【ツアー報告】鳥の観察会5周年記念 渡良瀬遊水地と城沼・多々良沼 2020年1月5日

(写真:アトリ 撮影:須崎明男様)

鳥の観察会が5周年を迎えたことを記念して、また新年のご挨拶を兼ねて毎年年初めの最初の週末に企画している日帰りバスツアー。2020年は渡良瀬遊水地と城沼・多々良沼を企画し、この日も前日同様に40名のお客様と一緒に現地に向かいました。

5日、この日は前日の深夜に降った雨の影響から道路の一部が濡れてはいましたが、空は見事な快晴でした。この日もほぼ予定通りに東京駅前を出発して東北道を北に向かいました。バス車内ではこの日の予定や見られる可能性のある鳥たちの解説をしながら進み、途中にあるサービスエリアで休憩をとってから、まずは多々良沼に向かいました。見事な青空が広がってはいましたが、この日も現地特有の風が強めに吹き、前日に比べてかなりの寒さを感じました。湖面は大きく波立っていましたがミコアイサのオスとメス、また頭を上げていたことからオオハクチョウ、コハクチョウが識別でき、ほかにもヒドリガモ、カルガモ、マガモ、カンムリカイツブリ、セグロカモメなどが見られ、足元のヨシにはオオジュリンが次々に飛び込み、ヨシに止まった姿を見ることができたほか、木の実を食べているシメをじっくり見ることができました。その後は30分ほど移動して城沼に移動し、ここでも湖面を見てみました。ここではオナガガモ、マガモ、ホシハジロ、オカヨシガモの姿があり、どこから飛んでくるのか次々にコガモが飛んできて着水したため見てみましたが残念ながらほかのカモ類は混じっていませんでした。また上空にミヤマガラスと思われるカラスの群れが旋回飛翔していたため見てみると、付近をオオタカが飛んでいました。お昼を過ぎたことからこの後はいずみの公園まで移動して各自昼食の時間としました。ここでも池にいるコガモ、ハシビロガモ、ヒドリガモが見られ、その後はいよいよ渡良瀬遊水地に移動しました。まずは遊水地内の公園を歩いて探鳥しました。この日はなかなか強風が収まらず公園内の木々が大きく揺れる状況の中でしたが、ニレの木にはカワラヒワが群れ、よく見るとその中に数羽のアトリの姿がありました。なんとか望遠鏡で観察しましたが、何しろ木が大きく揺れるためじっくり観察するのは困難でした。その後も園内を歩き周囲の木々に止まる数羽のシメが見られたほか、珍しくじっとして木をつついているコゲラ、群れで飛び回るシジュウカラとエナガ、その後はシロハラやホオジロに出会うことができました。また最後には突然現れた2羽のキジのオスを見ることができ、観察しているとフワフワとカケスが飛んでいきました。その後は一旦トイレ休憩を挟んでこのツアーのメインイベントである猛禽類の塒入り探鳥を行いました。夕方になっても強風が収まらない状況だったため、防寒服を整えるなどしていただいてから再度出発してポイントまで移動しました。強風に耐えながらの探鳥となりましたが、風に乗るように飛翔するチュウヒが続々とやってきては飛び回り、どこを見たらいいのかわらないような状況になり、しばらくするとこの日もまずメスのハイイロチュウヒがやってきて見事な飛翔を見せてくれました。そして薄暗くなってきた頃、ようやくオスのハイイロチュウヒがやってきて飛び回ってくれ、その後、塒に入ったことから観察を終えましたが、再び飛び回り始めたため見ていると、最終的にはハイイロチュウヒのオスが2羽、メスが3羽、合計5羽のハイイロチュウヒが飛び回る見事な光景を見ながらこの日の探鳥を終了しました。

おかげさまで6年目に突入した鳥の観察会。2020年のスタートとなった渡良瀬遊水地ツアーの2日目は、終日強風に見舞われる厳しい寒さの中での一日でしたが、ハイイロチュウヒとチュウヒの見事な塒入りで締めくくり、合計50種の野鳥たちに出会うことができました。今年も数多くのツアーをご用意してお待ちしておりますので、引き続きご贔屓のほどよろしくお願いいたします。

石田光史

コゲラ 撮影:日下部桂子様

 

オナガガモ 撮影:吉田むつみ様

 

チュウヒ 撮影:須崎明男様

 

カワラヒワ 撮影:日下部桂子様

 

オオジュリン 撮影:吉田むつみ様

 

キジ 撮影:須崎明男様

 

アトリ 撮影:日下部桂子様

 

ミコアイサ 撮影:吉田むつみ様

 

オオジュリン 撮影:須崎明男様

 

ホシハジロ 撮影:日下部桂子様

 

オカヨシガモ 撮影:吉田むつみ様

 

ハイイロチュウヒ 撮影:須崎明男様

 

マガモ 撮影:日下部桂子様

 

マガモ 撮影:吉田むつみ様

 

モズ 撮影:須崎明男様

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