクがネコのような声で鳴き、翼長1m近くもあるヤエヤマオオコウモリが飛ぶ。ここはリュウキュウコノハズクの密度が濃く、あちこちで一斉に鳴き出す。指笛を吹くと近くの枝に飛んできて答えるので、ちょっと困ったようなかわいい顔をしたリュウキュウコノハズクをみなさんでたっぷりと堪能してホテルに帰る。

29日、朝から快晴の中、早朝にホテルを出発し森林の池や林道でリュウキュウアカショウビン、リュウキュウサンコウチョウ、カラスバトなど、周辺の樹林や耕作地でキンバト、ミフウズラの親子などを観察、撮影する。その後は再び公園に行き、キンバトの綺麗な雄を観察する。また漁港へ行きオオアジサシの飛来を待つ。エリグロアジサシやベニアジサシが近くを飛び回り、港の中を大きなウミガメが泳ぐ。しかし、オオアジサシは飛来しない。あまり知られていないが漁港ではカツオやマグロが水揚げされて新鮮な刺身が食べれるので昼食は漁港内にある食堂で海鮮丼となる。その後は宮古島に戻り、耕作地をゆっくりと走りながらミフウズラやシロハラクイナを観察、撮影する。その後は漁港から漁船に乗って沖合の岩礁へ行く。港から出ると波が高く、直ぐに全員、波を被って全身ずぶ濡れとなる。岩礁のリーフ側に到着すると岩礁ではクロアジサシ約200羽、マミジロアジサシ約50羽、エリグロアジサシ多数などが飛び回っている。漁船の近くをクロアジサシやマミジロアジサシが飛んで来るのでみなさんでじっくりと観察、撮影する。至近距離を飛ぶクロアジサシやマミジロアジサシを目線の高さで見る機会なんてそうそうない。またオオアジサシ2羽が飛んできて盛り上がる。探鳥後は岩礁を離れて港へ向かうと、再び、波を被って全身ずぶ濡れとなりながら帰港。その後は漁港で飛び回るエリグロアジサシやベニアジサシ、また堤防の近くの岩礁で抱卵しているペアがいてじっくりと観察、撮影する。その後、耕作地をゆっくりと走りながら、何度かミフウズラの親子やシロハラクイナを観察してからホテルに帰る。

30日、朝から快晴の中、早朝にホテルを出発し森林の池や周辺の樹林へ行く。リュウキュウアカショウビン、オオクイナ、カラスバト、キンバトなどを観察、撮影する。探鳥後に島を北上し湿地に到着。レンカクの夏羽が近くで泳いでいる。ムラサキサギ、ミサゴ、カイツブリなどを観察、撮影していると沖縄県では唯一この湿地で繁殖しているヨシゴイが飛んでいく。再びヨシゴイとまだ見ぬリュウキュウヨシゴイが飛ぶのを待つが南国のギラギラ太陽が容赦なく照り付けるので10:15に撤収。雪塩ソフトクリームを食べて、最後にもう一度、オオアジサシを探しに漁港へ行く。1時間程待つが残念ながらオオアジサシは飛来することはなく宮古島に戻り昼食。その後、耕作地を走りながらミフウズラやシロハラクイナなどを観察、撮影して探鳥を終了する。
梅雨空けのような晴天の中、クルーズによる南の海アジサシ類、夜間のリュウキュウコノハズクやリュウキュウアカショウビン、リュウキュウサンコウチョウ、オオクイナ、キンバト、ミフウズラなどの欲張りツアーとなりました。みなさま、お疲れ様でした。そして、ありがとうございました。

宮島 仁

リュウキュウアカショウビン 撮影:高橋尚之様

 

キンバト 撮影:鈴東力様

 

クロハラアジサシ 撮影:高橋尚之様

 

リュウキュウアカショウビン 撮影:鈴東力様

 

シロハラクイナ 撮影:高橋尚之様

 

リュウキュウアオバズク 撮影:鈴東力様

 

レンカク 撮影:高橋尚之様

 

ツバメチドリ 撮影:鈴東力様

 

ベニアジサシ 撮影:高橋尚之様

 

オオクイナ 撮影:鈴東力様

 

ムラサキサギ 撮影:高橋尚之様

 

リュウキュウコノハズク 撮影:鈴東力様

 

ミフウズラ 撮影:高橋尚之様

 

エリグロアジサシ 撮影:鈴東力様

 

ツバメチドリ 撮影:高橋尚之様

 

ベニアジサシ 撮影:鈴東力様

 

エリグロアジサシ 撮影:高橋尚之様

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