【ツアー報告】冬の真岡市井頭公園と館林   2018年2月21日

(写真:ルリビタキ 撮影:刈田宏様)

冬を代表する小鳥類とカモ類を観察することを目的として毎冬企画している大好評の日帰りバスツアーです。毎回、ミヤマホオジロやトラツグミ、ルリビタキ、ベニマシコ、アトリ、マヒワといった冬を代表する小鳥たちが見られるほか、最近ではトモエガモ、ヨシガモ、ミコアイサといった人気のあるカモ類も加わり、見どころが増えています。この冬は雪が多く、今回も前日に雪の予報が出ていましたが、低気圧の接近がなかったことから雪が降ることはなく当日を迎えることができました。

21日、幸い天気予報は悪くなかったですが、今にも雨が落ちてきそうな早朝の東京駅前はとても寒くダウンジャケットがないといられないほどでした。ほぼ予定通り08:00に東京駅前を出発して東北道を走り、バス車内ではこの日に見られそうな鳥の解説などをしながら10:30頃に現地に到着しました。到着後は観察機材の準備をしていただいてから園内を歩き始めました。早速、地上に降りて採食するシジュウカラとヤマガラが見られ、付近では時折、道に降りて採食するルリビタキのオスの姿もありました。この個体は愛想が良く、付近にある木にしばらく止まってその姿を堪能させてくれました。またルリビタキを見ている間には、エナガ、コゲラ、ヤマガラ、シジュウカラの混群、数羽のアトリ、カケスの姿も見られました。池まで行くと当地の代表種であるヒドリガモ、カルガモ、オナガガモに混じるヨシガモの群れが見られ、独特の美しい模様を観察しました。またこの日はミコアイサの姿も見られ、美しいオス個体が2羽、メスも1羽見られました。林の中に入ると相変わらずシジュウカラ、ヤマガラ、エナガ、コゲラが多く、奥の池にはコガモの群れも見らえました。付近ではミヤマホオジロの小群がいましたが、しっかり見られないまま飛び去られてしまい、代わってアオジとシロハラが木に止まってその姿を楽しませてくれました。その後は園内にある広場でビンズイの小群を見た後、一旦各自昼食とし午後から再び園内を歩きました。落葉が敷き詰められた場所ではシロハラの姿が目立ち、ハンノキに止まるシメ、木の芽を食べる数羽のベニマシコの姿もありました。さらに進むと地上を忙しく歩き回るビンズイの姿も見られ、同じ木に止まっているアカゲラとアオゲラ、そしてなぜか1羽で地上採食しているアトリの姿もじっくり観察することができました。また別の場所では10羽ほどのアトリの群れが見られ、中にはかなり頭が黒くなってきているオス個体もいました。そして最後に再び別の角度から池を見てみると、ようやく美しいトモエガモのオスが2個体見られ、しばらく見ているとメス個体も現れて合計3羽のトモエガモを堪能し、帰り間際にはマヒワの群れ、カワセミの姿も見られました。

その後は1時間ほど移動して館林市に向かい、陽が傾いてくる中で湖畔を歩きました。湖面にはオナガガモ、ホシハジロの姿が目立ち、ヨシ原ではオオジュリンがせっせと採食し、バンがひょっこり姿を現しました。芝生広場ではカシラダカとホオジロが地上採食し、ムクドリの群れが水浴びをしていました。そして最後はコハクチョウの群れと1羽のオオハクチョウの姿を見てこの日の観察を終了しました。

今回は人気の高いミヤマホオジロをしっかり見ることができず、トラツグミにも出会うことができず残念でした。ただ、青いルリビタキやアトリ、マヒワ、ベニマシコ、ビンズイ、シロハラといった顔ぶれが揃い、トモエガモ、ヨシガモ、ミコアイサといった人気のあるカモ類もじっくりその姿を見せてくれました。やや寒さの厳しい1日でしたが、冬の小鳥類とカモ類をお楽しみいただけたかと思います。この度はお疲れ様でした。

石田光史

トモエガモ 撮影:鵜飼要三様

 

アトリ 撮影:刈田宏様

 

ヤマガラ 撮影:鵜飼要三様

 

ミコアイサ 撮影:刈田宏様

 

エナガ 撮影:刈田宏様

 

マヒワ 撮影:刈田宏様

 

ホオジロ 撮影:刈田宏様

 

オオジュリン 撮影:刈田宏様

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