【ツアー報告】鳥の観察会4周年記念 冬の漁港巡り 銚子と波崎 2019年1月6日

(写真:アカエリカイツブリ 撮影:長田宣也様)

おかげさまで4周年を迎えた鳥の観察会。これを記念して企画されたツアーの第二弾は新年のご挨拶を兼ねて日帰りで銚子と波崎に向かいました。今回もご好評をいただきましたことから前日の続いての催行となり、この日も晴天の中、漁港巡りを行いました。ただこの日は前日とは全く異なり、早朝から真冬のような厳しい寒さとなり、現地でも冷たい風に吹かれる1日となりました。

 6日、快晴ながら肌寒い東京駅前に08:00にご集合いただき、この日は光学機器専門のスタッフとして興和株式会社の及川貴博さんにもご同行いただき出発しました。バスは前日同様のコースを走り、移動中のバス車内では今日見られるであろうカイツブリ類やカモメ類の識別の解説などを行い、途中休憩を挟んで10:30頃にまずは千葉県の銚子漁港に到着しました。到着後は観察機材準備をしていただいてから最初のポイントで探鳥しましたが、この日はたまたま日食だったことからまずは欠けている太陽を見て盛り上がりました。漁港内は残念ながらこの日も漁船の往来はほぼなく賑わいはなかったものの、堤防上にはユリカモメ、カモメ、ウミネコ、セグロカモメ、オオセグロカモメの姿があり、この日は目立つ場所にシロカモメ、ワシカモメの幼鳥などの姿もあったため時間をかけてじっくりと識別ポイントを確認しました。またコサギ、イソシギの姿もあり、間近にハジロカイツブリが浮上しました。その後はやや移動して再び堤防上にいる鳥たちを観察しました。この日はいきなりワシカモメの成鳥がポツンと止まり、風が強かったせいかカモ類やウ類が風を避けるかのように漁港内に集まっていました。カモ類はほとんどがスズガモ、ホシハジロで堤防にはヒメウの姿もありました。またテトラポットにはクロサギが止まり、灯台にはハヤブサが止まっていました。その後は一旦昼食の時間とし、昼食後は一旦利根川を渡って茨城県の波崎港に向かいました。漁港内は前日以上に鳥の姿は少なかったですが、幸いアカエリカイツブリの姿があり、観察しているとなんとタコを捕食するシーンを見ることができました。またかなり距離はありましたがミミカイツブリの姿が見られ、スズガモの群れやハジロカイツブリ、カンムリカイツブリの姿もありました。その後は利根川の河口まで行き、ここでも堤防上に群れるユリカモメやウミネコ、カモメ、セグロカモメ、オオセグロカモメを観察し、ハジロカイツブリやヒメウも間近に見られました。観察後は再び銚子漁港に戻って漁港をめぐりました。前日同様にスズガモの群れが見られたほか、この日もクロガモのオスだけが群れ、ほかにもアカエリカイツブリ、カンムリカイツブリ、ハジロカイツブリ、そして堤防上を歩くクロサギの姿を見てから、最後は夕方になると群れてくるカモメ類を再度観察して終えることにしました。幸い午前中に比べるとやや数を増しているようで、ひとまず時間いっぱい堤防上に並んでいるカモメ類を全員で観察することにしました。この日は午後から曇りになったことからカモメ類の背の灰色の違いを比較的容易に見分けることができる状況になり、まずはシロカモメの成鳥、続いてワシカモメの成鳥を見ることができ、セグロカモメとの背中の灰色の濃さの違いを確認することができました。そして最後にようやくカナダカモメに出会うことができたため、望遠鏡を使って時間いっぱい観察することができました。

さて、おかげさまで四周年を迎えることができました鳥の観察会。2019年のスタートを2日間に渡ってご愛顧いただいている皆様とご一緒でき幸いでした。この冬は鳥たちの数が各地でとても少なく、どうなることかと心配していましたが、カイツブリ類4種、カモメ類8種、またクロガモ、ウミアイサ、クロサギなどに出会うことができました。ただ1種1個体といった種も多く、この冬を象徴しているかのようでした。おかげさまで2019年も良いスタートを切ることができました。今年もご贔屓のほど、よろしくお願いいたします。

石田光史

カナダカモメ 撮影:及川貴博様

 

クロガモ 撮影:長田宣也様

 

シロカモメ 撮影:長田宣也様

 

左から(石田、興和株式会社、及川さん)

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