【ツアー報告】珍鳥が渡る!秋の石垣島と与那国島 2017年10月8日~11日

(写真:ベニバト 撮影:高木信様)

すっかりお馴染みになっている日本最西端の島を訪れるツアー。春の与那国島は定番化していますが2年ぶりに秋の企画となりました。与那国島の特長といえば大きなハズレがないことでしょう。春はヤツガシラ、オオチドリ、クロウタドリ、アカガシラサギ、オオノスリ、ツバメチドリ、ギンムクドリ、カラムクドリといった顔ぶれから数種類が必ず見られ、時には超がつくような珍鳥との出会いもありました。一方、秋は顔ぶれとしてはやや寂しくなりますが、タカサゴモズ、ベニバト、オウチュウ類などお隣の台湾でよく見られる種が中心となり、ツメナガセキレイが群れ、キンバト、ミフウズラ、クロハラアジサシにもよく出会い、シギ・チドリ類が多いことも特長でしょう。今年は幸いにも台風に悩まされることなく出発となりました。

 8日、予定通り羽田空港を出発し、今回は直行便で石垣島に向かいました。到着後は現地集合のお客様と合流して観察機材の準備に入りました。この日は乗り継ぎの関係から石垣島に宿泊となるため、短時間ながら4時間ほどの探鳥時間が確保できることから早速探鳥に出かけました。まずはカタグロトビを探して巡りましたが残念ながらその姿を見ることができず、時間が押してしまうから八重山3点セットを探して移動しました。毎回カンムリワシが見られている場所を重点的に巡りましたが、この日はカンムリワシの姿も見ることができませんでした。ただ水田ではアカアシシギ、セイタカシギ、エリマキシギなどのシギ類、珍しく水田に群れる20羽ほどのコウライキジの姿があり、ようやくムラサキサギを見ることができました。ムラサキサギは2個体が見られ、草に隠れるように採食していて、付近の電線にはリュウキュウツバメが止まっていました。ただ時間が無くなってきたため夕方になると姿を現すズグロミゾゴイを探しに向かいました。到着すると早速ズグロミゾゴイが姿を見せてくれ、独特のスローモーションのような動作で餌を探していました。この日は2個体を見ることができ、最後には金網の柵に止まるというちょっと珍しい姿を見せてくれました。

 9日、日の出が06:45であることから早朝探鳥はなく朝食後は荷物をまとめた状態でフロント前にご集合いただき08:45には石垣空港に向かいました。空港到着後は石垣島で見た鳥のリストアップ作業をしてから与那国島に向けて出発しました。石垣島も暑かったですが、到着した与那国島はさらに暑く軽く30℃超えでした。一旦ホテルに向かい観察機材準備と昼食を済ませてから早速探鳥に向かいました。まずは集落にて電線に止まっているアカハラダカ幼鳥がいたためバスを降りてじっくり観察しました。あまり警戒心がないようなのでジリジリと近づき、最後は10mほどで観察することができました。周辺の水田には冬羽のツメナガセキレイが群れ、付近では「ピックイー」という独特の声で鳴きながら飛ぶ2羽のサシバの姿がありました。じっと立っているとジリジリとした陽射しを感じる暑さでした。その後はわずかに残った水場に群れる、イソシギ、セイタカシギ、トウネン、セイタカシギ、コアオアシシギ、間近を飛び回るクロハラアジサシなどを観察。どこから飛んできたのか、電線に止まったコホオアカの姿も見ることができました。移動途中では道端を歩くミフウズラに出会い、湿地では2羽のクロツラヘラサギが採食している姿が見られ、周囲をコシアカツバメが飛びかっていました。その後は小さな神社でカラムクドリ、ホシムクドリ、コムクドリ、ムクドリの群れが楽しませてくれ、最後に訪れた水田ではシロハラクイナが珍しく明るい場所で見られ、キジバトの群れと一緒に採食している4羽のベニバトに出会うことができました。うち3羽が美しいオス個体で、その中の1羽が近くでその姿を見せてくれました。この日は真夏のような暑さで最高気温は33.9℃でした。

 10日、この日も早朝から晴天で07:00から朝食をとった後、08:00に出発しました。集落の川では川に沿うようにクロハラアジサシがヒラヒラ飛び、水田ではダイサギ、チュウサギ、アマサギ、コサギが勢ぞろいしていました。東崎では芝生にツメナガセキレイが群れ、ヒヨドリの群れは帯状に流れ飛び、渡りのような行動を見せていました。移動途中ではふいに現れたサシバがその数を見る見る増していき、最後は20羽ほどのサシバが見事なタカ柱を形成してくれました。林道ではバスの前をキンバトが飛び、その美しさにドッと盛り上がりました。水場では昨日と同じシギ・チドリ類が見られ、森林公園ではエゾビタキ、メボソムシクイ、トラツグミが見られました。陽射しが強くなる中、一旦空港で涼みながら昼食をとり、午後からはツアー中、必ず1度は訪れる日本最西端の地、西崎に向かいました。ちょうどフェリーよなくにが入港するタイミングに合ったことから、まとわりつくように飛ぶカツオドリが見られました。その後は島の南側を東崎方面に向かい、途中にある牧場では間近にホオジロハクセキレイの姿をじっくり観察することができ、海岸では真夏の陽気の中、美しいマリンブルーの海と共にミサゴ、シロチドリ、メダイチドリ、キアシシギが見られました。眺望スポットとしても知られる立神岩、そして軍艦岩ではクロサギが見られ、水田ではこの日もベニバトを見ることができました。やや時間があったことから最後に行ってみた場所では数羽のムナグロが歩き回り、秋にだけよく見かけるミフウズラが草むらから出てきては隠れるといった行動で盛り上げてくれました。この日も秋とは思えない30℃超えの暑い1日でした。

 11日、昨夜はかなり強い雨が降ったようでしたが早朝は青空が見える中、昨日同様に08:00に出発しました。水田ではツバメが一気に増えたようで飛び回っていて、畑地ではツメナガセキレイの数も増えたようでした。水場では相変わらずシギ・チドリ類とクロハラアジサシ、コガモの姿があり、美しいシマアカモズがしばらくの間電線に止まってくれたため望遠鏡でじっくり観察することができました。また遠くの電線にはベニバトの♀の姿があったためやや移動して観察しました。湿地帯ではやや夏羽を残すクロハラアジサシが飛び、エゾビタキの姿も見ることができました。集落内では2羽のカラムクドリが見られ、最後に再度訪れた集落では初日に見たアカハラダカと思われる個体を最後に再び観察することができました。

 今回は秋としては珍しく晴天続きの4日間で、真夏のような暑さの中のツアーでした。石垣島ではかなり急ぎ足だったことからじっくり観察はできませんでしたが、ムラサキサギ、ズグロミゾゴイに出会うことができ、与那国島ではオウチュウ類に出会えなかったことは残念でしたが、ベニバト、キンバト、ミフウズラ、クロハラアジサシ、クロツラヘラサギ、コアホアカ、そしてアカハラダカ、サシバのタカ柱、群れ飛ぶツメナガセキレイなど、秋の離島らしい鳥たちに出会うことができました。離島での観察は春も秋も予想不可能な出会いがあることが最大の楽しみです。今後も春と秋の渡り期にはぜひさまざまな離島にお出かけください。この度はお疲れ様でした。

 石田光史

カラムクドリ 撮影:須崎明男様

 

ズグロミゾゴイ 撮影:高木信様

 

ホオジロハクセキレイ 撮影:須崎明男様

 

アカハラダカ 撮影:高木信様

 

シロハラクイナ 撮影:須崎明男様

 

クロハラアジサシ 撮影:高木信様

 

シマアカモズ 撮影:須崎明男様

 

クロツラヘラサギ 撮影:高木信様

 

エゾビタキ 撮影:須崎明男様

 

コウライキジ 撮影:高木信様

 

サシバ 撮影:須崎明男様

 

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