【ツアー報告】大洗航路の海鳥と北海道の小鳥たち 2016年3月10日~13日

(写真:ウミスズメ 撮影:浜口達男様)

ウミスズメ類観察のピークを迎える大洗~苫小牧航路を往復して海鳥観察をするツアーはすっかり恒例となりましたが、今回はそのツアーに苫小牧周辺での探鳥を加えたちょっとお得な4日間のツアーです。道内探鳥では行動圏は限られますが、北海道だからこその小鳥類を探します。直前に低気圧は通り過ぎ、海況も良く苫小牧の天気予報も良好な中、出発することができました。

 10日、22:30に大洗フェリーターミナルにご集合いただいた後はツアー説明、明日の海鳥観察のための識別講座などを行い22:45に乗船し明日に備えてお休みいただきました。

 11日、過去のデータから海鳥出現率が午後に集中しているため、朝の探鳥は07:30からとし、その後は日没まで観察することにしました。朝はやや風がありましたが天気は良く早朝の逆光も07:30にはほぼ気にならない状況でした。08:00を過ぎるとキタオットセイが現れ、ウミネコ、ミツユビカモメ、オオセグロカモメが飛び、08:45にはシロエリオオハムが飛翔しました。09:30以降は波は収まり、特に10:00以降は着水しているウミスズメ、ウトウ、ハシブトウミガラスを観察できました。10:20には突然噴気が上がり、マッコウクジラが数回浮上してゴツゴツした特徴的な背ビレを見せました。そして11:00に期待のエトロフウミスズメの群れが真っ黒い塊状に飛翔し、11:00には夏羽に換羽した10羽ほどのウトウが飛翔しました。そして12:10にはこの日最大の200羽ほどのエトロフウミスズメの群れが水しぶきを上げて飛翔、着水を繰り返しました。14:00以降は風が強まり寒さが厳しくなってきましたが、エトロフウミスズメの小群、コウミスズメも数回ながら観察することができ17:00に観察を終了しました。

 12日、朝食後の08:00に出発して苫小牧周辺の探鳥地を巡りました。まずは市内の公園での探鳥です。到着するといきなり50羽ほどのシメとアトリの混群が飛び回り、見ていると地面に降りて採食していました。また付近には2羽のアカゲラの姿もあり、意外にじっとしていたことから望遠鏡でじっくり観察することができました。結局観察種は少なかったもののツグミ、シジュウカラ、ヤマガラなども観察して森林公園に向かいました。最初にバスを止めた場所では早速ハシブトガラ、シロハラゴジュウカラが現れ、目線ほどの高さでキクイタダキ、キバシリの姿を楽しむこともできました。また池ではマガモのほか、ホオジロガモ、キンクロハジロの姿がありました。園内では間近にハシブトガラ、シロハラゴジュウカラ、ヤマガラ、シジュウカラ、ヒガラが観察でき、地面を歩き回るミヤマカケスの姿もありました。その後は各所で間近にキバシリの姿を見る機会があり、樹液に集まるシマエナガの姿も数回見ることができました。また僅かなヤドリギにやってきた数羽のキレンジャクを観察しました。時間がややオーバーしましたがその後はウトナイ湖で昼食の時間を取り、その後は湖畔で探鳥しました。一部が凍っていなかったことからヨシガモ、ミコアイサ、ホシハジロ、オカヨシガモ、ホオジロガモ、カワアイサを見ることができ、小雪が舞う中、チュウヒが飛んでいました。その後は環境を変えて海岸での探鳥です。すっかり青空になった空の下、海面に浮かぶクロガモ、ホオジロガモ、ウミアイサ、カモメなどが見られましたが、ふと上空を見るとマガンの群れが美しいV字を作って飛翔し、その中に1羽のシジュウカラガンが混じっていました。そしてこの日最後の探鳥地では上空をマガンの群れ、オオハクチョウの群れが飛ぶ中、漁港ではスズガモ、クロガモ、ヒドリガモ、カンムリカイツブリ、そして1羽のハマシギの姿があり、飛翔する美しいオオワシ成鳥、オジロワシ亜成鳥、最後はノスリ、ハイイロチュウヒを観察して苫小牧フェリーターミナルに移動しました。

 13日、早朝の時間帯が重要なため06:00から観察を開始しました。この海域は漁船が多く無数のカモメ類が乱舞していましたがコウミスズメの姿はなく、06:20にはオナガガモ、06:30には50羽ほどのエトロフウミスズメ、07:00以降は穏やかな海況の中、エトロフウミスズメ、ウミスズメ、ウトウが飛翔する姿を連続して観察することができました。09:00以降はさらに穏やかになり鏡のような海面に浮かぶハシブトウミガラスが観察できました。また10:15にはイシイルカの姿を間近に観察しました。12:00以降はオオミズナギドリが増え、12:30には着水していたクロガモの群れが飛び立ちました。その後はやや風が吹く中、ウミスズメの群れが連続して観察でき、13:30にはハシボソミズナギドリが現れ、予定をややオーバーしたものの15:30に観察を終了しました。今年は目立った種との出会いはありませんでしたが、シマエナガ、ミヤマカケス、シロハラゴジュウカラ、キバシリ、キレンジャク、そしてアトリ、シメの群れなどを楽しむことができました。皆様お疲れさまでした。

石田光史

ウトウ 撮影:浜口達男様

ウトウ 撮影:浜口達男様

 

オオワシ 撮影:浜口達男様

オオワシ 撮影:浜口達男様

 

キバシリ 撮影:浜口達男様

キバシリ 撮影:浜口達男様

 

シマエナガ 撮影:石田光正様

シマエナガ 撮影:石田光正様

 

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