【ツアー報告】真夏の九十九里 シギチドリ巡り 2020年8月5日

(写真:エリマキシギ 撮影:浜口達男様)

今年は梅雨明けが遅れてはいましたがツアー直前にようやく梅雨が明け、いよいよ暑い季節がやってきました。そんな中、ここ数年、シギチドリ観察の新スポットとして注目を集めている九十九里をめぐるツアーを新たに企画しました。ちょうどこの日は天気予報は快晴、しかも最高気温が33℃となりコロナウイルス感染対策に加えて熱中症対策にも気を付けなくてはならない状況になってしまいました。

 5日、探鳥地の潮位に合わせるため、また探鳥する時間をなるべく涼しい午後に合わせるため、この日の出発時間はいつもよりもやや遅い09:00としました。ほぼ予定通りご集合いただいたことから早速出発し、バス移動中はこの日観察が予想されるシギチドリ類の解説をしながら進み、まずは道の駅で休憩、そして観察機材の準備をしていただいてから探鳥に向かいました。すでに強烈な日差しでしたがまずは砂浜を歩きました。水辺には残念ながらシギチドリ類の姿はありませんでしたが、海上にはクロガモの群れが浮き、砂浜側にはシロチドリが歩き回っていました。またよく見ると2羽でじっとしているトウネンの姿もありました。シロチドリは5羽いるようでまだまだ夏羽が残っている個体から幼鳥個体までさまざまな個体を見ることができました。トウネンは夏羽から冬羽に換羽中の個体で近づいても逃げる様子がなく間近で見ることができました。その後は一旦昼食の時間として途中にある海岸に立ち寄りながら次の探鳥地に移動しました。到着すると早速コシアカツバメが頭上をスイスイ飛び、歩いて干潟まで行くと2羽のキアシシギ、そしてイソシギの姿がありました。さらに進むと夏羽のメダイチドリの近くにすっと立っているオオメダイチドリの姿があり、嘴、足の長さの違いを見比べながら観察することができました。さらに進むと干潟状になっている場所にシギチドリ類が群れて採食行動をしていたためよく見てみるとさまざまな羽色のメダイチドリをベースにキアシシギ、トウネン、ミユビシギ、キョウジョシギが混じり、さきほど観察したオオメダイチドリの姿もありました。光線も距離感も良かったことからしばらくの間、観察することにしそれぞれの特徴をしっかりと見ることができました。群れは潮が高くなるにしたがって次々に飛び去ってしまいましたが、突然、エリマキシギの幼鳥がやってきたため延長して観察することにしました。一般的には淡水域で見られるシギですがこういった河口の干潟で見られたことは印象的でした。そしてこの日の最後はコシアカツバメとヒメアマツバメを観察することにしました。到着するとすでに巣立った個体と思われるコシアカツバメが何羽も電線に並んで止まり、長い燕尾をなびかせるようにスイスイ飛び回る個体も見られ、青空を背景に飛翔する姿は見事でした。また観察しているとヒメアマツバメも飛びはじめ、高速で飛翔する様子も間近に観察することができました。

梅雨明けが遅れてどうなることかと思いましたが、ツアー当日はまさに真夏の日差しが強烈な1日になりました。この時期らしくメダイチドリ、キアシシギ、ミユビシギを中心に、オオメダイチドリ、エリマキシギにも出会うことができ、トウネン、キョウジョシギ、シロチドリ、最後はコシアカツバメ、ヒメアマツバメをじっくり観察することもできました。まさに真夏日といった1日、暑い中での探鳥お疲れ様でした。

石田光史

オオメダイチドリ 撮影:藤塚裕美様

 

シギ類の群れ 撮影:箕輪篤子様

 

コシアカツバメ 撮影:浜口達男様

 

ヒメアマツバメ 撮影:藤塚裕美様

 

キアシシギとオオメダイチドリ 撮影:箕輪篤子様

 

ヒメアマツバメ 撮影:浜口達男様

 

トウネン 撮影:藤塚裕美様

 

コシアカツバメ 撮影:箕輪篤子様

 

シロチドリ 撮影:藤塚裕美様

 

シロチドリ 撮影:箕輪篤子様

 

ヒメアマツバメ 撮影:箕輪篤子様

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