【ツアー報告】初夏の小笠原 硫黄島3島クルーズとメグロの島・母島 2025年6月13日~18日

年に一度の小笠原海運特別航路、硫黄島3島クルーズ出港日がいよいよやってきました。過去、ほぼすべての硫黄島3島クルーズに参加させていただきましたが6月に訪れるのは今回が初となります。硫黄島3島クルーズはまず、おがさわら丸で24時間かけて父島に向い、そこから再度おがさわら丸で11時間かけてまず南硫黄島を周回し、その後、北上して硫黄島、さらに北上して北硫黄島のそれぞれを周回します。それぞれに主役の海鳥がいることが特徴で、アカオネッタイチョウ、シラオネッタイチョウ、ヒメクロアジサシ、シロアジサシなどが挙げられます。今回は6月ということで小笠原海鳥基本5種をはじめ、クロウミツバメとの出会いに期待が持てます。いよいよ関東地方は梅雨入りし、天気予報はずっと悪いようですが、小笠原諸島は晴天続きの予報が出ていました。

13日、この日の東京都内は朝から蒸し暑く気温は早くも25℃になろうかという状況でした。天気予報も芳しくなく雨の予報が出てはいましたが、早朝はどんよりとした曇り空ながら雨はまだ落ちてきていませんでした。少々混雑している竹芝桟橋に10:00にご集合いただいた後は資料配布、トラベルイヤホン配布、そして連絡事項が書かれた用紙をお渡ししてから乗船し、定期船おがさわら丸は定刻よりもやや遅れて小笠原父島に向けて出港しました。出航後は東京湾内を出るまでに3時間ほどを要することから、デッキでの海鳥観察は14:00からとし、それまでの時間は船内見学や昼食の時間にしていただいています。

*諸般の事情により詳しい出現状況をウェブサイトでは公開しておりません。

今回は硫黄島3島クルーズの長い歴史の中で初となる6月開催でした。海上の体感気温は7月に比べて過ごしやすい感じでしたが父島、母島ではかなりの蒸し暑さにさらされ厳しい時間となりました。ただ硫黄島3島クルーズでは数多くのアカオネッタイチョウが舞い、複数のシラオネッタイチョウが見られました。またクロウミツバメ、オガサワラミズナギドリ、クロアジサシ、アカアシカツオドリ、カツオドリの数が際立って多く、ヒメクロアジサシ、セグロアジサシ、シロアジサシ、シロガシラカツオドリも見られました。また東京~父島航路ではクロアシアホウドリ、マミジロアジサシ、クビワオオシロハラミズナギドリ、ヒメクロウミツバメ、アシナガウミツバメ、オーストンウミツバメも見られ大収穫となりました。また父島、母島ではメグロ、アカガシラカラスバト、オガサワラノスリなども見られました。今後も「トラベルイヤホン」を駆使して出現した海鳥の出現状況をデッキにいる全員で共有しながら観察できるツアーを企画していきます。この度はご参加いただきましてありがとうございました。特別ゲストとしてご同行いただいた、新・海鳥ハンドブック増補改訂版著者、箕輪義隆さんにも感謝申し上げます。

石田光史

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