【ツアー報告】絶景立山!ライチョウの親子に会いたい! 2022年7月22日~24日

(写真:ライチョウの親子 撮影:久野守正様)

異例の早さであっさりと梅雨明けをしてしまったこの夏は、とにかく暑い日が続いていて、さすがにこう暑いと出かける場所も限られてきています。そんな中、今年も毎夏恒例の国の特別天然記念物、ライチョウの親子に出会う確率が高い時期に合わせて立山室堂を訪れるツアーとなりましたライチョウはこの立山室堂のほか、乗鞍高原の畳平でもツアー企画していますが、畳平は晴天時にはなかなか出会うことができないというライチョウ特有のマイナス要素があるものの、ここ室堂のライチョウは天候に左右されない印象があり、過去、毎回、可愛らしい親子連れのライチョウに出会っています。ただ現地はマイカー規制がされているため、何度も何度も乗り換えをしなくては現地にたどり着くことができず案外面倒です。ただツアーでは専用バス利用のため富山駅から直接室堂まで行くことができ、また天候の急変などの場合でもバスを好きな時間に使えるため、危険回避の面からも何かと便利です。今年も出発前から天気予報を見ていましたがなかなか定まらず、天候の読みが難しい3日間になりそうでした。

22日、早朝から真夏のような陽射しがまぶしい東京駅を予定通りに出発して富山駅に向かいました。週末ということもあって東京駅の新幹線ホームはなかなかの混雑。まるでコロナ前に戻ったかのようでした。途中、車窓からは信州の景色が広がり、途中、軽井沢駅までは晴れていましたが、その後はやや雲が多くなる中、富山駅に到着しました。到着した富山駅は曇りで雨上がりだったのか水たまりが目立ちました。ただ思ったほど暑さは厳しくなく、ひとまずバスに移動した後は、この日の宿泊地である標高2300ⅿの弥陀ヶ原を目指して出発しました。この日の現地、立山室堂の天気予報は曇り時々雨とのことで、場合によっては室堂に行けないのではないかと思っていましたが、意外にも出発後は青空が広がってきていました。まずは途中にある道の駅で各自、昼食をとっていただき、その後はいよいよ弥陀ヶ原に向けて進みました。立山有料道路からはバスはグイグイ山道を登り、我々がとおってきた道が眼下に見えます。ただ美女平付近からは濃い霧がでてきてほぼ景色は見えず。ただ到着した弥陀ヶ原はまずまずの視界でした。室堂方面を見ると濃い霧がかかってはいましたが、激しい雨などはなかったことから室堂に向かうことにし、まずはお部屋に入っていただき、その後は装備を整えて室堂に向けて出発しました。現地到着後はやはり霧がかなり濃い状況でしたが、今年はライチョウの親子が比較的ターミナルに近い場所で見られていて、視界が悪化しても短時間で引き上げることができるとの読みから、ひとまず室堂平を歩いてみました。霧の中を歩いてまずはみくりが池が一望できる場所まで歩きましたが、この日は美しい景観を眺めることはできませんでした。一部で雪が残る個所をさらに進むと視界は良くはなかったですが、岩に止まっているライチョウのメスに出会うことができました。付近を見てみると1羽、また1羽と歩き回るヒナの姿が見られたものの霧の中に消えるように移動してしまったことから、反対側の遊歩道に移動してみました。するとさきほどの親子と見られるライチョウを発見したため、しばらくの間、とどまって観察することにしました。相変わらず霧は出ていましたが幸い風があったことから時々、霧が晴れてくれ、なんとかライチョウの姿を見ることができ、親鳥のお腹の下から続々とヒナが出てくるシーンを見ることができました。またターミナルに戻る途中ではさらにほかのライチョウの親子にも出会いましたがわずかな時間で霧の中に消えてしまいました。結局、この日は霧が晴れることはなく、その後は自然保護センターでライチョウのステッカーをいただいてからホテルに戻りました。

23日、前日の夕方には見事な夕景を眺めることができましたが深夜からは激しい雨となり、この日の早朝はさらに霧も加わったため早朝探鳥は中止としました。その後は天気予報を見ながらどうするか考えましたが、ひとまず10:30まで待機としました。幸いなことに09:30頃からは雨は霧雨に変わり霧もいくぶん薄くなってきてはいました。ただし、室堂は全く視界がなかったため、とりあえず11:00からの弥陀ヶ原ウォークに参加して状況を見ることにしました。このツアーでは毎回、ホテルに滞在しているガイドさんと共に弥陀ヶ原を歩くツアーに参加しているのです。まだまだ霧雨が降る中でしたが、弥陀ヶ原特有の地形の解説や池塘を見ながら木道を歩き、この日はタテヤマリンドウやチングルマ、モミジカラマツ、イワイチョウ、ワレモコウ、アカモノなども見ることができました。その後は昼食に合わせて室堂に移動しました。まだまだ霧は出ていたものの雨は止んでいるようで、視界も100ⅿはありそうでした。昼食後は買い物の時間をとり、その後は再び室堂を歩くことにしました。この日はひとまずみくりが池が一望できる展望台まで歩き、するとこの日は間近にライチョウの親子の姿があり、観察していると道を横断してみくりが池の谷に向かって歩き出しました。こういった場合はライチョウの進路を妨害しないように観察しなくてはならないことから一旦、距離を取って見ることにしました。するとまずはヒナたちが先導するように遊歩道を渡り、その後は親鳥が渡って無事に親子が渡り終え谷底に消えていきました。さらに進むと今度は別の親子と思われるライチョウに出会うことができ、それほど移動しないことからしばらく観察することにしました。最初は霧の中での観察でしたが、時間と共に空が明るくなってきて視界も出てきました。可愛らしいライチョウのヒナたちは間近を歩き回ることもあり、かなりの時間じっくりと観察させてくれました。そして15:00を過ぎた頃からはいつのまにか浄土山の山頂がはっきりと見えるようになり、いつしかイワツバメやアマツバメが飛び回る状況の中、ようやく雄山の山頂までも見える絶景が広がっていました。観察後は天候の回復に合わせるように咲きだした、タテウヤマリンドウやツガザクラ、アオノツガザクラ、イワカガミといった可憐な花々を見てこの日の探鳥を終えました。ただホテルに到着すると駐車場の地面にウソのつがいがいてちょっとしたおまけがついてきました。

24日、この日はようやくの快晴予報。早朝に目を覚ますと見事な朝焼けで、アカハラやメボソムシクイのさえずりに混じってホシガラスの声もしていました。05:30からの早朝探鳥では営巣中のキセキレイが相変わらず元気で、この日は遠くからカッコウの声がしていました。歩き出すと針葉樹林からはルリビタキ、アカハラ、メボソムシクイのさえずりが引っ切り無しに聞こえてはいましたが、今年はどうもクロジの声が少ないようでした。弥陀ヶ原が一望できる場所までくると雲海が広がり、ようやく大日岳が間近に見えました。針葉樹林ではホシガラスが飛び回り、遠くの梢ではアカハラがさえずっていました。そしてこの日は珍しくホトトギスが良い枝に止まってくれたためじっくりと見ることができました。ただ、クロジを見ることはできずやや残念でした。一旦、ホテルに戻って朝食をいただいた後は快晴の中、室堂に向かいました。天狗平を過ぎると剣岳が見事な姿を現したことから撮影の時間をとり、さらにはここまで霧で全く見えなかったソーメン滝も見ることができたことから時間をとって見ていただきました。室堂到着後はこの日もまずは室堂平から歩き出しました。この日は澄み切った青空をアマツバメがスイスイ飛び、ハイマツではカヤクグリが盛んにさえずっていました。ただこの日は人出のせいか天気のせいか残念ながら室堂平ではライチョウの姿を見ることはできず、一旦、みくりが池温泉を目指し、到着後は休憩としました。好天のせいか絶景を楽しむことができ、その後は雷鳥沢も見てみましたがここでもライチョウの姿はなく、みどりが池に向かって歩きました。途中、カヤクグリのさえずりが良く聞こえ、ほとりまでくると距離はあったもののこの日もライチョウの親子に出会うことができました。過去にはみどりが池では見たことがないのでかなりの距離を移動してきたのでしょう。ただ、この親子は我々から離れるように移動したためじっくりと見る機会はありませんでした。その後は毎年、タテヤマチングルマが見られている園地まで行きましたが、開花しているチングルマがほとんどなく、仕方なく戻って室堂平で探してみることにしました。結果的にはタテヤマチングルマを見つけることはできませんでしたが、最後にチングルマをはじめ、ツガザクラ、イワカガミ、ハクサンイチゲ、ヨツバシオガマといった室堂を代表する花々を見ることかでき、帰り間際には営巣中のイワツバメを見てから弥陀ヶ原にあるホテルに戻りました。お昼を過ぎていたことからホテルのロビーをお借りして昼食の時間とし、最後に残ったわずかな時間を利用してカルデラ展望台に向かいました。ここでは途中、キヌガサソウやサンカヨウ、ベニバナイチゴといった花々を見ることができ、ここまで霧で見ることができなかった眺望を楽しんでツアーを締めくくりました。

今年の夏の立山ツアーは天気がめまぐるしく変わる3日間となり、行動予定を決めるのに苦労しました。ただ、高山帯特有の霧や激しい雨、そして霧が晴れて快晴になる過程を見ることができるなど高山帯に来ていることを実感できたことも確かでした。弥陀ヶ原ではホシガラスやアカハラ、ルリビタキ、ホトトギス、キセキレイなどが見られたものの小鳥類の出現が少なく、あまり楽しめなかった印象がありましたが、一方で主役のライチョウの親子は3日間共に見ることができ、今年はツアー中に複数のライチョウの親子に出会うという初めての経験をすることもでき大きな成果となりました。今回出会ったたくさんのヒナたちが順調に育ってほしいものです。そしてこのツアーの隠れた主役である高山植物も楽しむことができ、チングルマやイワカガミ、ハクサンイチゲ、ヨツバシオガマ、タテヤマリンドウ、アオノツガザクラ、ツガザクラといった代表種が見られ、最後の最後にはようやく雄山が姿を現すなど室堂からの絶景を楽しむこともできました。この度はご参加いただきましてありがとうございました。次回は雪原の室堂でお会いいたしましょう。

石田光史

ライチョウの親子 撮影:武藤政男様

 

イワツバメ 撮影:ikotama様

 

ライチョウ 撮影:久野守正様

 

ライチョウのヒナ 撮影:武藤政男様

 

カヤクグリ 撮影:ikotama様

 

ライチョウの親子 撮影:久野守正様

 

ライチョウ 撮影:武藤政男様

 

ライチョウのヒナ 撮影:ikotama様

 

ライチョウのヒナ 撮影:久野守正様

 

ライチョウの親子 撮影:武藤政男様

 

アカハラ 撮影:ikotama様

 

ライチョウの親子 撮影:ikotama様

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