【ツアー報告】キンバトとミフウズラに会いたい!秋の宮古島 2022年9月27日~30日
(写真:キンバト 撮影:jt様)
27日 宮古島空港にお客様が全員揃って出発。陽射しが少し柔らかくなったが、まだ31℃の真夏である。早速、耕作地の農道をゆっくりと走る。ツメナガセキレイがたくさん渡ってきているようであちこちに降りている。ミフウズラがちらちらと農道を走り、ツバメチドリが休息している。さらに進むと、普段は警戒心の強いミフウズラの雌1羽、雄3羽がのんびりと餌を啄んでいるのでみなさんでじっくりと観察、撮影する。さらに、それよりも近い距離で雌雄がゆっくりと餌を啄んでいるので、こちらもゆっくりと観察して撮影する。さらにさらに耕作地を走ると次から次へとミフウズラが出てきてて、空港を出て1時間程で20羽以上のミフウズラに出会うという奇跡のような時間を過ごしたのである。もう、10年以上も宮古島のツアーをやっているがこんなことは初めてなのだ。夕方にホテルに戻り、再度出発。途中で夕食を取ってからナイトハイク。クジャクが猫のような奇妙な声で鳴き、翼長が1m近くもあるヤエヤマオオコウモリは、ちょうど恋の季節なので数個体で追いかけっこをする。指笛を吹くとリュウキュウコノハズクが一斉に鳴き出し、直ぐ近くまで近づいて来るが見えない。場所を変えてアオバズクの鳴き真似をすると、飛んできて電線にとまったのでじっくりと観察する。さらに場所を変えてリュウキュウコノハズクを探していると、羽ばたく鳥がいるので見るとオオクイナであった。慌てて皆さんを呼び、じっくりと観察、撮影。そして可愛いリュウキュウコノハズクをみなさんでたっぷりと堪能してホテルに帰る。
28日 早朝にホテルを出発し、ここ数年ハト類がよく見られるので勝手に「ハトポイント」とか「キンバト通り」とか呼んでいる場所へ行く。過去の実績通りに道路でキンバト雄と若鳥が餌を啄んでいる。しかし、撮影をしようとすると逃げていく。エゾビタキがたくさん渡って来てあちこちにいる。耕作地にはサギ類がたくさん渡って来てて賑やかである。意外と知られていないのだが、沖縄ではいわゆるシラサギ類は繁殖していないのだ(ゴイサギが少数繁殖)。道路脇にシロハラクイナがいるが車を停めると急いで藪へ逃げていく。公園の芝地や野球場にもツメナガセキレイがたくさんいてムナグロ4羽が渡って来たばかりなのかまったく逃げない。ツバメが70羽以上飛んでいて、キセキレイもあちこちにいる。水路でセイタカシギ、タシギ、ゴイサギをじっくりと観察、撮影する。11:30昼食。昼食後、草地へ行くと、ここにもツメナガセキレイ、ムナグロがたくさん降りていた。マミジロタヒバリ1羽がいたが警戒心が強くて近づけないまま飛ばれてしまった。さらに、大きな水溜りにヒバリシギ、タカブシギ、セイタカシギがいてみなさんでじっくりと観察、撮影する。1午後、日本一長い伊良部大橋を渡る。橋の長さは3,540m(サンゴ礁)。橋の上の駐車場からウミガメを見付けて盛り上がり、アオアシシギ、アカアシシギ、キアシシギ、チュウシャクシギ、クロハラアジサシ、黒いクロサギなどを観察、撮影する。夕方からは水溜りで待つ。亜種のリュウキュウヒヨドリが大騒ぎしていてカラスバトやズアカアオバトがあちこちで鳴く。恋に浮かれているヤエヤマオオコウモリ数羽が飛び回る。しかし、お目当てのオオクイナは水場に来なかったがシロハラクイナの親子がやって来てのんびりと水浴びをする。17:10にホテルに帰り、18:30から近所の料理屋さんで夕食。
29日 早朝にホテルを出発。「キンバト通り」へ行くとキンバト雌雄が道路で餌を啄んでいる。いい感じなので写真を撮ろうと車の向きを変えていると、こんな朝早くに対向車が来て飛ばれてしまう。まぁ、撮影あるあるなのだ。カラスバトやズアカアオバトが鳴き、アカショウビンが鳴きながら飛んでいく。しかし、この日は残念ながら何もやって来なかった。漁港へ行くと50~60羽のツバメが飛ぶ中をアカハラダカ1羽が旋回している。港の公園はクロヨナの薄紫の花が満開で、亜種サンショウクイ11羽、メボソムシクイ、エソビタキなどが飛び回っている。貯水池でアカアシシギ、セイタカシギ、ハマシギ、ヒバリシギ、カワセミ、クロハラアジサシなどを見ていると、アメリカウズラシギを発見。みなさんでじっくりと観察、撮影する。12:00からもずくを練り込んだ「もずくそば」と「もずくの天ぷら」の昼食。美味しい食事も旅の楽しみなのだ。午後からは遊歩道を歩く。オモチャみたいな色をしたベニシオマネキで盛り上がる。アカアシシギ、チュウシャクシギ、キアシシギなどを観察、撮影する。13:50 池間大橋を渡る。私個人の感想だが、沖縄県で、いやいや世界で一番きれいな海と言っても過言ではない青の濃淡のグラデーションが素晴らしいのだ。湿原へ行き、カイツブリ、バン、オオバンなどを観察していると、遠くをムラサキサギが飛んでいくがとにかく遠い。沖縄では唯一ここでしか繁殖していないヨシゴイの幼鳥3羽がヨシから鳴きながら出て来きたのでみなさんでじっくりと観察、撮影する。その後は雪塩製塩所でお買物と雪塩ソフトクリームを頬張る。途中の溜め池でアカガシラサギを観察、撮影してから水溜まりに行くと亜種リュウキュウキビタキ雌が水浴びをしていた。暫く待つと亜種リュウキュウアカショウビンが何度も水浴びをするのでみなさんでじっくりと観察、撮影する。近くに亜種リュウキュウサンコウチョウもやって来る。さらにはキジバト8羽が芋を洗う状態で水浴びをしている。よく見るとキンバト雄も1羽入っているので車を近づけて、車の陰からやっとじっくりとキンバトの雄を撮影したのである。17:40にホテルに帰り、18:30から近所の料理屋さんで豪華な夕食。
30日 早朝にホテルを出発。昨夜の話し合いで、キンバトが水浴びをしていた水溜りに分かれて待つこととなった。リュウキュウキビタキ雄、キジバト、ヒヨドリが水浴びにやって来た。その後は農耕地でツバメチドリやチュウシャクシギが見られ、アオサギ17羽が編隊を組んで海上を渡って行く。11:20「かつお塩アーサそば」の昼食。これも宮古島に来たら食べたい食事なのだ。途中の水路でムラサキサギ幼鳥が木にとまったのでみなさんでじっくりと観察、撮影する。さらに、貯水池へ行くと昨日のメンバーにクロツラヘラサギ、ミユビシギ、アオアシシギ、メダイチドリなどが加わったがアメリカウズラシギは抜けていた。海岸ではオオメダイチドリ、メダイチドリ、シロチドリ、キョウジョシギなどを観察、撮影する。上空をチョウゲンボウが飛行し、ツバメが無数に飛んでいる。その後、初日にのんびりしていたミフウズラを見た耕作地の農道をゆっくりと走ると、再び、ミフウズラの2ペアがのんびりと餌を啄む姿を全員でじっくりと堪能して、15:30に宮古島空港に到着したのである。ミフウズラにはたっぷりと、キンバトにもじっくりと出会え、渡り鳥もたくさん入ってきて賑やかなツアーとなりました。みなさま、お疲れ様でした。そして、ありがとうございました。
宮島仁