【ツアー報告】冬の印旛沼 トモエガモの群れと湖畔の冬鳥たち(追加設定)2023年1月25日

(写真:トモエガモ 撮影:須崎明男様)

ここ数年、なぜかどんどん増え始めたトモエガモ。噂を聞きつけて昨冬に現地に行ってみてみましたが、それはそれは驚きの状況で、当然、これは一見の価値があると思いました。トモエガモの大群と言えばその昔、韓国に出向いて観察するツアーに同行したことがありましたが、川幅いっぱいに群れ、あたかも島のようになって川面の色が変わっていたことが強烈に印象に残っています。今回訪れる印旛沼はさすがにそこまでの規模ではないものの、数万羽単位のトモエガモが湖面に群れ、時折群れ飛ぶ様子が観察でできます。この冬も時間を見て2度ほど下見に行きましたが、印象としては昨年よりも群れが大きくなっているように感じました。今回はこのトモエガモの群れと湖畔に棲む小鳥たち、そして夕方は茨城県まで移動して猛禽類の塒入りを観察する新コースです。ただ今回は過去最大の寒波襲来により、前日夜に都内でも積雪がありました。そのため当日朝の状況が気になりましたが幸いにも交通に影響はなく東京駅前は早朝から快晴でした。ただ低気圧の名残から冷たい風が吹きすさぶ1日となりました。

25日、早朝から快晴ながら冷たい風が吹きすさぶ東京駅前にご集合いただき予定通り08:30よりもやや遅れて出発し、この日は千葉県に向けて走りました。移動中のバス車内ではいつものようにこの日に見られる可能性がある種の中から、特に目立った種に関して識別ポイントなどの解説を行いました。途中、サービスエリアで休憩をとっても2時間かからずに印旛沼に到着し、到着後は各自観察機材の準備を進めていただきました。ただ、すでにこの段階で強風が吹き荒れていました。堤防に上がると湖面には白波が立ち、トモエガモの群れがどこにいるのかは双眼鏡で見てもわかりづらいほどでした。この日は前回同様にトモエガモの群れは対岸のヨシ原に隠れるように浮いていました。しばらく見ていると前回同様にトモエガモの群れは飛翔と着水を繰り返すようになり、時には一斉に飛び立ったトモエガモの群れは黒い塊のようになり、まるで煙が上がったように見えました。湖面を眺めると、この日はホシハジロの群れが目立ち、ほかにもマガモ、オナガガモ、ミコアイサ、カンムリカイツブリ、ハジロカイツブリの姿もあり、2羽のミサゴが盛んに飛び回って魚を探し、ユリカモメの姿もありました。1時間ほどトモエガモの群れの飛翔を眺めた後は、少々場所を変えてヨシガモを探しました。すると予想通りヨシの影に隠れるように大量のヨシガモが群れ、その中にはトモエガモの姿もあったため間近にその姿を見ることができました。その後は一旦、昼食にするため近くの公園に移動しました。昼食後は1時間ほど移動して茨城県に向かい、前回同様にシギ類をまずは探してみました。しばらく見られていたツクシガモにはこの日も出会うことはできませんでしたが、まずは間近にタゲリを堪能することができ、ハス田では数は少ないながらもタシギを見ることができました。その後も周辺をまわってみましたが条件がそれほど良くなかったことから、トイレに立ち寄った後は前回、ツメナガセキレイがいた場所に行ってみました。この頃になっても強風が吹き荒れてなかなか大変な探鳥でしたが、カワセミが見られ、30羽ほどのハマシギが飛び回っていました。前回見られた場所付近では残念ながらツメナガセキレイの気配はなく1羽のオジロトウネンがせっせと餌を探しているだけでした。そのため別の場所に行ってみました。ここではハス田にクサシギの姿があり、付近にはさらに多くのオジロトウネンが歩きまわっていました。さらによく見ると数羽のコチドリの混じる1羽のハジロコチドリの姿がありました。たまたま風下からの観察だったため、なかなかこちらを向いてくれず識別に苦労しましたがなんとか観察することができました。またいつの間にか付近のハス田にはハマシギの群れがやってきていました。この日は強風だったことから猛禽類の塒入りは早めの時間になると踏んではいましたが、予想以上に時間が早まっていることから探鳥を切り上げて塒入りのポイントに向かうことにしました。この日は16:00の段階で早くもハイイロチュウヒのオスがやってきたようで、到着すると早くも20羽以上のチュウヒが乱舞状態で風に乗るように飛び、過去には見たことがない光景が広がっていました。この状況は1時間ほど続き、中には間近までやってくる個体もいました。その後はハイイロチュウヒのメスがやってきて、最後はオスも2羽やってきて乱舞状態になり、ハイイロチュウヒのメスは5羽ほどが飛んでいたようでした。

終日快晴ながら強風が吹き荒れて探鳥日和とは言えない1日となってしまいましたが、交通のトラブルなどがなく幸いでした。強風のため小鳥類を見るには不向きでしたが、この日もトモエガモの乱舞は見事で圧倒されるような光景の連続でした。ほかにもミサゴ、ヨシガモ、ハジロカイツブリなどが見られ、午後からはハス田でタゲリ、タシギ、クサシギ、そして今回はコチドリに混じるハジロコチドリやハマシギの群れも見られました。そして強風が最後の最後でよい結果をもたらしてくれ、チュウヒ、ハイイロチュウヒの乱舞は過去に見たことがないほど素晴らしいものでした。この度はご参加いただきましてありがとうございました。またご一緒できましたら幸いです。

石田光史

ハジロコチドリ 撮影:須崎明男様

 

ハイイロチュウヒ 撮影:須崎明男様

 

タゲリ 撮影:須崎明男様

 

チュウヒ 撮影:須崎明男様

 

オジロトウネン 撮影:須崎明男様

 

ヨシガモ 撮影:須崎明男様

関連記事

ページ上部へ戻る