【ツアー報告】渡良瀬遊水池と城沼・多々良沼 2023年12月1日

今回は毎冬恒例となっている渡良瀬遊水地を中心に、周辺の湖沼をめぐる日帰りバスツアーです。ここ数年は狙いの種を絞って探鳥する「会いたいシリーズ」が増えましたが、このツアーのように特に狙いの種を決めていない場合は、各探鳥地をまんべんなくめぐるため観察種が多く、いろいろな野鳥が見たいと考えている初心者の方には特におすすめです。またこのツアーは東京から比較的近い場所に探鳥地あること、また探鳥地間がわずかな距離であることから集合時間を08:30とやや遅めにしても十分いお楽しみいただけます。多々良沼、城沼はハクチョウ類の越冬地として知られカモ類が多いこともあってそれらを狙う猛禽類が多く、渡良瀬遊水地ではチュウヒの塒入り風景が見られるほか、冬の小鳥類もさまざま見られます。ただ、冬の渡良瀬遊水地周辺は大変に風が強い探鳥地としても知られていて、特に夕方は寒さが厳しくなる傾向があります。ただこの日は幸いにも12月としては穏やかな予報で、最高気温は12℃、天気は概ね晴れで風も弱いことから比較的暖かな1日になるとの予報でした。

1日、早朝からほぼ快晴の東京駅前に予定通りご集合いたいたことから、ひとまず出発して東北自動車道を走りました。バス車内ではこの日に期待できる種の解説を行いながら進み、途中、サービスエリアでの休憩を含めても2時間ほどで最初の探鳥地に到着することができ、まずは観察機材の準備を行っていただきました。駐車場から湖畔に向かうと、途中の川にはダイサギ、アオサギの姿があり、陸地に上がって羽を休めているオオハクチョウの群れが見られました。さらに歩くと川沿いではコサギが小競り合いをしていて、たった1羽でシロチドリが佇んでいました。ここ数年は水位が下がってしまったことからか、かなりカモ類は少なめでカルガモ、コガモ、ヒドリガモがわずかに見られ、遠くには逆に急激に増えたカワウの群れ、そして冬羽のカンムリカイツブリの姿が見られました。オオハクチョウの飛翔を見ながら来た道を戻ると、川沿いではジョウビタキのメスが水を飲みにやってきていて、ほかにもツグミ、ホオジロ、メジロなども見られました。その後は次の湖沼まで移動して探鳥しました。ここではかなりハスが茂ってしまい、水面は一部しか見られませんでしたが、かなりの数のオナガガモの姿があり、どこからともなく飛んできたチュウヒに驚いて、一斉に飛び立つ姿が見られました。ほかにもハスに隠れるようにバン、オオバン、マガモ、ホシハジロが見られました。そして時間がお昼を過ぎたことから一旦、付近にある公園で昼食の時間をとり、その後は周辺の畑地でミヤマガラスの群れを探してみました。ただこの日はかなり広範囲に探したもののその姿がなく、渡良瀬遊水地に移動することにしました。まずはヨシ原内にある池に向かうことにして歩くと、枯れ木には2羽のノスリが止まり、池にはハシビロガモ、コガモの姿がありました。さらに進むと美しいヨシガモの群れが見られ、ホシハジロに混じるようにメジロガモのオスの姿がありました。ここでは昨年も同個体と思われる個体が見られていましたがこの冬もやってきたようです。しばらく見ていると周辺のヨシ原をハイイロチュウヒのメスが飛び回っていて、戻る途中ではベニマシコの声が聞こえてきていました。その後は谷中湖に向かい園内を歩いてみました。公園内にはジョウビタキのオスの姿があり、アキニレの木にはかなりの数のカワラヒワが群れていました。湖畔が一望できる場所までくると、湖面には30羽ほどのトモエガモが群れ、ほかにもミコアイサ、カンムリカイツブリ、そしてチュウヒの飛翔も見られました。そしてこの日の最後は16:00頃からチュウヒの塒入り探鳥となりました。到着すると早速、周辺の木に止まるチュウヒの姿があり、遠くの枯れ木ではコチョウゲンボウが捕らえた小鳥を食べていました。この日は無風だったためか乱舞は見られませんが夕陽に映える筑波山を背景に飛ぶ、チュウヒ、ハイイロチュウヒのメスが見られ、強風であれば厳しい探鳥地ながら、穏やかな中で過ごすことができた1日となりました。そしてバスに戻る途中ではキジがかなり鳴いていました。

12月恒例となっている渡良瀬遊水地周辺をめぐる日帰りバスツアー。強風が吹き荒れることが多く、寒い探鳥地として知られていますが、この日は快晴無風の1日で幸いでした。カモ類が少ない印象ながら今年もメジロガモとの出会いがあり、オオハクチョウ、ヨシガモ、トモエガモ、ミコアイサ、ホシハジロ、オナガガモ、カンムリカイツブリなどが水辺を彩り、チュウヒ、ハイイロチュウヒ、ノスリなどの猛禽類が見られ、この日は1日で計52種の野鳥たちに出会うことができました。この度はご参加いただきましてありがとうございました。

石田光史

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