【ツアー報告】冬の道東でシマフクロウとユキホオジロに会いたい!2025年12月2日~4日

季節を問わず魅力的な野鳥たちが目白押しの北海道。特に道東はバードウォッチャーならば憧れの場所でしょう。その道東エリアの一部に留鳥として生息しているシマフクロウに出会うことを主な目的としたツアーに、新たにユキホオジロを探す行程を加えました。まずシマフクロウは国の天然記念物に指定されている日本産では最大のフクロウ類で、全長70cm、翼を広げると180cmにも及びます。夜行性のためその姿を見ることは難しいのですが、道東の一部の宿泊施設ではお客様に提供するために活けられている魚を狙って夜な夜なシマフクロウがやってくるようになった場所があり、それらの場所ではシマフクロウが見られるよう工夫し、また結果として保護増殖に貢献しています。この時期はつがいで見られる可能性が高いことが特長で、日没が早いため観察時間を長めに確保でき、厳冬期に比べて観察場所が混雑しておらず、もちろん雪景色で見られる可能性も高いのです。一方、ユキホオジロは冬鳥として渡来するものの、採食行動の特性から行動範囲が極めて広く、北海道の人気種の中でも出会うことが難しい種といえるでしょう。

2日、この日の東京都内は早朝から薄曇りといった感じでしたが、穏やかな朝で12月に入ったとは思えないような暖かな朝でした。修学旅行生の姿がかなり目立つ羽田空港に予定通りご集合ただいた後は名簿、搭乗券を配布し、搭乗に際しての注意事項、この日の連絡事項をお伝えしてから中標津空港に向いました。

*諸般の事情により詳しい出現状況をウェブサイトでは公開しておりません。

今回は冬の道東としては珍しく激しい雨に始まり、春のような陽気の1日、そして最終日は猛烈な地吹雪になりました。シマフクロウは2日間ともに出会うことができましたが、ユキホオジロに関してはこの冬は当初からほぼ見られていないとのことで、良い条件で探すことができたものの出会うことができませんでした。ぜひまたの機会にチャレンジしていただければ幸いです。一方、周辺探鳥地ではベニヒワ、マヒワ、キレンジャク、ハギマシコといった小鳥類、また水辺ではコクガン、ミミカイツブリ、コオリガモ、クロガモ、ビロードキンクロ、ホオジロガモ、7種のカモメ類などに出会うことができました。北海道はどこに行っても魅力的な野鳥が楽しめます。今度はぜひ夏の北海道にお出かけください。この度はご参加いただきましてありがとうございました。

石田光史

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