【ツアー報告】アオシギに会いたい!奥日光ハイキング(追加設定) 2019年11月20日

(写真:アオシギ 撮影:上田恵様)

数ある日帰りバスツアーの中でも毎年ご好評をいただいている奥日光。紅葉の時期はまだまだ混雑するため、やや閑散とした晩秋から初冬の時期を狙ってツアーを企画しています。東京からのバスツアーとしてはかなり距離があるため出発時間を07:30としています。観察種こそ少ないツアーではありますが奥日光の林には平地では越冬しない、アオシギ、カワガラス、キバシリ、ゴジュウカラ、コガラといった種が揃い、渡ってきた冬鳥たちの姿も期待できます。この日は天気予報は快晴とのことで安心して出発しましたが、現地ではうっすらと積雪があり、小雪が舞う時間帯があるなど意外な状況となりました。

20日、肌寒さはあるものの快晴の東京駅前を予定よりも5分ほど早く出発して奥日光に向かいました。バス車内ではこの日見られる可能性がある野鳥たちの解説を行い、途中にあるサービスエリアで休憩をとった後はお馴染みのいろは坂に向かい美しいカラマツの紅葉を眺めながら進みました。ただこの頃から小雪がチラつきはじめ中禅寺湖付近では積雪が見られ、空は晴れているものの舞う雪の量が増えてきました。最初のポイントではまず観察機材の準備を行っていただき、服装も見直していただいてから木道を歩きました。言うまでもなく木道も雪で真っ白で、たまたま舞う雪の量も増えてきてしまいました。ひとまず歩いては止まり、止まっては歩きといったスタイルでアオシギのいそうな場所を丹念に見ていきました。なかなかその姿はなかったですが2羽のカワガラスが川の流れに逆らうように佇んでいる姿をじっくり観察することができました。その後も引き続きアオシギの姿を探しましたがなかなか見つからず、それでも1時間半ほどの散策の後半で沢の流れ沿いで餌を探しているアオシギに出会うことができ、それほど警戒していないようなのでじっくり観察することができました。体を上下に揺らすような独特の動作をしながら歩き回り、雪の上を歩いて反対側の沢に行くなど、じっとしている印象とは異なって活発な行動を見せてくれました。やや時間オーバーしましたがその後は各自昼食をとっていただき、その後はそれ以外の小鳥類を探すため、下見時にオオマシコが見られた場所を歩いてみました。やや風がありましたが林に入るとカラマツの木にエナガの群れがやってきて間近で見ることができ、中には水浴をしている個体もいました。また同じ場所にコガラ、ヒガラ、コゲラの姿もあり、ズミの木をせっせとキバシリが登っていました。川沿いを歩くとカワガラスの姿があり、アカゲラが次々に場所を変えながら木をつついて餌を探していました。その後は少々時間があったことから別の場所に向かい、ここでも僅かに残ったズミの実のある場所を探してみました。この時間になると日陰はかなりの冷え込みでしたが、ズミの実のある場所ではツグミの小群が見られましたが鳥の気配は少なく、寒風に押されるように探鳥を終了しました。

今回は天気予報は晴れマーク一色でしたが現地では思わぬ積雪があり、一時雪が舞う寒い1日になりました。一番の目的だったアオシギに幸いにも出会うことができ、かなり近い距離感からじっくりと観察することができたため、体を上下に揺らすような独特の行動を見ることもできました。またカワガラス、キバシリ、ゴジュウカラ、コガラといった平地では越冬しない種もなんとか見ることができました。非常に寒い中での探鳥お疲れさまでした。

石田光史

エナガ 撮影:上田恵様

 

アオシギ 撮影:上田恵様

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