【ツアー報告】珍鳥が渡る!春の与那国島 2023年3月24日~28日

(写真:アカツクシガモ 撮影:大場宏一様)

24日、18:20に那覇空港に全員集合。那覇市街の大渋滞の中をとろとろ走って18:40にホテルにチェックイン。

25日、早朝、那覇空港到着。与那国島の視界が悪く、状況によっては石垣島へ行くと放送がある。急いで会社と連絡を取り、石垣島へ降りた時の対応をしてもらう。ただ結果的には無事に与那国空港に到着。専用バスで探鳥を開始、今にも降り出しそうな天気でジメッとした湿気をたっぷり含んだ風が吹く。まずは耕作地へ行く。数年前までは広大な水田地帯だったのだが、今年は田植えをしている水田が2枚しかない。オオノスリが遠方で旋回し、斜面の木にとまるが遠い。オウチュウ、ツメナガセキレイ、シマアカモズ、ノビタキなどを観察する。その後はミヤマガラス3羽、亜種ホオジロハクセキレイやマミジロタヒバリをみなさんでじっくりと観察、撮影する。昼食後、島にいる知人からヤツガシラの情報を頂き、東側の耕作地へ行くと上空を飛ぶオオノスリを発見。旋回しながらどんどん近づいて来るから盛り上がる。別の場所に行くもここも水田が無くなってしまい乾燥化している。休耕田にコホオアカ10数羽の群れがいる。耕作地にツバメチドリ、タカブシギ、コチドリやホオジロハクセキレイ、タイワンハクセキレイ、シベリアハクセキレイ、ハクセキレイの4亜種がいて盛り上がる。また桑の実を食べてるクロウタドリを発見するが、数名が見ただけで直ぐに飛んでしまう。電線にとまるギンムクドリ50羽程の群れにカラムクドリ2羽がいてみなさんでじっくりと観察、撮影してホテルへチェックイン。

26日、朝食後に出発。朝から冷たい雨が降っていて寒い。畑地へ行くとツバメがたくさん渡って来て乱舞している。電線にとまっている亜種アカハラツバメを見てみなさんで盛り上がる。その後は池へ行く。ここでも昨夜に渡って来たゴイサギ、アオサギ、ダイサギ、コサギ、アマサギなどのサギ類がたくさん入っている。別の水田へいくとアカツクシガモ3羽がいたが直ぐに飛んでしまう。耕作地にツバメチドリ2羽、タカブシギ、コチドリ10羽がいる。ホオジロハクセキレイ、タイワンハクセキレイ、シベリアハクセキレイ、ハクセキレイの4亜種にニシシベリアハクセキレイも1羽いて5亜種となる。また集落付近にギンムクドリの50羽程の群れがいくつも飛んでいる。耕作地内の池にコガモ20羽、ハシビロガモ7羽、オオバン、カイツブリなどがいる。さらに近くの水田にタカブシギ15羽、セイタカシギ9羽サギ類などが採餌をしていてシベリアアオジ数羽が道路で餌を啄む。昼食後、電線にとまる150羽程のギンムクドリの群れにカラムクドリ2羽、ムクドリ11羽が混じる。シベリアムクドリの情報があったので一羽一羽を丹念に見るが入っていない。しかし、今、島には数百羽のムクドリ類が入っている凄いことになっているのだ。その後は各探鳥地を廻って、夕方、もう一度ムクドリ類の群れを探すが、ギンムドリ数羽を見ただけで大きな群れはどこかへ行ってしまったようだった。

27日、朝食後に出発。朝から晴れてて真夏のように暑い。この時期の最西端の島は晴れると夏で雨が降ると冬になるのだ。各探鳥地をめぐるとハヤブサが飛び回り、台湾方面の海上をアオサギ8羽が渡ってきたが、新しい種は入っていない。耕作地でタシギ、チュウジシギを発見。ちょっと距離はあるが盛り上がる。牛舎へ行くと電線にホシムクドリ3羽がとまっててみなさんで観察、撮影する。集落で数名がクロウタドリを見るが直ぐに飛んでしまう。なかなかクロウタドリは全員でじっくり見るということが出来ない鳥なのである。その後はツメナガセキレイ3羽を観察、撮影。ヨナグニウマの親子が微笑ましい。昼食後、畑地を歩く。サシバが渡って来たようで数羽が旋回している。鳥の動かない昼の時間は、南島の蝶や植物を見ながら歩くのも楽しい。ギンムクドリ70羽程の群れにムクドリ20羽とシベリアムクドリ雄が1羽混じっている。全員が見る前に飛んでしまったが、写真を撮った方もいて盛り上がる。その後は牛舎の屋根にとまるホオジロハクセキレイとタイワンハクセキレイが近くまで来るのでみなさんでじっくりと観察、撮影する。夕方、集落で数人がクロウタドリを見る。モモタマナにムクドリ14羽、ギンムクドリ12羽、カラムクドリ2羽、ホシムクドリ1羽がとまっている。ギンムクやカラムクなんて東京や大阪辺りで1羽でも出たら大騒ぎとなるのに、ここでは、もう、普通種扱いのである。

28日、朝食後に出発。朝から冷たい雨と風。集落を歩く。昨夜、無数のツバメが渡って来たようでツバメだらけである。ギンムクドリ70羽以上、カラムクドリ2羽、ホシムクドリ2羽、ムクドリ10羽の群れが電線にとまる。その後は畑地に行き、時間ぎりぎりまでシベリアムクドリを探すこととする。昨日までいなかったハマシギが採餌する。ムクドリ類の群れは飛び回るがシベリアムクドリは見当たらずに与那国空港に到着。那覇空港へ飛び、さらに那覇空港から羽田空港へと向かったのである。

春の与那国島は、ギンムクドリ、カラムクドリ、ホシムクドリ、シベリアムクドリ、ムクドリ、インドハッカのムクドリ祭りでした。そして、オオノスリ、アカツクシガモ、オウチュウ、チュウジシギ、ツメナガセキレイ、コホオアカと渡り鳥の島を実感できたことと思います。みなさま、お疲れ様でした。

宮島仁

オオノスリ 撮影:中村裕一様

 

シマアカモズ 撮影:山口久雄様

 

シベリアムクドリ 撮影:大場宏一様

 

コホオアカ 撮影:中村裕一様

 

ギンムクドリ 撮影:山口久雄様

 

シロハラクイナ 撮影:中村裕一様

 

セッカ 撮影:山口久雄様

 

ホシムクドリ 撮影:中村裕一様

 

アマサギ 撮影:山口久雄様

 

シベリアムクドリ(右)とギンムクドリ 撮影:中村裕一様

 

ギンムクドリ 撮影:山口久雄様

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