【ツアー報告】珍鳥に期待! 繁忙期を避けた飛島 5月16日(土)~18日(月)

16日、予定通りに酒田を出て、船で島に到着して観察道具の用意を行っていると、鳥友から電話でブッポウソウの情報が届いた。これだけの晴天なので、明日も観られる保証は無い。予定を変更し、まずはブッポウソウの姿を目指す。到着すると、既に数名の方が観察中であった。邪魔にならないように、背後から近づかせてもらうと、おそらく渡ってきたばかりらしく、眼前の枯れ木でじっとしている。時々、良い方向から日が射すと、背中の光沢が輝き、とても綺麗だ。ブッポウソウを皆で満喫したところで、歩き出そうとすると、背後から呼ばれる声に振り返ると、今度は目の前の木にサンショウクイの群れが降り始めた。今年の飛島の主役といって良い存在となったサンショウクイは、滞在中に繰り返し現れてくれた。いよいよ島内を歩き始めるが、やはり鳥影は薄い。例年であれば道端で餌を探しているホオジロ類の姿もほとんど見られない。
宿まで帰る階段を下っていると、薮の中からで白い翼が目立つ鳥が飛び立った。この特徴は紛れも無くアカガシラサギだ。飛び去った方向を再び探しに行くが、噂に違わず臆病で、薮に入り込んでしまって、なかなか見つからず、初日はここでタイムアップ。
17日、本日は終日、観察できる日なのでまずは島内を一周して、昨晩の鳥の動きを把握してみるが、
新たに入った気配は少なくかったが、昨日は観られなかったチュウサギやノビタキが新たに現れたほか、じっとしているコホオアカもいたので、皆様に他のホオジロ類との違いなどをしっかりと見ていただきました。その後も鳥影は少なかったのですが、カラフトムジセッカが現れたというポイントへ向かうと、その途中でもさえずりが聞こえてきましたが、深い薮の中からのために姿は確認できず、ついたポイントでも、観察はじっくりという訳にはいきませんでした。午後には花ざかりの菜の花畑の縁に現れたキタヤナギムシクイを見つけてからはキマユホオジロ、コウライウグイスと、渡りの時期の離島ならではの種が、同じ場所で続けて現れましたが、いずれの種も旅立ち間際といった感じでよく動くので、ゆっくりと観察することが出来ませんでした。
18日、本日は船が普段よりも2時間早く出るため、限られた時間での探鳥となりましたが、昨晩のうちに多少の動きがあったらしく、コサメビタキやムシクイ類などは昨日よりも確実に増えたようですし、新たに入ってきたと思われるコムクドリの群れも観察することができました。そして本日も路上に出てきたアマサギを見つけると、その奥に現れたのがアカガシラサギ!でした。昨日までも断続的に何回か現れていたのですが、なかなかゆっくりと観察することができなかったのですが、最後の最後に皆でゆっくりと観察することができて、良い思い出となりました。
残念ながら今回は鳥が少なく、結果として長く歩くこととなってしまい、ご参加いただきました皆様はお疲れになったことかと思います。大変にお疲れ様でした。しかし、飛島のような離島は何回、訪問しても同じ表情は見せません。きっと、来年はまた違った顔ぶれの鳥たちが出迎えてくれるはずです。来年も渡り鳥たちを探しに、飛島をまた訪れましょう。お待ちしております。
田仲 謙介

関連記事

ページ上部へ戻る