【ツアー報告】東シナ海第四の秘島 春の粟国島 2024年4月12日~15日

(写真:オオノスリ 撮影:天野昌弘様)

那覇空港に皆様ご集合した後、空港を出発します。本日は沖縄島南部の探鳥ポイントを巡りますが、先ずは空港からも近い場所を訪れ、クロツラヘラサギや夏羽に変わったオジロトウネンなどを観察しました。次いで岩場に営巣しているクロサギを確認してから、周辺の農耕地を巡って、ツメナガセキレイの10羽ほどの群れを確認しました。海岸でハシビロガモ、オカヨシガモなどのカモ類、メダイチドリ、オオメダイチドリ、ヒバリシギ、オジロトウネンなどのシギ・チドリ類を観察してから農耕地で6羽のツバメチドリを間近に観察して、初日の探鳥を終えます。

2日目の本日はいよいよ粟国島に渡るのですが、早朝ホテルを出発した後、先ずは昨日ツメナガセキレイが観られた畑地などをまわってから池に立ち寄ると、昨日は観られなかったヘラサギやアカアシシギの姿がありました。それらを観察した後に、粟国島までのフェリーが出る港まで向かいます。フェリーは穏やかな海を進み、予定通りに粟国島に到着します。昼食を食べてから散策路を歩きますが、ほとんど鳥の気配が感じられません。その後も島内の畑地、斜面林などを見てまわりますが、どこも鳥の気配がほとんど感じられず、とても静かです。渡りの時期の島は当たり外れが大きいのですが、残念ながら本日は渡り鳥の姿がほとんど見られない日に当たってしまったようです。

3日目は朝食前にホテル周辺で観察をして、ケアシノスリと見紛うような白いノスリやインドハッカなどを観察します。朝食後は島内の畑地を中心にまわりますが、ノスリが畑の草の間から飛び立ったので、その飛び去る後ろ姿を追うと、どうもオオノスリのように感じます。しかしこの時期の南西諸島には朝の観察で観たような個体も含めて、国内で繁殖するノスリでは無いと思われる様々な羽衣をしたノスリが見られるので、慎重に見る必要があるのですが、幸いにも観察しやすいところにとまってくれたので、両種の違いとなる幾つかの識別ポイントを確認しますが、そのどれでオオノスリの特徴との一致を確かめることができました。相変わらず渡り鳥の姿が少ないのですが、お昼過ぎになるとサシバが渡り始め、薄日か刺す空に数羽から15羽程度の小群がよく目に付くようになります。午後も観察できる鳥種にはあまり変化が見られませんが、群れで見つかるコムクドリの個体数が増えたり、午前中は1羽しか観られなかったアマサギが10羽に増えたり、新たにセイタカシギが観られたりと、この午後にも少しづつ島内の鳥の様子は変化している様子ですので、明日に期待をして、この日の観察を終えます。

いよいよ最終日ですが、昨晩の夜中から未明にかけて雨が強く降ったようで、部屋のガラスに叩きつける雨音で目を覚ましたが、朝起きると雨は止んでいるようです。しかし、探鳥の準備をしていると、何回も雷の稲光が光るのが見えたため、安全性を考えて朝の探鳥は中止することとします。朝食後は空模様も回復してきたので、ホテルをチェックアウトして探鳥に向かいます。昨日も観られたコムクドリの群れがさらに大きくなり今日は100羽以上がひと群れとなっていたほか、20羽ほどのサンショウクイの群れも確認することができました。その後も雨が時折降ることもありましたが、その影響は最小限に抑えることができたほか、この薄暗い曇天が幸いしたのか、開けた畑地に出てきたミフウズラも観察することができました。午後の粟国島を発つフェリーの時間が近づいてきた時に夏羽で顔の赤くなったムネアカタヒバリ、ツバメチドリの小群を観察して、今回の粟国島での観察を終えて粟国島を発ちます。帰りのフェリーの海路もとても穏やかでしたが、粟国島を出た直後にカツオドリを、沖縄島が間近に見えてからオナガミズナギドリ暗色型を観察することが出来ました。沖縄島に到着後も那覇空港までも渋滞も無く移動もスムーズで、予定よりも少し早く那覇空港に到着して、解散しました。この度はご参加いただきましてありがとうございました。

田仲 謙介

ツバメチドリ 撮影:天野昌弘様

 

ムネアカタヒバリ 撮影:天野昌弘様

 

クロサギ 撮影:天野昌弘様

 

アマサギ 撮影:天野昌弘様

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