【ツアー報告】フォトツアー 落石クルーズで海鳥を撮る! 2022年3月6日~8日

(写真:ウミバト 撮影:天野昌弘様)

冬の北海道の楽しみはさまざまありますが、今回は海鳥の中でも最も身近ではないウミスズメ類の撮影に特化したツアーを企画しました。今回乗船する落石ネイチャークルーズは実は営業運行前から関わらせていただいたことから私的にも何かと縁があり、また今やウミスズメ類の観察、撮影という点から考えると唯一無二なクルーズであると確信していることから、ツアー企画する際には必ずと言ってよいほど行程に組み込んでいます。もちろん見られるウミスズメ類にも特徴があり、冬にはウミバトという謎めいたウミスズメ類が高確率で見られるほか、この時期にはようやくコウミスズメ、エトロフウミスズメといった小型ウミスズメ類が増えてきます。ただ今回はちょうど低気圧の接近がある中での出発となってしまいました。

6日、やや雲があるものの羽田空港を予定通り出発して中標津空港に向かいました。到着後は撮影機材や防寒服の準備をしてからひとまず探鳥地に向かいました。現地は曇り空ではありましたが薄日が射し、海岸線までくると国後島も望むことができました。例年に比べると積雪が多く、まだまだ景色は真冬といった感じの中を進みました。途中、エゾシカの群れに出会い、見ていると大きな角を突き合わせるオスを見ることができました。さらに進むと海岸線に堆積した雪の上にシロカモメ、ワシカモメが佇み、間近にはオオセグロカモメが飛び回っていました。バスを止めて見ているとさらに1羽のシロカモメも加わり、美しい夏羽のシロカモメを撮影することができました。小鳥類の気配がなかったことから、その後は漁港に移動して海ガモ類の撮影をしました。漁港内はそれほど賑やかではなかったですが、ウミアイサ、シノリガモ、ホオジロガモ、スズガモなどが見られ、たった1羽ながらオスのコオリガモの姿もありました。ホテル到着後は夕食をいただきましたが、この頃からは風が強まり小雪が舞い始めていました。

7日、この日は午前中に落石クルーズに乗船予定でしたが、出発前から海況が悪いことがわかっていたため、あらかじめ午後に乗船するよう変更していました。そのため午前中はまずは漁港に向かいました。この日は晴れてはいたものの風は相変わらず強く、午後にはやや収まるといった予報ながらも心配が尽きませんでした。現地では漁港内でも明らかに波が立っていて期待のコオリガモはいたものの距離が遠く、撮影できる状況ではありませんでした。ただクロガモ、ウミアイサは間近に浮いていたことからバス車内から撮影することができ、その後は道の駅で休憩してから次のポイントに向かいました。現地では先週にケアシノスリが見られていたことから探してはみましたがこの日は残念ながら姿が見えず、強風の中で飛翔するオオワシ、オジロワシ、海上で餌を食べるラッコの姿を見るに留まりました。その後は一旦根室に戻る予定でしたが、ここで残念ながらこの日の落石クルーズの欠航が決まったとの連絡が入ってしまったため、昼食を買った後は一旦別の漁港を目指すことにしました。当地ではいつもはいないオオワシ、オジロワシが群れていたため見てみると、エゾシカらしき死骸があり、どうやらそれに群れているようで思わぬ形で撮影することができました。またその後に訪れた場所でも同様にオオワシ、オジロワシが群れていて、ここでもエゾシカの死骸に群れていたようで、ここでもオオワシ、オジロワシの撮影を楽しむことができました。その後は再度、根室に戻りコオリガモの撮影にチャレンジしたものの、やはり距離が遠く、撮影はうまくはいきませんでした。そしてこの日は夕方に合わせて納沙布岬へ。ここでは夕方に合わせて岩礁に群れるヒメウに混じるチシマウガラスに期待したもののその姿はなく、海上に浮いていたクロガモ、ビロードキンクロを撮影してこの日を終了しました。

8日、この日はようやくの快晴無風。朝食後はひとまず落石港に向かいました。前日が欠航だったこと、またいつもお願いしている知り合いの船長さんだったことから事前に相談して、飛行機に間に合うギリギリの設定で航行していただけることになりました。この日のスタートはまさに快晴無風。穏やかな海にでるといきなりコウミスズメの小群が飛び回り、たまたま群れが小さかったことからいつもよりは接近することができ、何度かチャンスがあったことから撮影もいつもよりはよいレベルで可能となりました。その後はこの冬初となるハシブトウミガラスに何度も出会うことができ、比較的警戒心が薄いことからこちらはじっくりと時間をとって撮影することができました。またケイマフリも数が多く、この日は完全な夏羽個体と冬羽個体のほか、腹部が斑模様の換羽中個体も見ることができました。そして主役のウミバトは亜種ウミバト、亜種アリューシャンウミバトの両方を撮影することができ、こちらも冬羽にはじまり黒い部分が増した換羽中個体と思われる興味深い個体を撮影することもできました。そして最後は再度、アリューシャンウミバトの撮影をするといった豪華なクルーズを楽しむことができました。

ようやく催行することができたこの落石クルーズで海鳥を撮影するツアー。3日間で2度乗船する予定が結果的には1度だけになってしまったことは残念でしたが、それでもコウミスズメの撮影機会に恵まれる幸運があり、またウミバトに関しては換羽中と思われる独特の姿をした興味深い姿の個体を複数撮影することができました。これはやはりこの時期だからこそなのだろうと思いました。ほかにもハシブトウミガラス、ケイマフリ、たまたま欠航があったことからオオワシやオジロワシ、そして美しい夏羽のシロカモメやワシカモメも撮影することができました。今後もウミスズメ類の観察、撮影においては唯一無二のこの落石クルーズに乗船するツアーを企画していこうと思いますのでまたの機会、ぜひご乗船下さい。この度はご参加いただきましてありがとうございました。

石田光史

オオワシ 撮影:宅間保隆様

 

エゾシカ

 

ケイマフリ 撮影:天野昌弘様

 

オジロワシ 撮影:宅間保隆様

 

シロカモメ

 

ハシブトウミガラス 撮影:天野昌弘様

 

コウミスズメ 撮影:宅間保隆様

 

ラッコ

 

ビロードキンクロ 撮影:天野昌弘様

 

ウミバト 撮影:宅間保隆様

 

コウミスズメ

 

オオワシ 撮影:天野昌弘様

 

ビロードキンクロ 撮影:宅間保隆様

 

コウミスズメ

 

オジロワシ 撮影:天野昌弘様

 

ケイマフリ 撮影:宅間保隆様

 

ウミバト

 

シロカモメ 撮影:天野昌弘様

 

ハシブトウミガラス

 

コウミスズメ 撮影:天野昌弘様

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