【ツアー報告】利根川周辺の冬の猛禽類(追加設定) 2017年12月7日

(写真:ハイイロチュウヒ 撮影:宅間保隆様)

冬恒例の猛禽類を観察する日帰りバスツアーはおかげさまで追加設定となり、昨日に引き続いて快晴無風の絶好のバードウォッチング日和の中、予定通り東京駅前を出発しました。

 7日、この日は前日と全く同じコースを巡ることにして茨城県方面に向かいました。バス車内ではこの日に観察できそうな種についての解説を行い、あらかじめ予習をしていただきました。バスは順調に進み2時間ほどで現地に到着しました。まずは各自観察機材の準備をしていただき、早速ヒシクイの越冬地に向かいました。ただこの日はヒシクイたちは観察舎からかなり離れた場所に降りて地上採食していました。そのため望遠鏡を使って全員で観察しました。今年は日中にも関わらず比較的活発に採食している印象がありました。ほかにもツグミ、タヒバリ、そしてタゲリの群れが飛びまわっていました。その後は昼食まで少々時間があったことからシギ類を探してみました。前日にシギ類が見られた場所では同様にタゲリの群れを間近に観察することができ、ほかにもツグミ、タヒバリ、ムクドリ、カワラヒワ、ホオジロなどが見られ、隣の水田ではタカブシギ、オオハシシギ、コアオアシシギ、タシギの姿があり、この日は新たにエリマキシギの姿もありました。また泥地ではオジロトウネン、コチドリの姿も見られ、コチドリは2羽になっていました。また周囲の電柱ではノスリ、ハヤブサを見ることができました。その後は一旦昼食の時間とし、午後からはいよいよハイイロチュウヒ観察に向かいました。現地ではまずチュウヒとノスリが飛び、間もなくしてハイイロチュウヒのオスが現れたかと思うと、いつの間にか2羽となってかなり高いところを旋回飛翔してくれました。そのためこの日もハイイロチュウヒのオスの美しいコントラストを昼間に観察することができたのでした。その後は一旦場所を変えてホシムクドリを探しに行きました。この日も昨日と同じ場所にムクドリが群れていたことから探してみると、電線に並んで止まっているムクドリの群れの中に幸い1羽のホシムクドリが止まっていたことから望遠鏡を使ってその姿を見ていただくことができました。そして最後は再びハイイロチュウヒの塒入りを観察しに向いました。見る見るうちに陽が傾いて行く中、草地の杭にはチョウゲンボウが止まり、チュウヒが舞っていました。しばらくするとハイイロチュウヒのオスが飛び始め、待っているとようやく我々のすぐ目の前を飛翔してくれ、その独特の美しい姿を夕陽の中で観察することができました。また最後の最後には再び現れたハイイロチュウヒのオスが我々の背後の干拓地を飛翔し、すぐ後ろに回り込むように飛翔してくれたのでした。

 冬恒例の日帰りバスツアー。今年は2日間共にハイイロチュウヒのオスの飛翔を日中に見るという幸運があったことが印象的でした。越冬中のヒシクイの群れは遠くにいたため間近に観察することができませんでしたが、越冬中のタシギ、オオハシシギ、コアオアシシギ、オジロトウネン、タカブシギ、コチドリ、エリマキシギなどが見られ、人気のあるタゲリもじっくり観察できました。また幸いにもホシムクドリに出会うこともできました。皆様お疲れ様でした。

 石田光史

ホシムクドリ 撮影:宅間保隆様

 

タシギ 撮影:宅間保隆様

 

タゲリ 撮影:宅間保隆様

 

(左から)コアオアシシギ、オオハシシギ、エリマキシギ 撮影:宅間保隆様

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