【ツアー報告】東シナ海第三の秘島 秋の伊平屋島と野甫島 2023年10月2日~5日

(写真:コイカル 撮影:天野昌弘様)

2日、午後に那覇空港を出発。直前に台風14号が発生してツアーは無理かなと思ったが台風が西へ進路を変えたので行けそうである。まずは公園へ行く。例年ならハクセキレイやムネアカタヒバリが渡って来ている時期なのに今年は何もいない。イソヒヨドリ、シロガシラなどを観察し、クロイワツクツク、オオシマゼミなどのセミの観察会みたいになる。その後は港に到着。周辺でカワセミを撮影してきたお客様がいる。「フェリーいへや」は498トン、定員300名の村営の立派なフェリーなのだ。伊平屋島は沖縄県の有人島では最北端に位置し、本部半島より北へ約41km、面積約20.7k㎡、賀陽山(標高294m)を最高峰とする山地が島の大半を占めているのである。海は台風の影響で大荒れだが、元気なお客様と海鳥がいない南の海を眺めていく。伊平屋島に到着後、耕作地へ行くと、アマサギ20羽程にダイサギ、コサギが降りている。ササゴイ、バンを見ながら耕作地を進み、キアシシギ、ツメナガセキレイなどをみなさんでじっくりと観察、撮影する。18:00 ホテルにチェックイン。19:00 豪華な夕食に皆さん笑顔になる。

3日 早朝は土砂降りで朝の探鳥が中止となる。台風の外側のちぎれた雨雲がどんどん入って来るのだ。7:30朝食、8:30出発。雨の中、探鳥すると芝地でムナグロやシロチドリが多数降りているが風雨が強くて車から降りられない。暫く車内からの観察をしていると雨が上がり、芝地にシロチドリ26羽、ムナグロ17羽、メダイチドリ6羽、キョウジョシギ4羽、キアシシギ、オオメダイチドリ、イソヒヨドリがのんびりと採餌をしているのでみなさんでじっくりと観察、撮影する。周囲には沖縄でもベスト1,2を争う綺麗な海が広がっているが曇っていて残念なのだ。花壇にチュウシャクシギがいてこちらもじっくりと観察、撮影する。その後は野甫島へ渡る。野甫島は伊平屋島と橋で繋がっている面積約1.1k㎡、周囲約4.8km、標高48mの小さな島である。耕作地の農道をゆっくり走ると上空をアカハラダカ3羽が飛んで行く。さらに4羽、、、2羽、、、と合計13羽が旋回した後、次々と南西方向の海上へと渡ったのである。もっと渡るかもしれないので展望台へ行く。すると電線にコムクドリが20羽程とまってて、何か混じっていないかとドキドキしながら観察するが、全部コムクドリだ。さらに、近くの木に7080羽程とまっていて、慌てて、展望台から降りる。全てチェックしたがコムクドリだけの群れで150羽以上はいる。こちらもみなさんでたっぷりと観察、撮影する。12:00 伊平屋島名物のもずくが入った“もずくそば”の昼食。その後は耕作地へ行き、セイタカシギ5羽、ヒバリシギ2羽をみなさんでじっくりと観察、撮影。ダムへ行くとクロハラアジサシ幼鳥が飛んでいる。虎模様のオキナワチョウトンボで盛り上がる。耕作地へ行きサギ類、キセキレイ、ツメナガセキレイなどを見てから林道を走る。途中、リュウキュウアサギマダラ、ジャコウアゲハ、ベニモンアゲハ、シロオビアゲハ、アオタテハモドキなどの蝶がたくさんいて撮影会となる。展望台へ行き猛禽類を待つが何も飛ばずに下山する。15:30 樹齢280年の「念頭平松」の観光。16:10耕作地へ行き、チョウゲンボウ、チュウサギ、ムナグロ、アオアシシギ、キアシシギなどをみなさんでじっくりと観察、撮影する。前泊の林縁でメジロの群れにいるムシクイ類を見付けるが同定が出来ないまま見失う。さらに、ゆっくりと耕作地を走りながらホテルに戻り、夕食。

4日 早朝、晴れてて朝から暑い中、ホテル周辺を歩く。カラスバトの鳴き声が遠くから聞こえ、ズアカアオバト、セッカ、ツメナガセキレイなどを見ながら歩く。すると民家から「キョキョ」と鳴いて飛び立つ鳥がいる。コイカルの雌だ。電線にとまったのでみなさんでじっくりと観察、撮影する。7:30朝食、8:25 出発。昨日いたシギ・チドリ類がまるでいなくなっている。その後、野甫島へ行くと、昨日は1羽もいなかったエゾビタキがたくさん渡って来てあちこちにいる。これがあるから島は面白いのだ。サシバも入って来たようで2羽が飛んでいる。渡りのウグイスがあちこちで鳴き、コムシクイも複数個体が鳴いている。島の西側の道を歩き、展望台へ行き、さらに車で島内を廻ると亜種サンショウクイ10羽程の群れが飛び回っているのでみなさんでじっくりと観察、撮影する。12:00から昼食。昼食後、貯水池にオシドリの雄2羽がいて驚く。その後、天照大神が隠れたとされる「クマヤ洞窟」やクバ(ビロウ)が山の一面を覆う「久葉山」などの観光地を廻る。その後は耕作地へ行き、クロハラアジサシ、アオアシシギ、ツメナガセキレイなどをみなさんでじっくりと観察、撮影する。耕作地ではサギ類やセイタカシギを観察して、再び、公園に行くと芝地にムナグロ2羽、シロチドリ2羽、チュウシャクシギ1羽がいてみなさんでじっくりと観察、撮影する。夕方、野甫島へ行き、農道をゆっくりと走ると耕作地にアカガシラサギがじっとしているが残念ながら全員で写真撮影の前に飛んでしまった。さらに島内を廻っているとお客さんが「ミフウズラが草地に入った」と言うので暫く待つと、ミフウズラが農道と草地を出たり入ったりする。ちょっと距離はあるが全員でじっくりと観察する。探鳥後、ホテルに戻り、今夜も豪華な夕食となる。

5日 早朝は土砂降りで朝の探鳥は中止。7:30から朝食、8:00 出発。フェリー乗り場へ行き、フェリーに乗って海を見ているとウミガメが泳いでいる。出港後は何もいない海上を有志で頑張って見ていると伊是名島上空をダイサギに小さなサギ類が混じった47羽程の群れが渡って行く。さらに、海上の高いところをサシバ1羽が飛んで行き、そして、ダイサギ25羽、アオサギ15羽も海上の低いところ飛んで行くのである。着岸後は急いで南下して耕作地へ行く。サギ類がたくさんいてツメナガセキレイが鳴きながら飛んで行く。道路脇で採餌をするアメリカウズラシギを発見してみなさんでじっくりと観察、撮影する。11:40昼食。再び、耕作地へ行き、クサシギ、ヒバリシギ、アオアシシギ、タシギ、タカブシギ、コチドリ、ウズラシギ、エリマキシギ、トウネン、オジロトウネン、シロハラクイナ、シロガシラ、シマキンパラなどの鳥たちをたっぷりと観察、撮影してから南下して那覇空港へ到着したのである。シギ・チドリ類を中心に渡り鳥がたくさんいた伊平屋島・野甫島・沖縄本島。みなさま、お疲れ様でした。

宮島仁

ミフウズラ 撮影:中澤均様

 

アメリカウズラシギ 撮影:天野昌弘様

 

ツバメチドリ 撮影:中澤均様

 

ヒバリシギ 撮影:天野昌弘様

 

アカガシラサギ 撮影:中澤均様

 

クロハラアジサシ 撮影:天野昌弘様

 

サンショウクイ 撮影:中澤均様

 

チュウシャクシギ 撮影:天野昌弘様

 

エリマキシギ 撮影:中澤均様

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