【ツアー報告】筑波山と筑波梅林散策 2017年1月19日

(写真:ハギマシコ 撮影:刈田宏様)

私の地元である筑波山周辺で探鳥する1月恒例の日帰りバスツアーです。筑波山ではケーブルカーを使って標高800mまで登るため平地の公園などでは観察できない種が観察できることが魅力です。また筑波山では水鳥類が全く観察できないことから帰りに市内の公園にも立ち寄り、カモ類なども観察しました。当日の天気予報は晴れでしたが、早朝の東京駅前はどんよりとした曇り空で今にも雨が落ちてきそうで心配でした。

19日、予定よりもやや早い07:55に東京駅前を出発し高速道路を順調に走りました。途中休憩を取りましたが、今回は現地までが比較的近いことから2時間ほどで到着し、まずは観察機材の準備をしました。その後はケーブルカー駅までを歩きました。ここは筑波山神社内を歩くことから石段があるなど起伏があるため、まずは筑波山神社本堂を目指しました。神社内に入るといきなりルリビタキのメス型個体がすぐ足元までやってきて採食し、立て続けにジョウビタキのオスも現れました。本堂前まで行った際には周囲でヒヨドリやメジロの姿がありました。ここからケーブルカー駅までは僅かでしたが、ひとまず一か所草地に立ち寄り、アオジ、ホオジロの姿を見ることができました。到着した頃はまだまだはっきりしない空模様でしたが、この頃には空は青空に変わりはじめていました。ケーブルカーで山頂駅までやってくるとさすがに風が刺すように冷たく感じました。まずは付近にいたミヤマホオジロを観察しました。黄色が鮮やかなオス2個体、淡い黄色が特徴のメス3個体が地上で採食していて、これといって人を気にする様子はありませんでした。また付近をエナガの群れが賑やかに通り過ぎていきました。その後は別の場所を歩きながらハギマシコやカヤクグリを探しましたがこの日は残念ながらその姿がありませんでした。そのため下見時に見た場所で待ってみることにしました。待っている間にはルリビタキの♀型がやってきて楽しませてくれました。するとどこからともなくハギマシコがやってきて付近の木に止まり、結局は5個体ほどが地上採食を始めました。頭部が鮮やかなクルーム色の個体や、下腹部が鮮やかな紫色の個体、ややコントラストがさえない個体など、さまざまな色あいの個体が間近にその姿を楽しませてくれ、双眼鏡や肉眼で十分に堪能することができました。また帰り間際にはカシラダカの姿も見ることができました。一旦、ケーブルカーで山を降り、駐車場まで戻って各自昼食としました。昼食中には2羽のウソが現れ、美しいオス個体だったためしばらくの間、その姿を楽しむことができました。また飛翔するノスリの姿も見ることができました。その後はやや下って梅林内を歩き、メジロ、モズ、シロハラ、ジョウビタキ、そしてコンクリートの壁によじ登るかのようにして必死に餌を探すツグミの姿を見ることができました。そして最後は市内の公園に向かいました。ここでは下見時にヨシガモとトモエガモが見られていました。ただこの日はヒドリガモ、オナガガモ、カルガモといった基本種は数多く見られましたが、ヨシガモは2羽のみでトモエガモの姿はありませんでした。ただ意外にも多数のコハクチョウの姿がありました。

過去、大雪の影響でほとんど冬鳥が見られないこともありましたが、今年は穏やかな中、ミヤマホオジロ、ハギマシコの姿を堪能することができました。ただカヤクグリの姿がなかったことは残念でした。特にハギマシコは越冬地が限られ、どこでも見られる冬鳥ではないことから幸運な出会いでした。穏やかな陽気ではありましたが風が刺すように冷たい中での探鳥でした。皆様お疲れ様でした。

石田光史

ミヤマホオジロ 撮影:刈田宏様

ミヤマホオジロ 撮影:刈田宏様

 

ハギマシコ 撮影:刈田宏様

ハギマシコ 撮影:刈田宏様

 

ミヤマホオジロ 撮影:刈田宏様

ミヤマホオジロ 撮影:刈田宏様

 

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