【ツアー報告】アホウドリに会いたい!東京~八丈島航路 2015年4月17日(金)~18日(土)

春は海鳥たちの北上期とはいえ、北航路はまだまだ海鳥たちが到達していないことから、まずは北上してくる海鳥たちを迎えに行く感覚で、東京~八丈島航路に往復で乗船する企画からスタートすることにしました。この航路は長らく運行していた定期船に変わり、最新鋭の「橘丸」が就航し、居住性を含めさまざまな意味でご参加いただきやすくなりました。総トン数も5700トンと海鳥観察にはちょうど良い大きさで、観察デッキが低いのも魅力です。15日~16日に続いての出発ですが、今回は前回に比べ、風、波共にかなり穏やかになるとの予報でしたが、当日はやはり条件付きでの運航となりました。
17日、集合時間の21:00には皆様ご集合いただけましたので、まずはツアーの行程、連絡事項、アホウドリが良く見られる海域、識別ポイントなどの解説を行ないました。また、条件付き運航だったことから、万が一の事態に備えてその際の対応についての注意も行いました。22:10には乗船開始となりましたので速やかに乗船し、明朝からの観察に備えて早めにお休みいただきました。金曜日の夜ということもあり、ダイビングや釣りに出かける方の姿が多く見受けられました。
18日、三宅島到着予定は05:00ですが04:30には船内アナウンスが流れたためどうしたものかと思えば、到着予定が早まり04:45着とのこと。しかも三宅島ではあまり使われていない伊ヶ谷港に着岸しました。まだまだ暗いため一旦船室に戻って準備をして05:15から観察を開始しました。早朝は予報に反して2mほどのうねりがありオオミズナギドリの大群が舞っていました。05:50にはツバメが飛び、06:05には遠くをカツオドリが飛んでいました。06:10、07:10にそれぞれアホウドリ亜成鳥を見ることができましたが、決定的なシーンはなく、八丈島まではほぼオオミズナギドリの大群を見るのみでした。到着後は一旦待合室に入っていただき、その後帰りのチケットを配布し再度乗船。帰りは波がやや穏やかになっているようで、10:15にアホウドリ亜成鳥、11:30にはクロアシアホウドリ、そして12:00にはマッコウクジラの噴気が上がり、周囲には数頭がいたようでした。往路は欠航した御蔵島には着岸とのことで島が近づいてくると遠くに漁船の姿がありました。この時期、アホウドリ類は操業中の漁船にまとわりついていることが多いため注意していると、案の定アホウドリ成鳥が飛び、さらには着水して採食しているアホウドリ亜成鳥とクロアシアホウドリの姿がありました。御蔵島~三宅島間はオオミズナギドリの個体数が相変わらず多く、数万羽がほぼ乱舞状態でした。良く見ていると13:10にその中に混じっている2羽のアカアシミズナギドリの姿がありました。三宅島を過ぎてからもしばらくはオオミズナギドリの群れを見る時間が続きましたが15:00を過ぎた頃からは風が強まり海上には白波が立ち始め、いかにもアホウドリ類が現れそうな状況になってきました。15:10に茶色味の強いアホウドリ亜成鳥が現れるとそこからは忙しい状況になりました。風に乗るように次々にアホウドリ、クロアシアホウドリが出現し、15:15には船を追い越していくようにクロアシアホウドリが飛び、15:30には飛翔していたアホウドリ亜成鳥が着水して何かを食べていました。そうした状況の中でオオミズナギドリはその数をどんどん増していき、信じられないような光景を作りだしていました。そして最後は16:10に飛翔するコアホウドリを観察し、16:30に鳥あわせをして房総半島を眺めながら17:00に探鳥を終了しました。
今回はツアー当日の風、波が比較的穏やかだったことから概ね海況は良く、観察状況が順調にできたことは幸でした。前回に引き続きトウゾクカモメ類が全く見られませんでしたが、期待のアホウドリは20個体弱見ることができ、飛翔シーンだけでなく着水状態も見ることができました。そして最後は強風の中、乱舞するアホウドリ類と無数のオオミズナギドリが見事な光景を作り出してくれました。長時間の観察、お疲れ様でした。

石田 光史

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