【ツアー報告】アオシギに会いたい!奥日光ハイキング(再追加設定)2022年11月24日

(写真:アオシギ 撮影:霜村亮様)

晩秋恒例になっている奥日光を訪れる日帰りバスツアー。数ある日帰りバスツアーの中でも移動時間がかかることから集合時間をやや早めに設定しています。すでに紅葉の季節が過ぎていることから混雑はなくなり、そのせいで林は静まり返っていて鳥の声もよく聞こえてバードウォッチングには良い季節です。このツアーでは平地では越冬しないアオシギ、カワガラス、キバシリ、ゴジュウカラ、コガラ、オオアカゲラといった種、さらには渡ってきたばかりのアトリやマヒワ、ツグミといった冬鳥たちを観察することも主な目的とし、その中から特にアオシギを探すことを目的にしているため、アオシギが生息している可能性が高い場所を中心にめぐります。過去には積雪があったり、小雪が舞ったりすることもあった奥日光ですが、この日は前日の激しい雨もあがり東京都内の最高気温は19℃まで上がるとのこと。奥日光は幸い晴れ予報で日光市の最高気温は12℃とのことでした。

24日、前日、かなり激しい雨が降ったこともあって都内は路面が濡れていて、各所に水たまりがあったものの早朝から快晴。やや風はあったものの先週に比べると厳しい寒さはありませんでした。この日も予定より少々早めにご集合いただいたことから、遅れることなく予定通り出発してひとまず奥日光に向けて東北道を進みました。バス車内ではこの日も行動予定、そして今日見られる可能性がある野鳥たちの解説を行い、途中にあるサービスエリアで休憩をとった後は日光有料道路を経由して、やや霧が立ち込めているいろは坂へと進みました。いろは坂では僅かに残ったカラマツの紅葉を見ながら進み、左手に中禅寺湖が見えると風があるせいか湖面には白波が立っていました。その後、さらに進み見事な景色の戦場ヶ原を過ぎ最初のポイントにいよいよ到着。到着後は各自観察機材準備をしていただきましたが、この日はやや風があったせいか風の冷たさを感じました。歩き出すと川のせせらぎにミソサザイの姿があり、その後は間近にカワガラスの姿があったことからしばらく観察することにしました。奥日光のカワガラスは警戒心が薄く、この日も間近に潜水、浮上しながら餌を探していました。またいつの間にか頭上にはゴジュウカラがやってきていて幹を器用に上り下りしながら餌を探していました。その後も川沿いに歩きながら探鳥し、各所でカワガラスを見ることができましたが、林の中も強風が吹き荒れていてなかなか鳥の声が聞こえず、結局、この時間はアオシギに出会うことができませんでした。ただやや時間があったことから別の場所を見てみると、珍しく太陽光のあたる明るい場所にじっとしているアオシギの姿があり驚きました。しばらく観察していると体を上下に振る独特の行動をしながら歩き出したため、餌を探す行動も見ることができましたが、再び物陰に姿を隠してしまいました。その後は一旦、各自昼食の時間としていただき、まだまだ風が強かったことからその後は再び風が遮れる林の中を歩くことにしました。ここでは激しい流れに全く負けることなく餌を探しているカワガラスを間近に見ることができましたが、その後はアオシギに出会うことはできませんでした。この時期は主にズミの実のある場所を中心に鳥の姿を探すのですが、この日は小鳥の群れが実についていないようで、カラマツの枝先で餌を探すヒガラ、独特の声で鳴きながらカラマツの梢に止まっているアオゲラに出会ったのみでした。そのため移動して場所も見てみることにしました。するとここではズミではなくナナカマドの実を食べるツグミの小群に出会うことができ、湖面にはヒドリガモ、ホシハジロ、キンクロハジロといったカモ類の姿もありました。そして最後は戦場ヶ原まで移動し、ここではエナガの群れに出会ったほか、ズミの林の中からウソの声が聞こえましたが姿を見ることはできず周辺が薄暗くなってきた16:30に探鳥を終了しました。

いよいよ男体山の頂が真っ白になり12月になると奥日光は駐車場やトイレがほとんど封鎖され本格的な冬を迎えます。この秋は奥日光への日帰りバスツアーを3本催行させていただくことができ、皆様の熱意のおかげですべての回でアオシギに出会うことができました。今回は冬の小鳥類との出会いがやや少なかったですが、カワガラスやゴジュウカラ、コガラ、ヒガラ、エナガ、ツグミ、アオゲラなどに出会うことができました。奥日光へは今度は春の渡り期に合わせて3月下旬に訪れる予定です。また季節を変えてぜひお出かけください。この度はご参加いただきましてありがとうございました。

石田光史

湯川 撮影:芝田恵美様

 

アオシギ 撮影:nanazo様

 

アオシギ 撮影:山尾文明様

 

カワガラス 撮影:霜村亮様

 

アオシギ 撮影:芝田恵美様

 

カワガラス 撮影:nanazo様

 

アオシギ 撮影:山尾文明様

 

ゴジュウカラ 撮影:霜村亮様

 

カワガラス 撮影:芝田恵美様

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