【ツアー報告】冬の琵琶湖で一日60種観察にトライ! 2022年1月15日

(写真:オオワシ 撮影:坂東俊輝様)

毎年たった一度だけの機会ではありますが、すっかり恒例になっている冬の琵琶湖。これまでは大阪駅発着で企画していましたが、大阪、東京とそれぞれの方向からご参加いただきたいといった考えから、今回からは真ん中を取る形で米原駅発着のツアーに企画変更しました。幸いご好評をいただけたようでそれぞれの方向から多くの方々にご参加いただくことができました。冬の琵琶湖は過去、大雪など天候悪化があり心配ではありましたが、今回は数日前に大雪があったものの前日には天候は回復し、当日は概ね天気が良いとの予報の中、出発することができました。

15日、米原駅前にはまだまだ積雪がありましたがみるみる天候が回復してくる中、予定通り10:00に出発して最初のポイントを目指しました。今回は、米原駅からということもあって30分ほどで到着し、到着後は各自観察機材の準備をしていただいてから歩き出しました。やや雪が残る中でしたが、広場ではツグミ、シロハラの姿があり、セグロセキレイと共に歩き回るイカルチドリの姿もありました。その後はアトリの群れが飛んできてアキニレの木に止まり、ミソサザイが植え込みに逃げ込みました。するとどこからともなくシジュウカラの声が聞こえ、見ているとコゲラ、そしてエナガの群れがやってきて樹液を吸っていました。またアキニレにはベニマシコの姿もあり、最後は草の実を食べている様子を観察することもできました。その後は一旦、各自昼食の時間とし、その後は対岸の枯れ木に止まるオオワシ、畑地にいるケリ、チョウゲンボウ、ヒバリなどを見てから琵琶湖畔から湖面を眺めてみました。この冬はどこもカモ類が少ないとの情報を得ていましたが、琵琶湖も同様にカモ類の姿は少なく、それでも休んでいるヒシクイ、湖面にはホオジロガモやカワアイサ、遠くの堤防にはカモメ、ユリカモメの姿があり、その後はバスにて次のポイントに移動しました。ただ琵琶湖で観察している間にオオワシが獲物を捕らえたらしく、比較的低い場所で餌を食べているのが見えたことから急遽、バスを降りて観察することにしました。結局、ハシブトガラスに追われるように飛び去ってしまったものの、なんとか良い距離感でオオワシを観察することができ、その後は淡水域のカモ類を探してみました。小さな湖面にはカモ類が比較的多く浮いていて、ひとまずヨシガモ、ミコアイサを見ることができ、しばらく見ていると300羽ほどのトモエガモが飛び立って見事な群翔を見せてくれ、付近の雑木林ではジョウビタキ、ルリビタキ、イカルを見ることもできました。そひてこの日の最後は畑地を歩いてみました。ここでは群れるコハクチョウが雪山を背景に映え、数羽のマガンの群れも見られました。また畑地にはタゲリの姿が多く、ムクドリの群れに混じるホシムクドリも見られました。また枯れ木に止まっていたチョウゲンボウが飛び立ってはホバリングを繰り返す様子が見られ、最後は雪山を背景に続々と塒に向かって飛んで行くヒシクイの姿を見ながらこの日の探鳥を終えました。

前日の雪でどうなることかと心配されましたが、当日は冬の琵琶湖とは思えないような無風で穏やかな陽気となり幸いでした。冬の琵琶湖の名物となっているオオワシをはじめ、ヒシクイ、マガン、ヨシガモ、カワアイサ、ミコアイサ、タゲリ、ケリ、アトリ、ルリビタキ、エナガ、カシラダカ、ホシムクドリ、そしてトモエガモの群翔が印象的な一日で、計63種の野鳥たちが楽しませてくれました。この度はご参加いただきましてありがとうございました。

石田光史

オオワシ 撮影:柳由紀子様

 

ヨシガモ 撮影:箕輪篤子様

 

トモエガモ 撮影:坂東俊輝様

 

ベニマシコ 撮影:柳由紀子様

 

オオワシ 撮影:箕輪篤子様

 

ジョウビタキ 撮影:坂東俊輝様

 

ホシムクドリ 撮影:柳由紀子様

 

トモエガモ 撮影:箕輪篤子様

 

コハクチョウ 撮影:坂東俊輝様

 

チョウゲンボウ 撮影:柳由紀子様

 

オオワシ 撮影:箕輪篤子様

 

イカルチドリ 撮影:坂東俊輝様

 

トモエガモ 撮影:柳由紀子様

 

ムクドリとホシムクドリ 撮影:箕輪篤子様

 

ホシムクドリ 撮影:坂東俊輝様

 

セグロセキレイ 撮影:柳由紀子様

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