【ツアー報告】紅葉の戸隠高原でムギマキに会いたい! 2015年10月27日(火)~28日(水)

紅葉の時期にはやや遅いですが、まだまだ一部で紅葉が楽しめ新蕎麦が味わえる時期に、旅鳥、冬鳥を中心に野鳥たちを楽しみながらハイキングを行う秋の定番ツアーです。この時期は冬鳥を見るにはやや中途半端な時期なのですが、目的が旅鳥として通過して行くムギマキ、マミチャジナイであること、紅葉の観光客が減ってくることを考慮して決定しています。今年は天気予報も良く、しかも直前の週末に戸隠で探鳥された方からムギマキを見たとの情報をいただいていました。
27日、東京駅から北陸新幹線かがやきに乗車すると、1時間ちょっとで長野駅に到着することができます。長野駅では現地集合のお客様と合流し、まずは今回宿泊するホテルに向かいました。到着後は各自昼食、そして観察機材を準備していただき、薄雲はあるものの青空が見える秋空の下、バスにて出発しました。まずはみどりが池方面から植物園内に入り、池を覗いてみるとカルガモとホシハジロの姿がありました。そして早速、週末にムギマキが見られた場所にてしばらく待機してみることにしました。この場所では草地から飛び立ち小枝に止まったカシラダカの姿を観察できたほか、ハンノキに群れるマヒワ、木の実にやってきたコガラの姿を見ることができましたがムギマキはやってきませんでした。その後は過去にムギマキが見られた場所を中心に探鳥しましたが、残念ながら見ることはできませんでした。ただ、木の実にやってきたキビタキ、独特の動きで幹を登るキバシリ、せわしなく餌を探すゴジュウカラ、そして木道ではミソサザイの姿を見ることができ、珍しく倒木の上に止まってじっくりとその姿を見せてくれました。夕方は場所を移動し、再びムギマキの姿を探しましたがここでもその姿はなく、アカゲラ、アオゲラの姿を観察して探鳥を終了しました。この日は深夜から雨の予報になっていましたが、夕食後には早くも雨が降り始めていました。
28日は06:30からホテル周辺の草地で探鳥予定でしたが、前日にムギマキの姿を見ることができなかったため06:00集合で早朝からムギマキを探す予定に変更しました。ただ早朝になっても雨は止んでおらず霧も出ていたためしばらく待機し結局06:30に出発しました。幸にも雨は上がり晴れ間が見えてきたためカケス、ジョウビタキ、ホオジロ、アトリが現れ、上空を渡っていくシメ、マヒワ、カシラダカの姿が見られました。早朝も過去にムギマキの姿があった場所で待機しながら探鳥しましたが、木の実にやってきたのはコガラ、コゲラのみ、途中で20羽ほどのエナガの群れとそれに混じるキバシリ、最後はマミチャジナイ、アカハラ、ツグミの群れを見ることができましたが高い木の上でした。朝食後は探す範囲を広げる意味も込めて、秋の戸隠の紅葉ポイントとして知られる鏡池までを歩きました。やや肌寒い中でしたがハイキングにはちょうど良い気候で、しつこく過去にムギマキが見られたポイントを中心に所々足を止めてみました。ただ、やはり残念ながらその姿はなく、やや暖かくなってきたせいかミソサザイやキバシリ、イカルのさえずりが聞かれ、ゴジュウカラも春先によく出す「フィッフィッフィッ・・・」という声で鳴いていました。またある場所では木の実にやってきたキビタキ、メボソムシクイの姿があり、みどりが池にはコガモが加わっていました。昼食はホテルにて新蕎麦をいただき、最後の2時間は再び別の場所でムギマキを探すことにしました。この場所の木の実にはキジバトとアオゲラがやってきていましたが、驚いて飛び去ったアオゲラがその後、高木の上でじっとしていたため思いのほかじっくりと見ることができました。結局狙っていた場所でムギマキを見ることができませんでしたが、代わってマミチャジナイの群れが木の実をついばみ、その中の数羽がなぜか樹上でじっとしていてくれたためようやくその特徴まで見ることができました。また帰りにはカワガラスの姿を観察して探鳥を終了しました。
今回は直前情報ではムギマキが確認されていましたが、タイミングを逸してしまったようで、出会うことができず残念でした。ただ、例年に比べてゴジュウカラ、キバシリ、アオゲラが見やすく、何度もその姿を見ることができました。またアトリ、マヒワ、シメ、カシラダカといった冬鳥たちも順調に渡来しているようで冬鳥観察ツアーが楽しみになりました。ハイキングツアーということもありたくさん歩いていただきお疲れ様でした。

石田 光史

2016年10月24日~25日 紅葉の戸隠高原でムギマキに会いたい! 2日間

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