【ツアー報告】冬の奥日光・戦場ヶ原と那須千本松 2019年12月17日~18日

(写真:カケス 撮影:須崎明男様)

この冬から新企画としてシリーズ化している「シングル部屋利用1泊2日バスツアー」の第一弾。お客様からのご要望が圧倒的に多いシングル部屋を利用して宿泊し2日間に渡って各探鳥地をめぐります。その第一弾は平地で越冬しない冬鳥と平地で越冬する冬鳥の両方を観察するといった目的で奥日光と那須周辺をめぐります。この冬は比較的暖かい日が多く気候はややおかしい感じではありますが、北日本では冬鳥たちの飛来状況が良いことから期待しての出発となりました。ただ初日の天気予報が芳しくなく早朝からどんよりとした空模様でした。

17日、東京は残念ながら雨予報でしたが、集合時間はどんよりとした空模様ながらもまだ雨は落ちてきていませんでした。予定通りに東京駅前を出発後はバス車内にてこの日に観察の可能性が高い種の識別ポイントや探し方といったお話をしながら進み、ひたすら東北道を北上して奥日光を目指しました。途中、休憩に立ち寄ったサービスエリアでは小雨が落ち始め、日光有料道路に入った頃からはしっかりとした雨が降ってきていました。まずは観察機材準備をしていただいてからポイントに向かいました。本来ならばしっかりと積雪があって当たり前の時期ですが、数日前の雪はすっかり解けてしまい、そこに雨が降ったことから道はすべりやすくなってしまっていました。ゆっくりと進んで木道に入ると、早速ミソサザイがやってきてくれ、川面にはカワガラスの姿がありました。当地の主役であるアオシギを探しましたがなかなかその姿を見ることができず、一周した後は一旦昼食の時間にしました。昼食の後は比較的雨を遮ることができるよう、戦場ヶ原のへりに沿って針葉樹林を歩きました。この日はなぜか小鳥類の動きが悪く、川沿いでカワガラスを見るにとどまりました。その後はようやく雨が止む中、別の場所を歩いて再びアオシギの姿を探しましたが残念ながら出会うことはできず、ただようやく元気に動き回る10羽ほどのエナガの群れに出会うことができ、牧場内ではセグロセキレイ、さらに進んだ林の中ではツグミ、コガラの姿があり、軽やかに幹を登るゴジュウカラ、そして木から木に飛び移りながら移動していくキバシリにも出会うことができました。また最後はカケスが飛び回って盛り上げてくれました。そしてこの後は再びアオシギの姿を探してみましたが、やはりその姿はなく、最後は薄暗くなる中、見る見るうちに霧が晴れてくる幻想的な戦場ヶ原の光景を見て現地を後にしました。

18日、朝から晴れ間が見えていて、ようやくの晴れ間にほっとしました。朝食をいただいた後は比較的穏やかな中、まずは沼に向かいました。小さな池でありながらさまざまなカモ類が観察できる地元では有名な場所で、この日も圧倒的多数を占めるマガモを中心にカルガモ、オナガガモ、ヒドリガモ、キンクロハジロ、オカヨシガモ、コガモといったカモ類の基本種がズラリと揃い、なぜかオナガガモに混じっている1羽のトモエガモのメスの姿もありました。周囲を見渡すと枯れ木にはカシラダカが群れ、ホオジロ、アカゲラ、そして電柱にはノスリの姿もありました。その後はやや風が強まる中、那珂川の上流にある公園に移動しました。まずは駐車場脇の公園まで歩き、地上採食しているカワラヒワの群れが見られ、しばらく見ていると20羽ほどのシメがやってきては地上で餌を探していました。一斉に飛び立ってはまた地上に降りるといった行動は見ごたえがありました。その後は河原まで移動して保護色で見つけづらいイカルチドリを観察したほか、アオサギ、ダイサギの姿もありました。そして園内を歩きました。まずはハシブトガラスが騒いでいたため見てみると1羽のハヤブサが飛び、その後は針葉樹に群れているヒガラ、メジロが見られました。そして池の周辺までくるとキクイタダキの群れが動き回り、なかなか見ることができないその姿を間近に見せてくれました。池では数こそ少ないながらカルガモ、ヒドリガモ、コガモの姿があり、たまたま羽繕いをしているオカヨシガモがいたことから美しい羽色を楽しむことができ、さらには固まってじっとしている4羽のイカルチドリの姿も楽しむことができました。その後、さらに進むとカワセミが見られ、桜の花が咲いているエリアでは再びシメの群れに出会うことができたことから、桜にシメのコラボレーションを楽しむこともできました。お昼を過ぎたことからその後は公園まで移動して昼食の時間をとり、昼食後はやや風が強まる中、公園内を歩きました。外周を歩くと風がかなり強烈だったため林内に入ると、シジュウカラ、ヤマガラ、ヒガラ、エナガ、メジロといったかなり種類の多い混群に出会うことができ、それぞれの鳴き声の違いを聞くことができました。ただここでも小鳥類の動きは芳しくなく、ようやく現れたビンズイの群れをなんとか観察することができ、最後は池周辺でカワセミを観察していると、どこからともなくフワフワと飛んできたカケスが珍しく針葉樹のてっぺんに止まってくれました。そしてこのツアーの最後は牧場内の外周林を歩きました。残念ながらここでも小鳥類の動きがあまりなく、針葉樹林上空を飛翔するオオタカの姿が見られたほか、地上に降りて採食しているシジュウカラの群れ、そしてエナガの姿を観察してツアーを終了しました。

今回は企画そのものは初企画でしたが、奥日光と那須というツアーでは比較的馴染み深い場所をめぐりました。ただ奥日光ではアオシギが見られず、那須周辺も色がついた美しい種には出会えず、全体的に鳥の動きが悪く残念でした。ただ奥日光ではカワガラス、キバシリ、ゴジュウカラ、コガラといった平地で越冬しない種に出会うことができ、那須周辺ではトモエガモのほか、さまざまなカモ類を観察し、河原ではイカルチドリ、公園ではビンズイ、キクイタダキ、そしてエナガ、ヒガラ、ヤマガラなどの混群にも出会うことができました。この度はご参加いただきましてありがとうございました。

石田光史

カワガラス 撮影:大澤保男様

 

イカルチドリ 撮影:須崎明男様

 

カワラヒワ 撮影:大澤保男様

 

ビンズイ 撮影:須崎明男様

 

シメ 撮影:大澤保男様

 

オカヨシガモ 撮影:須崎明男様

 

カケス 撮影:大澤保男様

 

カワガラス 撮影:須崎明男様

 

シメ 撮影:須崎明男様

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