【ツアー報告】富士山五合目で高山鳥に会いたい! 2025年9月1日

そもそもは盛夏の頃にはバードウォッチングに行く場所がなかなか見つからないことから、たった1日でも涼しい場所に行って、これといって歩き回ることなく亜高山帯の小鳥たちをのんびり眺めてみてはどうかといったコンセプトで企画したツアーですが、ここ数年は盛夏の時期が極めて長くなってしまい、バードウォッチングというよりも外出そのものが危険といった認識になってしまうほどです。そんな中、標高約2500ⅿにある富士山五合目で涼めることは幸いといえるでしょう。ここにある水場に小鳥たちが集まるにはここ数日の現地の天気が重要なのですが、天気予報で見ている限りでは週末も晴天で気温も高め、また、この日も晴天とのことで期待が持てる状況でした。

1日、週末は一旦、気温が下がって猛暑日の記録が途絶えたものの、この日は9月だというのにまたまた気温が上がって東京都内は最高気温が36℃とのことでした。この日の東京都内は早朝から晴天で順調にご集合いただいたことから予定通り08:00に出発して富士山五合目に向かいました。バス移動中はこの日に見られる可能性が高い種の解説やここまでのツアーの状況、そして水場にやってくる鳥たちに傾向などを話しながら進めました。この日は幸いにも渋滞がほとんどなかったことから、談合坂サービスエリアで休憩を挟んでも2時間強で富士山五合目に到着することができ、途中の風景もずっと快晴でした。到着後は各自準備を進めてから探鳥を開始しました。10:25にはウソのメスが現れたかと思うと、10:30にはウソはオス2羽、メス2羽になり、ヒガラも2羽やってきて、水場はいきなり賑やかな感じになりました。10:40にはコガラが現れ、10:45には青色が鮮やかなルリビタキのオスがやってきて水浴びを始めました。10:50にはメボソムシクイが現れ、11:15にはヒガラの幼鳥が2羽でやってきて水浴びをしていました。11:20には遠くからハシブトガラスの声が聞こえ、11:45にはヒガラの成鳥とウソのオスが仲良く水浴びをしていました。12:05にはウソのつがいがやってきて水浴びをし、12:20には再びメボソムシクイがやってきました。そして12:40にはホシガラスが周囲を飛び回っていました。12:55にはルリビタキのオスがやってきて水浴びをし、ホシガラスが再び飛んできて針葉樹に止まりました。13:00にはウソのメスがやってきて13:15にはオスもやってきて、さらにはヒガラの幼鳥もやってきていました。13:20には再びホシガラスがやってきて周囲を飛び回り、その後はしばらくヒガラの成鳥と幼鳥が繰り返し水場にやってくるのみの時間が続きました。そしてようやく14:20にホシガラスが水場にやってきて水浴びをはじめ、14:45には飛んできたホシガラスが針葉樹に止まってから水場にやってきて間近にその姿を楽しむことができました。15:00にはヒガラが2羽で水浴びをし、15:05にはここまで見られなかったルリビタキのメスと幼鳥が同時にやってきてくれました。15:10には再びホシガラスが飛んできて針葉樹に止まり、15:25には今度は2羽のホシガラスがやってきて1羽は水場にやってきて、もう1羽は針葉樹にじっと止まっていました。そして観察機材を片付けはじめた15:30にもホシガラスがやってきて水浴びをしていて、この日は午後からはほぼホシガラスだけというくらい、ホシガラスが良く見られた1日となりました。

この日の東京都内は再び猛暑日に戻ったようですが、現地は20℃に満たない快適な気温でした。この日はキクイタダキが姿を見せなかったものの、ホシガラスが何回も何回も見られ、ウソ、メボソムシクイ、ヒガラ、コガラ、そしてルリビタキはオス、メス、幼鳥が出揃ってくれました。この度はご参加いただきましてありがとうございました。

石田光史

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