【ツアー報告】春の水郷巡り 夏羽のシギを探そう! 2016年5月10日

(写真:ツルシギ)

春の渡りも後半に入りましたが、水田のシギ類の渡りは最盛期を迎える時期です。この時期はこれから繁殖地に向う多くのシギ類が渡っている最中で、今回訪れる水郷地域はその中継地となっています。そのため日に日に見られるシギ類の個体数や種類は変わっていきますが、比較的安定して観察が楽しめます。この日は事前の天気予報が芳しくなく、直前に行った下見の結果も目立った種を確認できない中での出発でしたが、朝の天気予報は終日曇りということで良い方向に変わっていました。

  10日、皆様のご集合が早かったことから予定よりも10分ほど早い07:50に東京駅前を出発しました。空はどんよりと曇っていましたが雨は落ちていませんでした。ただ、ここ数日の暖かさとはほど遠い肌寒い朝でした。バスは順調に進み、休憩を挟んでも最初の探鳥地まで2時間ほどで到着。まずは観察機材の準備をしていただいてから探鳥を開始しました。最初は下見時に比較的多くの種が観察された場所に向いました。ここでは7羽のアオアシシギ、3羽のタカブシギが一緒に行動していて、大きさの違いなど観察することができました。ただこの2種は比較的警戒心が強いことから、まずは近い距離でバス車内から観察して、その後はやや離れた場所でバスを降りて望遠鏡を使って観察するという方法で観察を行いました。そこから僅かな場所では100羽ほどのトウネンが地上採食していて、こちらはあまり警戒心がないことからバスを降りてじっくりと観察しました。これほどの群れが観察されることは非常に珍しく、そのほぼ全てが夏羽だったためなかなか見事な光景でした。また良く見ると2羽のハマシギ、数羽のコチドリの姿もありました。その後はバスを使って周辺のポイントを巡りましたが残念ながらシギ類の姿はなく、ミサゴ、ホオジロ、オオヨシキリなどの姿を楽しむのみでした。そのためやや行動範囲を広げて別ポイントに行ってみることにしました。ここでは一時霧雨が降ることもありましたが、ムナグロ、キョウジョシギ、キアシシギ、チュウシャクシギの混群が飛び交う様子が観察でき、畔にズラリと並んだこれらのシギ類を観察する機会に恵まれました。その後は一旦昼食の時間とし、午後はまた別の水田に行ってみることにしました。ここはもともとチュウシャクシギが多く見られる場所で、この日もいたるところにその姿がありました。場所的には田植えが終わった広大な水田なのですが、たまたまその一角に水が張られた場所があり、そこでバスを降りて観察することにしました。まずはアオアシシギ、キアシシギの姿が見られ、よく見てみると夏羽のトウネンがここでも観察できました。また作業中のトラクター付近には夏羽のアマサギの姿もありました。しばらく見ているとキョウジョシギが数羽飛来したため再度見てみると黒っぽいシギが見えました。そのため確認したところ夏羽のツルシギでした。この一帯ではここ数年観察記録が減り、あまり見る機会がなくなっていただけに幸運な出会いでした。ただツルシギが見られるような環境ではなかったので驚かされました。その後は来た道を引き返すようにしながら探鳥することにしました。ある場所では再びムナグロ、キョウジョシギ、キアシシギ、ハマシギなどの混群を見つけたため観察するとその中に4羽のウズラシギの姿がありました。個体差はありましたが頭頂部に赤みがあり、望遠鏡で見ると白いアイリングも見ることができました。そして最後は最初に巡った場所をもう一度見てみることにしました。するとある場所では1羽のエリマキシギの姿があり、比較的近い距離から観察することができました。

今回は事前の下見の結果があまり良くなく、天気予報も芳しくない中でしたが、結果的には雨による観察中断などはなく、この時期の主役でもある夏羽のツルシギ、そしてトウネン、エリマキシギ、アオアシシギ、タカブシギ、定番種のムナグロ、キョウジョシギ、チュウシャクシギなどを見ることができました。欲を言えばもう23種見たかったのですが、またの機会にぜひご参加ください。秋は海水域も巡る日帰りツアーを企画しています。ぜひご検討ください。この度はお疲れさまでした。

石田光史

トウネン

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