【ツアー報告】初夏の上高地と乗鞍畳平ハイキング 2018年5月20日~22日

(写真:コマドリ 撮影:松岡哲弘様)

5月20日:良好な天候の新宿駅から特急に乗車し12時前松本駅に到着、同駅では名古屋以西から参加いただいた4名のお客様とも合流しバスで乗鞍高原に向かいました。松本駅から1時間半程で乗鞍高原の宿泊地に到着、早々観察器材を準備した後付近のポイントで観察を開始しました。針葉樹の林でヒガラ・コガラが現れ、亜高山帯の雰囲気が盛り上がります。しばらく舗装道を登るとフイフイフイ・・・とゴジュウカラの囀りが聞こえ、針葉樹の幹を上下する姿を観察できました。その後ウソの声やクロジの囀りを確認しましたが、遠かったため姿を確認することはできませんでした。登り道を折り返した後、下草にルリビタキの雄が現れお客様全員がその愛らしい姿を確認できました。メンバー内で植物に詳しいお客様がおり、歩道脇に咲くショウジョウバカマ、森の中の小道では蕾を膨らませているマイズルソウや開花した珍しいタケシマランを確認しました。宿泊した宿は源泉かけ流し、濁りがあり温度はやや低めですが体の芯から温まる温泉で、夕食も地元の新鮮な山菜や素材を存分に使ったもので皆様ご満足頂けたと思います。

5月21日:薄曇りでやや肌寒い位の気温の早朝5時、宿を出て朝食前の観察を行いました。歩きはじめるとヒガラ・コガラが盛んに囀り、私達の真上をビンズイが囀りながら横切りました。針葉樹の林からコルリの美しい囀りが響いてきますが、残念ながら姿を見ることはできませんでした。昨日は確認できなかったカッコウやホトトギスといったトケン科の鳥達も姿を見せてくれ、帰路ではオオルリの雄雌ペアーやフライングキャッチするコサメビタキを観察しました。7時頃に宿に戻り、朝食後チャーターしたバスで乗鞍岳畳平に向かいました。雲もなくなり快晴のなか途中車窓からは穂高連峰の雄大な景色を楽しむことが出来ました。到着すると予想以上に東寄りの強風が畳平を吹き荒れていました。パトロールセンターで情報を聞き、ライチョウ狙いのポイントであるピークを登りました。途中のガレ場ではイワヒバリのペアーが現れ盛んに採餌する姿が観察できました。ただ天気が快晴のためか、ピーク付近で粘りましたが残念ながらライチョウは姿を現してくれませんでした。一旦このピークを下山、下から見上げるように観察していると岩山にホシガラスが飛来し僅かな時間ですが止まる姿を観察できました。また雪渓とハイマツ帯の境界では至近距離のカヤクグリが現れ絶好の被写体になってくれました。このポイント西側あるピークも最近観察例が多い場所とのことですが、強い風とお客様の体力を考慮しライチョウは諦め、少々早い昼食を取った後上高地へ向かうことにしました。畳平から1時間程で上高地に到着、バス停から10分ほどの移動で宿に着きました。機材を準備して14時頃から観察に向かいました。上高地の森は畳平に比べると暖かく感じ、ニリンソウ・エンレイソウ・ハシリドコロ・ラショウモンカズラなどの野草が咲き誇っていました。森の小道を歩くとヒガラ・エナガ・ゴジュウカラが迎えてくれ、コサメビタキが素早い動きをしながら可愛い姿を見せてくれました。小道のすぐ脇ではキビタキの雄が至近距離で小枝にとまり、絶好の被写体になってくれました。目当てのコマドリの囀りも所々で聞こえますが、鳴き声は単発でその姿を見ることはできませんでした。18時前に宿泊所に戻りましたが、夕食は地の食材が満載で、山菜・新鮮野菜・川魚・ビーフシチューなどバランスのとれた料理が並び、沢山歩いたお客様の疲れを癒すものだったと思います。

5月22日:本日も5時に宿を出発して早朝探鳥を行いました。昨日の午後と同じコースを辿りましたが早朝は鳥達の囀りが降り注ぐように聞こえてきます。林道を歩き始めてまもなく、道の脇倒木の上で囀るミソサザイの姿を確認、小さな体ながら嘴を大きく開けて美しい声で囀る姿をじっくり観察しました。お目当てのコマドリのポイントに近づくと、道路に程近い場所から鳴き声が盛んに聞こえてきます。距離7~8Mの細い木にとまっている姿を見つけ、全員でじっくり観察できました。このポイントからさらに先に進むと、さらに近い距離(5Mほど)で囀るコマドリを発見しました。双眼鏡でも十分な距離ですが、スコープに入れると画面に愛らしいコマドリの姿が大きく入るという贅沢な観察を経験していただきました。その後も別のポイントに移動し、やや遠い距離でしたが下草の枝で囀るコマドリをじっくり観察・撮影することができました。コマドリを全員が堪能して河童橋が見える場所まで戻ると、落葉樹の梢で囀るオオルリを見つけ鮮やかな瑠璃色を楽しみました。一旦宿に戻り朝食後、845分早朝とは別ルートの周回コースで出発しました。この日は雲一つない快晴で残雪が残る涸沢から穂高連峰の素晴らしい眺望を楽しむことができました。歩きだして間もなくエゾムシクイが新緑の枝で囀る姿を観察し、ゴジュウカラとコガラのペアーが(コゲラの)古巣を巡って争う場面に遭遇しました。途中の池ではマガモやオシドリペアーが現れ、センダイムシクイが梢で囀る姿をじっくりと観察しました。このルートは森の道と水辺の木道が程良く混じり変化に富んだハイキングが楽しめます。木道からやや暗い森の道に入った場所を歩いていると、クロジの美しい囀りが近い距離で聞こえてきました。太い幹の針葉樹下部の横枝にとまっている姿を見つけ、スコープを通して皆さんに観察していただくと共に絶好の被写体になってもらいました。アオジの囀りを初めて聞いたというお客様もいらっしゃり、その後もアカハラやキバシリなどが出現して3日間の観察会を締めくくりました。

今回のツアーは幸い好天に恵まれ、普段観察することがない亜高山~高山帯に生息する鳥達を楽しんでいただきました。ライチョウは少々残念でしたがコマドリ・オオルリ・キビタキなどの鳴き声・姿も美しい小鳥たちをはじめ、エゾムシクイ・センダイムシクイ・クロジ・ミソサザイ等特徴のある囀りを覚えていただいたのではと思います。お客様には、1日の歩行が2万歩を超えた日もあり、沢山歩いていただき大変お疲れさまでした。最後に、この度はご参加いただき誠にありがとうございました。

小島久佳

クロジ 撮影:松岡哲弘様

 

ルリビタキ 撮影:松岡哲弘様

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