【ツアー報告】初夏の八ヶ岳山麓 野辺山高原と清里 2015年5月14日(木)

まだまだ八ヶ岳には雪が残っている時期ではありますが、高原には夏鳥たちが出揃い、さわやかな高原の雰囲気を味わいながら鳥たちが楽しめる季節です。今回は平地ではまず見ることができないノビタキ、コムクドリ、オオジシギの姿を中心に、カッコウ、モズ、イカルなど、高原を代表する鳥たちの姿を探します。当日の天気予報は晴れということで高原とはいえ暑い1日になりそうです。
集合場所の新宿駅周辺は早朝でも暑さを感じるほどで、早く涼しい高原に行きたいと思うほどでした。出発時間を5分ほど過ぎてしまいましたが無事出発し、バスは中央自動車道を走って行きます。途中休憩を挟んでも2時間半ほどで探鳥地近くの道の駅に到着し、まずは観察機材の準備をしてから最初の探鳥地に向かいました。まずは高原を代表する夏鳥、ノビタキの姿を探しましたが、あっさりと見ることができ、オスとメスが入れ替わり立ち代り草に止まってはその姿を楽しませてくれました。ただ実はここではオオジシギの姿に期待していたのですが、残念ながらその声を聞くこともできませんでした。次の場所でも同じようにノビタキの姿を探しましたが、ここでは営巣中のつがいが見られたほか、ヒバリの姿があり、遠くからはカッコウの声も聞かれました。ここまでノビタキの姿はしっかり見ることができたため、次なる主役のコムクドリを探しに行きました。まずは草地にキジの姿があり、モズが賑やかに歌っていました。ほどなくしてコムクドリのオスが木に止まり、光沢ある姿を見せてくれました。ここでお昼を過ぎてしまったことから公園で一旦昼食の時間としましたが、ここでもさえずるホオジロの姿を楽しむことができ、飛翔するトビ、ノスリ、アオサギの姿も観察することができました。また遠くからはオオヨシキリの声が響いていました。
この日は天候が良く、昼食後はやや暑くなってきたことから午後は一旦林に入ってみることにしました。最初の場所ではノスリが飛翔し、周囲の林からは複数のセンダイムシクイの声が聞こえ、渓流沿いではミソサザイの声が聞こえました。その後は橋の上からキセキレイの姿を観察し、コミカルに動き回るコガラの姿も楽しめました。別の場所ではキビタキがリズミカルにさえずり、探すのが難しい環境でありながらなんとか見つけることができ、望遠鏡を使ってその姿を見ることができたほか、アカハラの姿も見ることができました。また遠くからオオルリ、ビンズイのさえずりも聞こえていました。
最後はここまで見ることができていないオオジシギのポイントを数ヶ所巡ることにしました。結果的には全ての場所で声すら聞くことができませんでしたが、ここまで見てきたキジ、モズ、コムクドリを再度観察する機会に恵まれ、ここまで見ることがなかったイカルが飛んできてカラ松の枝で歌ってくれました。また最後には遠かったもののカッコウが現れて独特の姿勢で歌う姿を観察することがで、高原の雰囲気を楽しみつつ観察を終えました。
今回は暑さを感じるほどの好天に恵まれる中で探鳥を終えることができました。時間の制約があるため全てをじっくりと観察するには至りませんでしたが、高原を代表するノビタキ、コムクドリを見ることができ、オオジシギは残念でしたが、代わってイカル、カッコウが高原の雰囲気を感じさせてくれました。野辺山高原は次回は冬に訪れます。今度はすっかり模様替えした雪景色の野辺山高原にぜひお出かけください。この度はお疲れ様でした。

石田 光史

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