【ツアー報告】春の利尻島 最北の航路と渡りの鳥たち(追加設定)2023年5月11日~14日

(写真:クマゲラ 撮影:近藤俊三様)

本州に住んでいる我々にとってはもうこの時期は春の渡りはすでに終わっている印象がありますが、北海道北部の島々ではこの時期はちょうど春の渡りの最盛期を迎えています。このツアーでは時期を5月の初中旬に合わせることで渡り途中の小鳥類に期待できるようにしているほか、海上を渡る海鳥たち、そして利尻島内ではクマゲラやコマドリ、また道内では原生花園の小鳥やヤマゲラを探すなど、さまざまな楽しみを組み合わせています。北海道はさまざまな時期にツアーを企画し、いずれも大好評を得ていますが、この時期は厳冬期や花々が咲き乱れる初夏に負けない魅力があります。ただ、この時期の道北はまだまだ真冬のような気温になることも普通で、さらに利尻島に渡る船上は冷たい風が吹きつけます。今回は本州の天気予報がかなり悪い中、それから逃げるように晴天の北海道にやってくる形になり、このツアーとしてはかなり珍しく4日間ともに雨マークが全くない状況の中、出発できることになりました。

11日、この日の東京都内は早朝から快晴。かなりの混雑で驚きましたが予定通りご集合が完了したため資料の配布、この日の連絡事項をお伝えしてから搭乗し稚内空港に向けて出発しました。到着した稚内空港は晴れてはいるもの雲が多く、さすがに最北の空港らしい空気の冷たさを感じました。

*諸般の事情により詳しい内容をウェブサイトでは公開しておりません。

今回の利尻島ツアーは前回同様に本州の天候不良から逃れるかのような日程になり、結果的には4日間ともにほぼ晴天の中で探鳥をすることができました。過去には強風や雨、時には小雪が舞うこともありかなり寒かった記憶があるので意外でした。道北の原生花園はまだまだ冬景色でしたが、ノビタキのつがいや夏羽のアカエリカイツブリが見られ、利尻島内ではクマゲラに出会うことができたものの、その姿をじっくりと見る機会には恵まれずやや残念でした。ただ、渡り途中のツグミの群れやマミチャジナイ、ムネアカタヒバリが見られたほか、コマドリ、ノゴマ、ツメナガセキレイ、シマエナガ、ハシブトガラ、シロハラゴジュウカラといった小鳥類も楽しむことができました。また往復の航路では夏羽のアカエリヒレアシシギ、シロエリオオハム、ウトウ、渡り途中のハシボソミズナギドリなどが見られ、道内の森ではヤマゲラに何度も出会うことができ、キビタキ、コルリ、ニュウナイスズメ、そして突然のクマゲラとの出会いは強烈な印象を残してくれました。北海道はいつどこに行っても見どころ満載です。今後もさまざまな季節にさまざまな場所でツアー企画していきますので、またぜひ北海道にお出かけください。この度はご参加いただきましてありがとうございました。

石田光史

ヤマゲラ 撮影:近藤俊三様

 

ツツドリ 撮影:近藤俊三様

 

アカエリカイツブリ 撮影:近藤俊三様

 

シロハラゴジュウカラ 撮影:近藤俊三様

 

ノビタキ 撮影:近藤俊三様

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