【ツアー報告】八東ふる里の森と吉備高原のブッポウソウ 2022年6月28日~29日
(写真:ブッポウソウ 撮影:藤塚譲二様)
数日前に例年に無く早い梅雨明けを迎え、夏の強い日差しが射す集合場所を予定通り出発した後は、道の駅にての昼食休憩を経て、八東ふる里の森を目指します。出発地は晴天でも標高800mに位置する八東ふる里の森は多雨地域であり、最後のトンネルを抜けると天気が急変ということも多いのですが、幸いにもふる里の森も晴天で、暑いくらいです。到着後、園内を歩いてみますと、昨年と同じポイントでアオバズクに出会うことができましたが、ほかの鳥の出は芳しくありませんでしたが、その空気を取り払ってくれたのがミゾゴイの出現でした!しかし、この時はすぐに物陰に隠れてしまったのですが、その後もこちらが場所を変えたりしながら何回か姿を確認した後に望遠鏡でしっかりとその姿を確認することができました。夕食を食べていると我々の傍らには二ホンアナグマが現れ、私たちの様子を気にすることなく、忙しく餌となるミミズを探していました。夕食後は到着後に“昼の姿”を楽しんだアオバズクの“夜の姿”の観察に向かいます。昼間の姿とはまったく異なり、夜行性のアオバズクの活動的な姿を観察、撮影することができました。
翌朝は朝の4時ごろからアカショウビンの特徴的なさえずりが響き渡りますが、なかなかその姿を捉えることができません。それでも今期、観察されているポイントで待つ人と昨日、ミゾゴイを観察した場所で待つ人と分かれて観察したところ、アカショウビンを狙っていた人のところでは2回現れてくれ、撮影もすることができました。一方のミゾゴイはこの日の朝は現れてくれませんでしたが、肉眼でも模様が認識できるほどの至近距離で頭上を通過していくジュウイチを観察することができました。朝食後は再び、出発までアカショウビンを狙いますが、残念ながら再度の出現を確認することが出来ぬまま、次なる目的地の吉備中央町に向かいました。吉備中央町では現地でブッポウソウの保護、研究活動をしている方と合流しましたが、今年は例年に比べて繁殖が遅く、まだ巣箱のなかの卵が孵っていないところが多いようで、最初に訪れた場所に架けられた巣箱でも50分ほど待ちましたが、その姿を確認することが出来ませんでした。しかし、そこで観察しやすいポイントを教えていただき、そこに足を延ばすとこちらは孵化後1週間ほど経っているようで、雛たちに餌を運ぶブッポウソウの姿を観察、撮影することが出来ました。
今回は期待していたコノハズク、アカショウビンの姿を皆で観察することが残念ながらかないませんでしたが、八東ふる里の森には今年も渡ってきていることは確かなので、来年以降は状況が変わり、より観察しやすくなっていることを願うばかりです。ご参加いただきました皆様、どうもありがとうございました。
田仲謙介