【ツアー報告】カンムリワシの島 石垣島と西表島 2020年3月24日~27日

(写真:カンムリワシ 撮影:祝原光雄様)

24日、15:20に石垣空港を出発。石垣島では、いつも地元で鳥を見て最新情報を教えてくれる方がいるのでありがたい。早速、昨日、確認されたオオチドリのポイントへ行くが、早々に抜けてしまったようで見当たらない。そこで、素早く繁殖に失敗したが執着しているというカタグロトビのポイントへ移動。着くと直ぐに飛んでいる姿をチラッと見るが飛び去ってしまう。戻って来るような予感がしたので、体色の濃いリュウキュウキジバトやイシガキヒヨドリ、体の小さいオサハシブトガラス、さらにヤエヤマシロガシラなどを観察しながらしばらく待つと、カタグロトビが戻ってきて木にとまったのでみなさんでじっくりと観察、撮影する。その後はズグロミゾゴイを探しに行く。なかなか見られずに諦めてバスに乗ろうとすると、バスの前の草地で餌を食べているズグロミゾゴイを発見。餌を食べだすと警戒心がないのでみなさんでゆっくりと堪能する。勝手にムラサキサギ、スグロゾゴイ、カンムリワシ、カタグロトビを八重山4点セットと呼んでいるが、これで2種を観察、撮影。最後に海岸へ行き、セイタカシギ、アオアシシギ、キョウジョシギなどを観察して18:10ホテルにチェックインする。

25日、早朝に近くの草地へ行き、ムネアカタヒバリをみなさんでじっくりと観察、撮影する。さらに公園でカラムクドリの20数羽の群れがガジュマルの実を食べているので、こちらもじっくりと堪能する。朝食後は専用バスで河口や耕作地で白いクロサギやシギ・チドリ類、サギ類などを観察。水田を流れる川でシマアジの綺麗な雄を観察。その後は耕作地でカンムリワシを探すが見られない。カンムリワシは普段は探さなくてもどこかで出会うのだが、何故かこれまで見られなくて少し焦る。一旦移動してクロウタドリをじっくりと観察、撮影する。先週までヤツガシラが2羽いたが抜けてしまったようだ。海岸線を走っていると大型の猛禽類が飛んでいる。オオノスリだ!ちょっと遠いけど上面の初列の基部の白い部分が良く見える。12:30に八重山そばの昼食。その後は水田へ行くとカンムリワシの成鳥が鳴きながら飛来して耕作地脇のバナナにとまったのでみなさんでじっくりと観察、撮影する。15:20に離島桟橋へ行き16:40にフェリーに乗り西表島の上原港に到着。バスでホテルへ向かい18:00にホテルにチェックイン。直ぐにホテルの周辺を歩くとキンバトが鳴いている。どこから渡って来たのかオナガガモが20羽以上水田で採餌をしている。19:00ホテルの島の素材で作られた夕食が美味しい。

26日、朝食後に専用バスで出発。ドライバーさんが毎年同じ方なのでポイントを熟知しているうえに観光ガイドもやってくれるので楽しい車内となる。西表島は島の東側~北~西側の半周しか道路が無く、南側は道路が無い原生林に覆われている。集落内を歩くと、あの可憐な姿からは想像できない怪獣のような酷い声でシロハラクイナが鳴き交わす。リュウキュウキビタキが短いフレーズで囀り、チュウダイズアカアカバトのペアがとまっている。鳴きながらカンムリワシが飛来し、姿が見えなくなっても鳴き続けている。その後は水田を歩く。ここは毎年、ムラサキサギを観察しているポイントなのだが、どういう訳か見られない。林縁部でリュウキュウキビタキが鳴いている姿を見付けてみなさんでじっくりと観察、撮影する。牧草地上空をツバメチドリ6羽が飛行する。カンムリワシの飛行を見ていると大型の猛禽類が飛んでいる。また、オオノスリだ。今年はあちこちに渡ってきているようだ。一旦昼食の時間とし、午後からは水田へ行く。すると水田に降りているムラサキサギ2羽を発見。ちょっと遠いがこれで八重山4点セットが揃ったのである。街路樹にとまっているカンムリワシを見ながら17:00にホテルに戻る。ホテルで夕食を食べた後は山道をゆっくりと登っていく。シロハラクイナが変な声で鳴いている。暗くなるとあちこちでポツポツとヤエヤマヒメボタルが光り出し、やがて何千、何万匹のホタルがイルミネーションのように素早い点滅し、リュウキュウコノハズクが近くで「コホッ コホッ」と鳴く。このなんともいえない幻想的な世界をみなさんに経験してもらいたかったのである。日没から約1時間でホタルの点滅が終わる。道路脇の木にとまっているリュウキュウコノハズクをみなさんでじっくりと観察、撮影。さらに、集落でリュウキュウアオバズクをじっくりと観察、撮影して終了。

27日、朝食後に集落へ行く。胸が灰色のイシガキシジュウカラが電線にとまって囀る。いつもみなさんが見ているシジュウカラとはまったく違う色なので盛り上がる。リュウキュウキビタキが短いフレーズで「リュウキビッ」と囀り、チュウダイズアカアオバトが尺八の練習のような声で囀る。リュウキュウツバメの巣立ちビナに親鳥が給餌をしているシーンをみなさんでじっくりと観察、撮影して終了。西表島上原港から石垣島離島桟橋、さらに石垣空港から羽田空港へと向かったのである。本当はゆったりと時間が流れる八重山ですが、ツアーとなると大慌てでカンムリワシ、ムラサキサギ、ズグロミゾゴイ、カタグロトビの「八重山4点セット」を探し廻り、カラムクドリ、シマアジ、クロウタドリ、ツバメチドリなどの渡り鳥を観察、撮影したツアーでした。みなさま、お疲れ様でした。

宮島 仁

ズグロミゾゴイ 撮影:祝原光雄様

 

ムラサキサギ 撮影:祝原光雄様

 

カタグロトビ 撮影:祝原光雄様

 

リュウキュウツバメ 撮影:祝原光雄様

 

リュウキュウキビタキ 撮影:祝原光雄様

 

カラムクドリ 撮影:祝原光雄様

 

リュウキュウコノハズク 撮影:祝原光雄様

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