【ツアー報告】冬の琵琶湖で1日60種観察にトライ! 2023年1月7日

(写真:オオワシ 撮影:伊原やよい様)

ここ数年、すっかり定番になった冬の琵琶湖をめぐる日帰りバスツアー。2023年は3連休に合わせて3本企画しました。琵琶湖に来るのは毎年たった一度だけではありますが、湖北の探鳥地をめぐるだけでもかなりの数の野鳥に出会えることから、タイトルには60種観察という目標を掲げてみました。前回からは大阪、東京とそれぞれの方向からご参加いただきやすいように米原駅発着のツアーに企画変更しました。幸いご好評をいただけたようでそれぞれの方向から多くの方々にご参加いただくことができ、おかげさまで3本ともに満席となりました。冬の琵琶湖は過去、大雪など天候悪化があり心配がつきもので、今回も事前の天気予報が芳しくなく、この日は終日小雨の予報が出ていましたが、直前の天気予報は曇りに変わり、幸にも晴れマークもついてくれました。

7日、前日夜には小雨が降り、当日の早朝もまだ小雨が降っていましたが雨は次第に上がり、集合時間に合わせるように青空が見えてきていました。予定通りご集合いただいたことから10:00に出発して最初のポイントを目指しました。今回は、米原駅からということもあって30分ほどで到着し、到着後は各自観察機材の準備をしていただきました。寒さを警戒して装備を準備してきましたが、この日は無風のためかとにかく春のような暖かさでした。早速、遠くの木には4羽のツグミが止まり、周辺にはカワラヒワ、ムクドリ、トビの姿がありました。川辺ではウグイスが鳴き、公園内に入ると飛び回る30羽ほどのイカルの姿が目につきました。しばらく観察していると次々に飛んできてはアキニレに止まり、その後は地面に降りて餌を食べるといった行動を繰り返し、周辺にはアトリ、シメの姿もありました。河口まで行くと木にはノスリが止まり、湖面にはハジロカイツブリ、カンムリカイツブリが浮いていて、上空にはミサゴが飛び回っていました。思ったほどカモ類の姿がなかったことから川沿いに戻ってみると、どこからともなく飛んできたアオゲラが低い場所にとまってしばらくの間、樹液をなめていました。また川にはカワアイサの姿があり、遠くには群れているホオジロガモも見られました。その後は一旦、各自昼食の時間とし、昼食後は対岸の枯れ木に止まるオオワシを望遠鏡で見てから湖岸を歩きました。ここでも意外なほどカモ類の数が少なかったですが、休んでいるヒシクイの群れ、そしてカワアイサの数の多さには驚かされました。ほかにもマガモ、ヒドリガモ、キンクロハジロ、スズガモ、イカルチドリ、遠くのテトラポットにはカモメ、ユリカモメ、ハマシギ、ヨシ原ではジョウビタキを見てから畑地に移動してケリを見てから次のポイントに移動しました。ただ、たまたまオオワシがいる山の下の道を走ることから途中でバスを止め、真下からオオワシを観察してから移動することにしました。場所が場所だけあまり長い時間の観察はできませんでしたが、かなり良い距離感で冬の琵琶湖の名物であるオオワシをしっかりと見ることができました。次のポイントではまずは湖面を眺めてみました。今年は残念ながらここの名物であるトモエガモを見ることができませんでしたが、ヨシガモ、オカヨシガモ、ミコアイサ、ハシビロガモなどが見られ、林ではかなり大きなエナガの群れ、ヤマガラにも出会うことができ、いよいよ最後のポイントに移動しました。この頃には空はどんよりとしていましたが、畑地にはカシラダカが群れ、木々に止まる様子を見ると驚くような個体数が群れていました。またノスリも見られ、チョウゲンボウがハシボソガラスに追われていました。さらに歩くと30羽ほどのタゲリが地上採食していて、一斉に飛び立って群れで飛翔する姿は見事でした。最後の貯水池では10羽ほどのミコアイサが見られ、周囲が薄暗くなってきた16:302023年最初の探鳥を終えました。

事前の天気予報が芳しくなく心配なスタートでしたが、結局穏やかな1日となり雨に降られることもありませんでした。冬の琵琶湖の名物となっているオオワシをはじめ、ヒシクイ、ヨシガモ、ホオジロガモ、カワアイサ、ミコアイサ、タゲリ、ケリ、アトリ、イカル、アオゲラなど、計62種の野鳥たちが楽しませてくれました。いよいよ2023年の鳥の観察会がスタートしました。この度はご参加いただきましてありがとうございました。そして今年も引き続きよろしくお願いいたします。

石田光史

タゲリ 撮影:ikotama様

 

ヨシガモ 撮影:伊原やよい様

 

アトリ 撮影:ikotama様

 

イカル 撮影:伊原やよい様

 

カワアイサ 撮影:ikotama様

 

アオゲラ 撮影:伊原やよい様

 

ヒシクイ 撮影:ikotama様

関連記事

ページ上部へ戻る