【ツアー報告】ヤンバルクイナの森とホエールウォッチング 2023年3月20日~22日

(写真:ザトウクジラ 撮影:宮島仁)

20日、那覇空港でお客様と合流。25℃の蒸し暑い雨の中を一気に北上してホエールウォッチングの事務所で手続き。朝から激しく雨が降っていたので心配していたが、雨も上がり薄日が差してきた。べた凪で鏡のような海を船はクジラを探しながらぐいぐい進む。毎年、12月~3月頃に沖縄本島近200頭以上のザトウクジラがやって来て出産・子育てや求婚をするのである。比較的に陸から近いところがクジラのポイントなので簡単に出会うことが多い。しかし、この日は1時間以上走ってもクジラが見付からない。ちょっと心配になってきた頃、ブローを発見し全速力で直行する。ところが船が近くへ行く前に潜ってしまう。フルークダウンで尾びれ見えるから、みなさん大歓声なのだが、ちょっと距離がある。そんなことを繰り返しているとザトウクジラが2頭となり、いきなり船の前や横から浮上する。目の前の巨大な尾びれに大盛り上がりとなり帰港。やんばるを目指して北上。ヤンバルクイナの声をみなさんでじっくりと堪能してからやんばるの森のホテルに到着。夕食はザトウクジラの話しで盛り上がる。ホテルの周りでリュウキュウコノハズクとリュウキュウアオバズクが鳴く。

21日、一晩中、ホテルの周りでうるさいほどヤンバルクイナが鳴いていた。早朝、やんばるの森をゆっくり走る。雨上がりの気温20℃とコンディションは良く、オキナワシジュウカラ、リュウキュウメジロ、ホントウアカヒゲなどがあちこちで囀る。ヤンバルクイナ1羽が畑で餌を啄むが直ぐに藪に入ってしまう。さらに進むと、伐開地で餌を啄む1羽を発見して、みなさんでじっくりと観察、撮影する。さらに他の畑に2羽、別の場所で2羽を発見。観察、撮影していると交尾をしたのでみなさんで盛り上がる。その後はホテルに戻り朝食後に再出発。再び、やんばるの森をゆっくり走る。この時期限定の“幻のパープル・シャンデリア”といわれているイルカンダが南国的なエキゾチックな花を付けている。北へ渡るサシバとシロハラが集まっていてあちこちにいる。この時期は、イタジイなどの照葉樹が一斉に芽吹き、山はブロッコリーの森のようなのだ。ホントウアカヒゲのポイントで雄が出てきて朗々と囀るので、みなさんでじっくりと観察、撮影する。繁殖期を迎えて浮かれてる鳥たちの声を聞きながらやんばるの森をゆっくりと走る。ノグチゲラが地面から飛び立ち車の前を横切る。残念ながら全員で見ることは出来なかったが朝だけで“やんばる3点セット”の登場なのだ。気温が上がりオオゴマダラやジャコウアゲハなどの蝶も飛び回る。12:45 昼食とお買い物。午後、耕作地へ行くとなんとマガン1羽を発見。沖縄では珍鳥なので私とドライバーさんは盛り上がるが、お客様の反応はイマイチなのだ。その後、ホントウアカヒゲのポイントで雄をみなさんでじっくりと観察、撮影する。ノグチゲラの鳴き声がしたので探すが発見できない。雨が激しくなり18:10 ホテルに到着。夕食はヤンバルクイナやホントウアカヒゲの話で盛り上がる。

22日、夜中から台風のような暴風雨と雷。ただ朝は雨が小降りなので出発する。ノグチゲラのポイントで待つが声もしない。さらに別の場所で待つとリュウキュウツミが電線にとまっている。リュウキュウツバメ、リュウキュウコゲラなどをみなさんで観察、撮影してからホテルで朝食。その後はやんばるから南下して耕作地へ行く。サギ類、コチドリ、シマキンパラ、コアオアシシギ、セイタカシギなどをじっくりと観察、撮影する。ツアーになると出て来ない難敵のリュウキュウヨシゴイ雌が橋の真下にいてみなさんで盛り上がる。さらに南下してオナガガモ、オカヨシガモ、ハシビロガモなどのカモ類や白いクロサギ、メダイチドリ、ヒバリシギなどのシギ・チドリ類を観察、撮影。さらにカモ類やサギ類、アカアシシギ、タシギなどをみなさんで観察、撮影する。アメリカコガモとシマアジ雌がいて盛り上がり那覇空港へと向かったのである。この時期限定の、ザトウクジラとやんばるの森のツアーでした。みなさま、お疲れ様でした。

宮島仁

ヤンバルクイナ 撮影:宮島仁

 

リュウキュウヨシゴイ 撮影:宮島仁

 

ホントウアカヒゲ 撮影:宮島仁

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